音楽日記 ~ロックやジャズの名盤・名曲の紹介とその他の独り言~

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2025年08月01日
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テーマ: Jazz(2004)
カテゴリ: 雑記
ガーナー初期の、控えめで味わい深いトリオ盤


 左利きで、楽譜を読めず、並外れた音に対する感性を持つというエロール・ガーナー(Erroll Garner)。彼のピアノは、確かにくせがあるけれども、多くの人を魅了してきた。本盤『グレイテスト・ガーナー(The Greatest Garner)』は、1949から50年にかけてのトリオ演奏が収められたもので、時期としては、有名曲「ミスティ」( 関連過去記事 )や代表盤『コンサート・バイ・ザ・シー』よりも前の、彼の最初期に当たるものである。

 収められた演奏は、バラード系のおとなしめの楽曲が中心。エロール・ガーナーのピアノの味わいを落ち着いてじっくり楽しむという趣の盤と言える。2つのセッションの音源となっていて、トリオの面々は過半の演奏では、ベースがレナード・ガスキン、ドラムスがチャーリー・スミス。他方、いくつかの曲では、ベースがジョン・シモンズ、ドラムスがハロルド・ウィングとなっている(詳細は下記のデータを参照)。

 個人的に気になる演奏をいくつか見ておきたい。1.「今宵の君は(ザ・ウェイ・ユー・ルック・トゥナイト)」は、テンポよくガーナー節が展開される。2.「ターコイズ」は、キラキラとした幻想的な、ある種ガーナーらしいというのとは異なる雰囲気を楽しめる。これと似た方向性を持つ演奏としては、7.「スカイラーク」や9.「フラミンゴ」、さらには10.「夢(レヴェリー)」が挙げられる。

他方、彼らしいピアノのリズム感を楽しめる楽曲も複数あるが、おすすめは6.「アイ・メイ・ビー・ロング」や12.「捧ぐるは愛のみ(アイ・キャント・ドゥ・エニシング・バット・ラヴ)」。“ビハインド・ザ・ビート”と表現される彼の左手の動作とその効果は、ツボにはまると中毒性がある。なお、現行のCD盤では、後から吹き込まれた方の1950年5月のセッションの未収録曲がボーナス曲として追加されており、それら4曲の演奏も本来の12曲に劣らない質の高い演奏であることがうかがえる。


[収録曲]

1. The Way You Look Tonight
2. Turquoise

4. Impressions
5. Confessin'
6. I May Be Wrong
7. Skylary
8. Summertime
9. Flamingo
10. Reverie
11. Blue and Sentimental
12. I Can't Do Anything But Love


[パーソネル、録音]
1~4, 7, 9~12:

1949年7月20日録音。
5~6, 8:
Erroll Garner (p), John Simmons (b), Harold Wing (ds)
1950年5月12日録音。




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Last updated  2025年08月01日 20時08分41秒
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