でも、事態が長期化することを考えると、いま、どこで何が必要とされているのか、そして、将来の復興に向けてどのように進めていくべきかということを、(情報の発信側・受け手側の双方が) それぞれのレベルできちんと理解し、行動していくためにも、速報的なニュースの一方で、読者 (ターゲット)を絞り込み、「これは、こういう人たちに向けた情報です」 という “尖った情報発信” をすることも求められてくるのではないかと思います。
それは、例えば (下に挙げる例は、さらに細かく分けることができると思います)
・食に関わること
・医療や介護に関わること
・物流に関わること
・住宅、店舗建設に関わること
・教育に関わること
・行政に関わること
・漁業に関わること
・農業に関わること
・・・
のように被災地で得た情報を編集し、それぞれの分野の知識・経験を持っている情報の受け手側とのマッチングがすぐにできるようにしてから発信する、といったようなことです。
もちろん、 一つの情報が分野横断的な場合もあるでしょうが、 現状は、 次々と発信されている膨大な情報の中から自分に協力できそうな(あるいは必要な)ことを情報の受け手側が取捨選択しなくてはならない状態になっているように思います。 でも、「情報の編集」 という一手間を加えることで、 発信された情報が有効に活用されるようになるのではないかと思います。 (もちろん、 この一手間に多くの時間がかかってしまってはいけません。)
本づくりにおいても、読者のことを常に考えながら編集作業をしていくことが求められます。 著者と編集者だけが良い内容、正しいことだと思っていても、読者 (読み手) のことを考えずにつくると、決してうまくいきません。 また、 「多くの人を対象にしようとしてターゲットを絞り込まないと、中途半端なものになってしまい、 結局は誰にも伝わらないことになる」 というのは、 よく言われることです。
情報の発信と本づくりがすべて同じだとは思いませんが、読み手のことを考えて、情報をどのように編集して発信するかということが、長期化するであろう事態に一つ一つ対処していくためにとても大切になってくるのではないかと思います。
久しぶりのパソコンショップ巡りで 2011.05.11
情報に振り回されないように 2011.04.18