あれこれ備忘録 ホスピス医のこころを支えるもの

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粗忽のたかびー

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2022.11.15
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カテゴリ: 緩和ケア
今日は悲しい出来事かあった。

先週末、孫に会いたい!と退院した70代男性。

胃癌が再発したため、基幹病院で2ヶ月間にわたり化学療法を4クール受けたが、その4クール後に好中球がほぼゼロになり、運悪く敗血症になってしまった。何とか回復したものの化学療法適応外と宣告された途端、骨髄に癌が浸潤した。
いわゆる播種性骨髄癌腫症となりDICも出現。輸血しなければ予後は1ヶ月未満と告知され、先週火曜日にホスピスへ転院となった。がん性腹膜炎による疼痛も強かった。
入院時は、もう何も希望はない、早く楽にして下さい、と話していた。

しかし、徐放性モルヒネを導入するとすぐに痛みはおさまり、速放性モルヒネのレスキューすら使うことなく過ごせるようになった。
となると孫に会いたい、という希望が芽生えてきた。

面会制限は少し緩やかにはしているが、小学生はまだ制限している。しかし、彼が会いたいのは小学生の孫。

それで痛みのコントロールも付いたし退院となったという次第。



入院後から症状はすぐに落ち着き、火曜日となった今朝は、もう退院したいです、と話された。

そして、昼のカンファレンス。

訪問看護がコロナでどこも人手不足。先週土曜日の退院時には訪問看護を見つけることが出来なかったので、私が往診した次第。
今日の時点でも、木曜からなら何とか人手を組めるが、土日の訪問は難しいと言われてしまった。

それではなあ。





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Last updated  2022.11.15 23:30:17
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