出版不況が続く中、電子書籍元年と言われた昨年は、各メーカーから様々な電子書籍端末が発売され、まだごく一部の出版社に過ぎませんが、それに対応する電子書籍も発売されるようになりました。 ただ現状は、いま着々と準備を進めている所、まだ様子見をしている所、あくまでも紙の本の出版に拘っていこうする所など、各社各様の姿勢を見せているような状況にあります。
また、 電子書籍はICTを駆使した一つのカタチですが、 いまはまだ、 C (Communication) の要素があまり活用されていないように思います。以前にも記したように、今後は 「つながり感のある読書」 という新しい読書のスタイルも広がってくると思います。 同じように、というわけではありませんが、 新社会人となった皆さんも、 高い Communication 能力を養うとともに、様々な人たちとの 「つながり」 を広げて (深めて) いけるように努めて欲しいと思います。
そして、この度の東日本大震災によって、出版業界にも多大な影響が出始めています。 印刷用紙やインキの安定確保が非常に難しくなっていること。 本と読者との出会いの場である書店が被災し、未だ復旧の見通しが立たないところもあること。 輸送手段の確保の問題や道路の寸断などにより、発売日に合わせて予定通りに配本することが難しい状況にあること。 などなど ・・・
今年入社された皆さんには、いま出版業界が置かれている状況をしっかりと理解してもらいながら、 出版というメディアを通して自分は何をしたいのか、 自分には何ができるのか、 といったことをぜひ考えてみて欲しいと思います。
新しい取り組みに向けて 2011.07.10 コメント(1)
紙の書籍と電子書籍の同時発売のこと 2011.06.25
何事もチャンスを大切に 2011.06.12