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2004年11月01日
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カテゴリ: カテゴリ未分類
今日は先日考えた「つまんない意地・・・・。」作戦


今回の作戦は福岡市全域にわたるため、
全て回りきるのにかなり時間がかかりそう・・・。

が、やると決めた以上はやるだけ。

ということで、とりあえず早良区の端から
攻めていくことに。


いや~、しかし早良区はとっても広い。

まずは佐賀県との県境にある三瀬峠のあたりに住む


一軒目は本人が不在だったが奥さんに会えたので、
奥さんに解約の説明と再加入をお願いしたのだが、
手応えは全く無し。

もっと押したかったが、今回はあくまで解約の
手続き案内が前提のため、様子見も兼ねて
素直に退散することに。

で、次のお客さんのところに向かうことにした。

この辺はかなり田舎である。

ちょうど稲刈りの時期だったようで、山間に広がる
段々畑では、作業をしている農家の人たちが
たくさんいた。
段々畑




おまけに外の空気がかなりいい感じ。


窓を全開にしておいしい空気を堪能しつつ
しばらく車を走らせていると、何やら懐かしい匂いが・・・。



と思った瞬間、やはり懐かしいものが視界に入ってきた。



牛である。

牛さん




ということで、今日はちょっと昔話でもしてみよう。




私は1972年に福岡の田舎にある農家の
次男坊として生を受けた。


農家といっても米や野菜を作るのではない。


「酪農」である。


これを聴いた人は「いい経験だね」とか「楽しそう」とか言う。

確かに客観的に見てみれば、その思うのもわかるし、
実際に私が経験して楽しかったと思えるようなことも
たくさんあった。


が、私の本音は

「もう二度と酪農はやりたくない・・・。」

である。



当時私の牧場にいた牛の数は60頭以上。

その他にも、
ヤギ・鶏・猫・犬・うさぎ・金鶏(キジの一種)・
きゅうかんちょう・馬(少しの間だが)
がいた。

ちょっとした動物園状態。


「酪農」に限る話ではないが、動物を相手にする
仕事は休みが無い。

えさを与えなければ死ぬ。
だから私は家族旅行をしたことが無い。

当然だが、小学校の頃から手伝いもさせられていた。

子牛にミルクを飲ませたり、乳搾りをしたり・・・。




子牛にミルクを飲ませるのは楽だと思われるかもしれないが、
実は結構きつい。

ゴムで出来た牛サイズの乳首がついたバケツにミルクを入れ、
そのゴムの乳首を子牛に吸わせてミルクを飲ませていた。

子牛は、ミルクの出が良くなるように乳房を押しながら
飲む習性があるので、バケツを手で持っていると、ガンガン
押してくる。

今であればそれほどでもないかもしれないが、小学生の
私には、バケツを支えるのにかなり体力を使う。




乳搾りもやったが、これがまた結構難しい。

TVで見ると簡単にミルクが出てそうだが、なかなか
うまい具合に出ない。

慣れてない牛なんかは暴れる。

まあ、暴れても真横にいれば蹴られることはまずないが、
背後に立つとヤバい。

一度、油断してうっかり牛の背後に回ってしまったときは、
思いっきり蹴飛ばされ5mくらい吹っ飛ばされたことがある。
幸いケガはなかったが・・・。





たまに出産も手伝った。

この話をすると「命の誕生を目の当たりに出来るなんて感動だね」
と言われる。


が、現実はそうも言ってられない・・・。


全ての子牛が昼間に生まれてくれればいい。

が、当然いつ子牛が生まれてくるなんかわからない。

しばしば夜寝ているとオヤジに「手伝え」と起こされ、
「なに?」と聞くと「子牛が生まれる」とのこと。

時計を見ると夜中の2時だったりする・・・。

それから兄貴と3人で牛舎に行って、牛の助産婦をやる。

野生の牛であれば自力で子牛を産むことが出来るが、
飼われている牛のほとんどが自力で子牛を産めない。

だから、人間が手伝ってあげないと親子とも死んでしまう。

まず滑車を用意する。

ほとんどの場合、子牛の足だけは出てきているので、
その足に鎖を巻きつけ、滑車を使い俺・オヤジ・兄貴の
3人がかりで子牛を引っ張り出す。

かなりしんどいが、絶対に手を抜けない。

