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クラブ・レインボーの通用口から入って来た紗喜。薫が駆け寄って
「とうだった? 宅配便受け取ってもらえた?」
「はい もらえました」
「助かったわ。頼めるのさ紗喜ちゃんだけ。よ これお礼」
言いながら、紗喜の手に一万円札を握らせる。
「私はそんなつもりではありません」
「いいのいいの。でもあいつに取られないようにしなさいよ」
「あいつって」
「裏のパチンコ屋で待ってるって」
「かっちゃん?」
と笑顔になる紗喜。
「男に捨てられるばっかりの私がいうのもなんだけどさ。
「そんなに悪い人じゃないんです」
ため息をつく薫。
レインボーの控え室ではブランデーを飲んでいる本田圭子。
一方タクシーの中では運転手している石岡弘文。
「止めてくれ」
「お客さんまだ先でしょ」
「いいんだ。止めてくれ」
石岡は車を左に寄せる。遠くに国会議事堂が見える。
「悪い。金が足りない」
「おいおいおい」
「さっきの子に有り金渡した」
「無賃乗車か」
「そういうことになる」
「女の子に金を渡してたのはみんな見てた。
「好きにしろ」
「畜生!! 今日は何の日だ」
とウィンカーを付ける石岡。
「今度は暴走族か」
出てきた男が石岡のタクシーの窓ガラスを叩く。
「知り合いが?」
「知らん」
「金はどうなるんだ」
タクシーの前方を見た昌也は
「××交通の石岡さんかいつか必ず返しに行く。ドア開けてくれ」
石岡は急にアクセルを踏み込む。タクシーが急発車。 
△1 紗喜と昌也 2026.05.11