そんな下心いっぱいの動機はあったものの、一応の大義名分はある。ジャズのお仲間に聴かせてもらったガンバリーニの"You Are There"でのハンク・ジョーンズとのデュオが素晴らしく、それ以来すっかりファンになってしまったのだ。このお仲間の方は猫麻呂にディナを教えてくれた人だが、実は密かに女性ヴォーカル地獄への道案内をしているのだろう。まんまと策略にハマりつつある猫麻呂であった。今年は女性ヴォーカルを聴いて、立派な"エロ・ジャズオヤジ"になるべく精進するのだ・・・。(できるかな?)
とは言え、単なる女性ヴォーカル作品は猫麻呂にはちと辛い。その点、この作品にはちょっとした秘密がある。ここで猫麻呂アドバイス。「まずは4曲目"On the Sunny Side of the Steet"から聴くべし。」これでコアなジャズファンもガンバリーニの魅力にアリの巣コロリとなること間違いなし。その秘密とは何か・・・。それは聴いてのお楽しみ。ガレスピー・ファンやロリンズ・ファンは思わずニンマリするだろう。(これだけで分かる人には分かるんだろうなぁ。)
4曲目でコロっといったら1曲目から素直に聴いてみる。1曲目の"Easy to Love"を聴くと、技巧的な"On the Sunny Side of the Steet"とはまったく違ったガンバリーニの本当の歌声が聴ける。カーメン・マクレエなんて強面の名前を出したくはないが、音域や声の伸び方が似ているのかな。そんなことはどうでも良い。このアルト・ヴォイスの伸びと艶が、しっとりとした曲をよりしっとりと聴かせてくれる。深夜のバーでこの歌を聴きながらしんみり独り酒なんていいだろうな。静かな曲だけでなく"No More Blues"でラテン気分というのも良い。パンチは効いているけど怖くないのが嬉しい。