読書日記blog

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2007.04.26
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カテゴリ: その他


新潮新書



鳥玄坊シリーズの「築地の先生」による、歴史薀蓄本。

明石散人の作品の奇想天外かつ胡散臭い薀蓄は癖になる。「京極堂」の師匠であり、また多くの作家や政治家のブレーンを務めているらしいが、詳しい話は知らない。正体については諸説あるが、はっきりと明らかになってはいないようだ。まあ、博覧強記と言いつつも、書いているネタにパターンがあるのでその辺を探れば正体が掴めそうな気もする。ただ、わざわざ別名で書くぐらいなので、表での作風と全然違う可能性もある。

この作品は新書で、もっともらしい歴史本のの体裁をとっているが、いまいち信用できない。参考文献が明記されていないところや、その独自の主張の根拠が曖昧であり、胡散臭いことこの上ない。どこまでが本当で、どこまでがこの人の主張なのか曖昧なので、すべてを信じるのはかなり無謀だとしか言いようがない。話半分に読む分にははいいが、あまり真剣に読むものではないだろう。
その意味で、はじめから小説として書かれている、鳥玄坊シリーズのほうが面白いしお勧めである。書き手も読み手も、フィクションであるとの共通の了解に元に成り立っている話なので、割り切れる。鳥玄坊シリーズはSF小説として、ぶっ飛んだ設定がいきいきとしている。





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Last updated  2007.04.28 13:08:17
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