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2010.09.16
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カテゴリ: Editor's Life




 しかし、 電子書籍は、 これまで個人的な行為であった読書というものを、 これまでにない新しいカタチにする可能性を持っていると思います。以前少し記したことがあったかもしれませんが、ネットにつながる環境にある端末を使っての読書は、同じ本を読んでいる人同士がリアルタイム (同期) あるいは非同期でつながることを可能にするからです。

 電子書籍は読者がネット上で本を購入した後に各自の端末にダウンロードして読むわけですが、ダウンロードした本のページを開くと同時にネットとつながることが可能です。 そのため、 例えばその本を開くと同時に、出版社側が予め用意しておいた、その本に付随したサイトとつながり、同じ本を購入した人同士がコミュニケーションをするということも可能となります。

 さらに、 もっとつながり感を感じるカタチとして、 同じ本の同じページを今まさに読んでいる人同士がコミュニケーションをするということも可能になるかもしれません。もちろん、本は一人でじっくりと味わって読むもの、ということからすれば、読書しながら他人とコミュニケーションをとる必要などない、ということもあるかもしれません。 でも、こうしたことが技術的に可能であるならば、逆にそのことを積極的に取り入れて、 「つながり感のある読書」 という新しいカタチも考えられるのではないかと思っています。

 例えば、推理小説というのは最終的には犯人がわかってしまうものですが、本の中では犯人をあかさず、読者に犯人探しをさせる、という本も考えられます。 確かに、紙の本であれば、 「最後まで読んだのに、 結局、犯人がわからないまま?」 と独りで悩むことになってしまいそうですが、 同じ本 (同じページ) を読んでいる人たち同士がつながることで、「ここに書かれているこの行動が怪しいから、この人が犯人では?」 と読者同士で犯人探しを楽しむということもできるかもしれません。 (メールやパスワードの入力で、 最終的には読者に犯人をあかすことが必要となるでしょうが・・・)

 ここでは少し安易な例となってしまったのですが、電子書籍の特性をうまく使うことで、これまで非常に個人的な行為であった読書というものから、 他の人とつながることで楽しむ読書、 という新しいカタチを生み出すこともできるのではないでしょうか。 電子書籍はそんな新たな可能性も秘めたものではないかなぁと思っています。






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Last updated  2010.09.17 02:22:40
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