Hic Rhodus, hic saltus.

2006.11.16
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本日、教育基本法の改"正"案が、与党自民党および公明党の賛成によって衆議院を通過しました。現行法の問題点が明確ならばまだしも、現行法で直ちに問題が生じているとは言いがたい状況で、野党欠席のまま採決を強行しなければならない理由はどこにあるのでしょうか。疑問は募るばかりです。

現行法 前文
 われらは、さきに、日本国憲法を確定し、民主的で文化的な国家を建設して、世界の平和と人類の福祉に貢献しようとする決意を示した。この理想の実現は、根本において教育の力にまつべきものである。
 われらは、個人の尊厳を重んじ、真理と平和を希求する人間の育成を期するとともに、普遍的にしてしかも個性ゆたかな文化の創造をめざす教育を普及徹底しなければならない。
 ここに、日本国憲法の精神に則り、教育の目的を明示して、新しい日本の教育の基本を確立するため、この法律を制定する。


改正案 前文
 我々日本国民は、たゆまぬ努力によって築いてきた民主的で文化的な国家を更に発展させるとともに、世界の平和と人類の福祉の向上に貢献することを願うものである。
 我々は、この理想を実現するため、個人の尊厳を重んじ、真理と正義を希求し、公共の精神を尊び、豊かな人間性と創造性を備えた人間の育成を期するとともに、伝統を継承し、新しい文化の創造を目指す教育を推進する。
 ここに、我々は、日本国憲法の精神にのっとり、我が国の未来を切り拓く教育の基本を確立し、その振興を図るため、この法律を制定する。


現行法 第1条 教育の目的
 教育は、人格の完成をめざし、平和的な国家及び社会の形成者として、真理と正義を愛し、個人の価値をたつとび、勤労と責任を重んじ、自主的精神に充ちた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。


改正案 第1条 教育の目的
 教育は、人格の完成を目指し、平和で民主的な国家及び社会の形成者として必要な資質を備えた心身ともに健康な国民の育成を期して行われなければならない。


現行法を読んで、どこか具体的に問題点を指摘することができるでしょうか?少なくとも、私には指摘できません。また、改正の是非を論じるにあたって、現行法をしっかり読んだ人はどれだけいるのでしょうか?

誰もが経験することであるが故に、誰もがコメントを許されるのが教育問題。しかし、議論の対象となっている現行法を読まずして議論に参加する資格はありません。まずは、現行法を読んでみる努力が必要です。幸にも、現在ではWEB上に法令集が多数存在しています。『六法』を購入しなくても簡単に閲覧できますから、是非、一読してみましょう。

なお、書籍版の『六法』は各種出版されていますが、法律を専攻しない学生にもおすすめのものは、 『三省堂新六法(2007年版)』 となります。

教育基本法(現行法)
教育基本法案について(文部科学省)

『三省堂新六法(2007年版)』
法令データ提供システム





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最終更新日  2006.11.17 00:06:48


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