音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

2024年11月15日
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テーマ: 洋楽(3573)
シンプルな編成での秀逸盤 


 イギリス出身のミュージシャン、ジョー・ジャクソン(Joe Jackson)が2008年にリリースした17枚目のスタジオ作が、この『レイン(Rain)』というアルバムである。

 ジョー・ジャクソンという人は、若い頃から多ジャンルの音楽に旺盛であるせいか、はたまた精神的に病んだりしたせいか、よくも悪くも作風が一定せず、聴き手を戸惑わせる部分がある。そんな中、個人的に好きなジョー・ジャクソン像はこれだと思わせてくれる作品がいくつかある。このアルバムは、筆者にとってそうした作品の一つだったりする。

 演奏は極めてシンプルな構成。ジョー・ジャクソンがヴォーカルのほかピアノを演奏し、それ以外はベース(グラハム・マビー)、ドラムス(デヴィッド・ヒュートン)というものである。スリー・ピース・バンドの編成だからといって演奏が単純かというと必ずしもそんなことはなく、精緻に演奏されて作り込まれている。

 注目したいナンバーをいくつか挙げてみたい。冒頭の1.「インヴィジブル・マン」は、ジョー・ジャクソンらしいヴォーカルやメロディ・ラインが筆者のツボにはまる好ナンバー。また、3.「シティズン・セイン」も、彼らしさという意味では、1.と並ぶ好曲だと思う。これら2曲に、5.「ジ・アップタウン・トレイン」を加えると、本盤収録曲の中でジョー・ジャクソンらしさに満ちた曲3選(実は6.が違った意味で彼らしい曲でもあるのだけれど)といった感じになる。

 7.「ソロ(ソー・ロウ)」は、ピアノの弾き語りスタイルで、ドラマチックかつ鬼気迫るヴォーカルを聴かせてくれる。落ち着いた曲調の8.「ラッシュ・アクロス・ザ・ロード」は、さりげない名曲といった風情で、本盤の中で聴き逃がしてはならないナンバーの一つである。アルバムを締めくくる10.「ア・プレース・イン・ザ・レイン」は淡々とした曲のようでありながら、ヴォーカルの表現力の魅力が発揮されているナンバーだったりする。


[収録曲]

1. Invisible Man
2. Too Tough

4. Wasted Time
5. The Uptown Train
6. King Pleasure Time
7. Solo (So Low)
8. Rush Across the Road
9. Good Bad Boy
10. A Place in the Rain

2008年リリース。




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Last updated  2024年11月15日 06時45分27秒
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