長いときには30分以上の戦いになるのだが、
あまり時間をかけすぎると、窒息してしまい
子牛の命が危なくなる。


逆子の時は特に時間がかかるので、中には・・・。

だから、無事に生まれてきてくれたときは
心底良かったなぁと思う。

生まれてきた子牛は、羊水や羊水を包んでいる膜が
べっとりついているので、親牛が綺麗に舐めてあげる。

この光景には思わず顔が緩んでしまう。

子牛が綺麗になったあとは、出産では親牛も相当体力を
使っているので十分に休ませないといけないのだが、
子牛のことが気になってなかなか落ち着かないので、
眠らせるため麻酔替わりにビールを飲ませていた。



生まれてきた子牛は、雄か雌で運命が決まる。



うちは乳牛専門なので、雄は必要ない。



生まれてきた子牛が雄だった場合、ある程度まで
育てた後、ひどいって思う人もいるかもしれないが、
肉牛になるべく売られていく。

子牛の飼育は私の担当だったので、そうなることは
わかっていても、売られていくときはやはり切ない・・・。


「ドナドナ」という歌がある。
小学校のときに、クラスでよく歌わされたが、恐らく
この歌の真意を理解できたのは私くらいだったであろう。







飼育には当然餌が必要である。


毎年夏になると、4トントラックに乗って山に
牧草を取りに行く。

まずは生えている牧草を刈って、その牧草を
30cmくらいの紐で束ねる。

で、それをまた8つくらいにまとめて束ねる。

それをトラックに積み、落ちないようにロープで
くくり付ける。

一番楽しみだったのは、このトラックに積まれた
牧草の上に乗って帰ることだった。



みなさん「おから」って知ってますか?

「おから」は豆腐を作る際、豆乳を搾り取った残りカスで
最近ではダイエット食品にもなっている。

この「おから」も餌にしていた。

豆腐屋に行って2トントラック一杯にもらってくるの
だが、これがまたきつい。
「おから」をトラックにスコップで移す。
小学生にはかなりの重労働である。

余談だが、私が手伝いをしたときには、オヤジが必ず
ご褒美にジュースを買ってくれた。
私的にはコーラとかが飲みたかったのだが、
「コーラを飲んだら骨が解ける。体にいいからこれを飲め。」
と渡されたのが・・・


リアルゴールド


コーラの方がいい・・・。







餌のほかにも調達しなければならないものがある。

ノコ屑である。
※ノコギリで木材加工をしたときに出来る木の屑。

そんなものを何に使うのか?

と思う人もいるだろう。

あまり綺麗な話ではないが、生きるものは皆
排出する。

特に牛ほどの大きな生き物になればその量も
半端ない。

乳搾りにしても、いろんな作業をするには
その排出物は避けられない。

そこで出てくるのがこのノコ屑。

尿や便にふりかけて、水分を吸わせる。

で、その後は・・・、



想像にお任せします・・・。


このノコ屑を取りに行くのが一番嫌だった。

木材屋に取りに行くのだが、なぜかノコ屑が
天井裏の部屋に貯められており、その部屋に
入っての作業。

部屋の中央に穴があり、その真下にトラックをとめる。

で、またもやスコップを使い、その穴めがけてノコ屑を
落としていく。

その部屋には窓がないので、作業中はノコ屑が充満する。

夏などはかなり暑く、サウナ状態で汗だくになる。

汗だくになると体中にノコ屑がまとわりついて
本当に気持ちが悪い。

W@NNN的に言えば、
クスむげぇーとしか言いようがねぇ
かも知れん。



とまあ、こんな生活を高校3年の12月まで
送っていたわけさ。

どんな仕事でもそうだろうが、いい事もあれば
嫌なこともある。

酪農も、バケツ何杯分も使ったミルク風呂にはいれたり、
いい事?もたくさんあった。

が、ノコ屑の作業はもう二度とやりたくないな。



なんて思い出に浸った外回りでした。
ちゃんちゃん。




追記

後で読み返して思ったんだが、知らない人がこれだけ読むと
吉幾三みたいな人間を想像されそうでちょっと怖い。







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最終更新日  2004年11月02日 18時39分59秒
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