ジャズの神様の思し召しのままに

ジャズの神様の思し召しのままに

2008年02月02日
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テーマ: Jazz(2004)
カテゴリ: ★★★★
「ヨーロピアンなピアノ・トリオ」というのは、どうも好きになれない。ヨーロッパ的なものが嫌いなのではなくて、「美しい音楽」が苦手なのかもしれない。もしくは、ジャズに「ほろ苦さ」や「エグさ」のようなものを求めているのかも・・・。だから、そんな猫麻呂がこの作品を聴いた第一印象は「オーディオ的には悪くないけど・・・」というものだった。

それが、繰り返し聴いているうちに、だんだん美味しさが解ってきたような気がする。最初は耳がベースに行ってしまい、ベースとピアノのインタープレイとして聴いてしまったのがイケなかったようだ。ドラムがピアノにどうけしかけ、ピアノがどう反応するか・・・という聴き方をすると、これが面白い。特に素晴らしいのがタイトル曲の"Whirlpool"。エキセントリックさはないが、やっていること自体はフリー・ジャズとあまり変わらないのかもしれない。こんなあたりが、さすがジョン・テイラーなのだと思う。

とは言え、大半は美しい曲と名人芸の調和の世界で聴かせるヨーロピアンなピアノ・トリオだ。猫麻呂には副作用としての「眠気」が強くでているが、そこは録音の良さによるオーディオ的な楽しさがカバーしてくれる。ベースがズズーっと前に出てくるのが気持ち良い。それに、いい曲が入っているのだ。4曲目のKenny Wheelerの曲"Nicolette"は、どこかで聴いたようないい感じの曲だが、どうやら猫麻呂の聴いたことのあるディスクには入っていないらしい。とにかく、一度聴いたら耳に残る良い曲だと思う。それからもう1曲、おなじみのガーシュインの"I Love You Porgy"が唐突に出てくるのが嬉しいビックリ箱となっている。スタンダードが並んでいるCDの中でこの曲が出てきても何も驚かないが、この作品では唯一のスタンダードとして"隠し球"のように効果的に出てくるのだ。しかも、テイラーの抽象的なオリジナル曲の後にさりげなく置いてある演出が憎い!

この作品、巷での評判の良さに相当期待して聴いたのだが、猫麻呂はそれ程は楽しめなかった。それでも、ヨーロピアン風に見えて実は骨太なジャズ作品だというのはよく分かった。しかし、やっぱりどこかモノ足りないというか、おあずけを食らったような感じが猫麻呂にはするんですなー。次作では、全編骨太でゴリゴリな作品を期待したいと思うのは、猫麻呂だけだろうか?(そうだろうな。)

猫麻呂ポイント:★★★★(4.0)
John Taylor / Whirlpool (CAM)
Whirlpool





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最終更新日  2008年02月16日 23時05分50秒
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