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2007年12月29日
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カテゴリ: 料理
2007年3月4日発行号 公開

ブルーシャ西村のエッセイ「強引ぐ マイ ウェイ」 vol.92 07/03/04(日) 発行

 こんにちは。お久しぶりです。ニューヨークはずい分暖かくなってきました。日本は、暖冬だそうですね。

 さて、先週はちょっと趣向を変えたメルマガにしてみて、思考や独我論を書くのをやめて、ソフト路線でいきました。そうしたら、
「ああいうの、たまにはとてもいいですよ!あんなパンの食べ方、初めて聞きました。ためになりました」
とか、反響が良かったです。

 私のように長く海外を点々としていると、日本では物珍しいことでも、自分の中では当たり前みたいになってしまっているものなので、その良さにかえって気がつかないのです。そういうことをみんなが知りたいということには、なかなか気がつかなかったです。


「スペインの食生活事情」

 パン・コン・トマテにしたって、帰国時に家族に教えてあげたら、彼らはもんのすご~く驚いて、

とあまりにびっくり仰天していたのです。それ以来、彼らはこの食べ方にはまっていて、ホールトマトの缶詰で代用して朝食によく食べています。

 これは自分の中では当たり前のことなので、それが日本ではこんなに物珍しく感心するようなことなのかと、私には新鮮でした。今後も、時々、レシピをメルマガに織り交ぜますね。お楽しみに!

 地中海料理は、世界的にもとてもヘルシーで、理にかなっているそうです。エキストラ・ヴァージン・オリーブ・オイルを使うからです。全ての料理のベースは、「にんにく、玉ねぎ、トマト、塩(シーソルト)」なのです。

 これが、日本料理ではちょうど、「昆布、かつお節、しょう油 OR 味噌」にあたります。(玉ねぎは、今ニューヨークで流行りのデトックスの食事方法で、いちおしの食材です。毒素を身体から出すそうですよ。)

 スペインに渡ってすぐに、「カルド」という家庭の煮込み料理の美味しさとヘルシーさにびっくりして、「これはすごい!」と日本の友人達にすぐさま教えたことがあります。牛肉の骨付きの、赤身と脂肪がしましまになっている部分の肉を塊で使います。

 そしたら、友人は、
「こんな肉、日本で買ったら一体いくらかかるねん!これってカルビ肉やんか~!こんなん家庭料理って、日本では無理やでええええ! もっと庶民でも気軽に作れそうなものを教えてや~!」
ってずっこけていましたね。

 その時になって初めて、私は、「ああ、あれってカルビの部分なのか!知らなかったな~!」と、スペインの食文化の贅沢さにびっくりしてしまったほどです。そんなの、カルビの部分でも、スペインでは1キロ千円くらいで当時は売られていたものですから。私は、カルビって、焼肉屋で薄~くスライスされて出てくるものしか見たことがなかったので、まさか気がつきませんでした。

 ですから、日本で安く手に入りそうな食材で、地中海料理のレシピをメルマガに盛り込んでいこうと思っています。

 スペインは、食文化がとても贅沢で豊かな国です。みんな食べることがすごく好きな国民なのです。ファーストフードのハンバーガーなんて、誰も食べようとしません。そういうものは「コミーダ・デ・バスーラ」と呼ばれています。直訳すると「ゴミ箱の食べ物」という意味ですが、ニュアンス的には、ゴミ箱から拾った食べ物という感じの、きっつ~い意味です。


 そのお陰で、私は、スペインでの留学中6年間、食生活という点では、日本での生活に比べてものすごく贅沢三昧の日々でした。
「こんな定食、ニューヨークだったら100ドルプラスチップだな」というようなすごく豪華な内容で、当時、千円くらいで食べられるのですから。昼食時に、どんな高級なレストランでも、それぞれがメニュー・デル・ディーアという定食をサービスしているのです。前菜、メインディッシュ、手作りデザート、ワインか水かアグア・コン・ガス(炭酸入りミネラルウォーター)が全部ついてきます。

 ちなみに、日本でスペイン料理のメインに扱われているパエーリャは、スペインではたったの前菜です。びっくりですよね~! パエーリャって、スペインではサラダくらいの扱いなのですよ。その後、メインディッシュが続きます。メニューは何種類かの中から選びますが、つい、外国人の癖で、「日本とかニューヨークで食べると値段が高そうなもの」を中心に頼んだものでした。例えば、「大きなもんごイカを丸ごと1匹を蒸し焼きしてワインソースで調理したもの」とか。

 お陰で、スペインに6年住んでいた私は、毎日贅沢な食事ができて、舌が相当肥えました。料理の作り方もそのお陰でたくさん覚えました。いい料理を食べる経験をすると、自然に料理の作り方も上手になるものなのです。
 美味しくて上等な料理を食べなければ、料理は上手にはなれないです。料理人の人達は、だからこそ、自腹で日頃から食べ歩きをしているのです。


 私は初めて食べた時にものすごく感動して、
「すご~い!美味しい!これ、日本の家族全員に食べさせたい!」と願ったものです。冬季限定料理です。

 その名は「カルソッツ」カタラン語で、ねぎという意味です。日本でよく使う、普通の青ネギを、根っこと土がついたままで焼いてでてきます。大きなお皿にてんこ盛りになっているので、よく覚えていないですが、一皿で30本以上100本未満くらいのネギです。外側は焦げていて土がついているので、根っこをブチっとちぎって、外側も捨てて、内側のやわらかく火が通っている部分だけを食べます。

 ソースをつけるのですが、これには、アーモンドをつぶしてどろどろにしたものとトマト、にんにく、玉ねぎや香辛料が入っています。このソースは家庭によって違うそうで、秘伝だそうです。

 ネギの内側の部分だけを、ネギの先っちょを右手でつまんで、下の部分だけそのソースにドボッとつけて、顔を上向けて口を大きく開けて、一気に一口でネギ全体をガボッと食べるのですよ。すごく美味しいのです。美味しすぎて、私ははまってしまいました。

 お行儀の悪い食べ方を悩んで、何口にも分けてちょぼちょぼと食べていると、レストランのボーイさんが、
「もっとガボっといかんかい!ガボッと~! 一口で食べないとダメだよ!」と、顔と手でジェスチャーをしてきましたよ。

 すごい豪快な料理でしょう? あんなに一度にたくさんのネギを食べれるなんて、しかも安いし、赤ワインを入れても2千円かからないくらいですよ。ゴージャス、贅沢さにびっくりしてしまったものです。

 これもきっと、日本では珍しい料理なのでしょうね。この話もそういえば、あまり友人にもしたことがなかったので、もっとこの手の話題をメルマガに入れたほうがいいのでしょうね。

 今は、バルセロナではちょうどカルソッツの食べごろの季節です。









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最終更新日  2007年12月30日 14時01分10秒
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