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持参したサンドイッチを膝の上に置き、私は首を傾けて朱色の鉄骨を見上げる。冷たい風が頬を撫でていくが、陽射しだけは暖かい。平日の昼間、広場のベンチはほぼ埋まっていて、誰もがそれぞれの昼食と向き合っている。コンビニのおにぎりを頬張りながらノートパソコンを開く若手社員。保温容器からスープを注ぐ女性は、スマートフォンで何かを確認している。紙袋から取り出した弁当を広げる中年の男性は、遠くを見つめたまま箸を動かしていた。
周囲のビルからは、次々と人が流れ出してくる。手にはコーヒーカップ、パンの袋、透明な容器に入ったサラダ。一時間という限られた時間を、皆が思い思いに使おうとしている。私はサンドイッチを一口齧った。卵とハムの味が口の中に広がる。特別なものではない。けれど、このベンチで、このタワーの見える場所で食べると、いつもより少しだけ美味しく感じられた。
隣のベンチでは、二人の女性が小声で笑い合っている。少し離れた場所では、イヤホンをつけた男性が目を閉じて音楽に浸っている。それぞれが別々の時間を生きているのに、この広場だけが、私たちを緩やかに包んでいる。
東京タワーは何も語らない。ただそこに立ち、この街の無数の昼休みを見下ろしている。333メートルの高さから見れば、私たちの姿など米粒にも満たないのだろう。それでも、私はこのベンチに座り、サンドイッチを食べながら、タワーを見上げることが好きだった。
やがて時計は一時を回り、人々は三々五々、広場を去っていく。オフィスへ戻る足取りは、どこか重たい。私も立ち上がって、空になった包装紙をゴミ箱に捨てた。コートの襟を立て直し、振り返ると、東京タワーはまだそこにあった。
(文:Claudeによる)
東京タワーが見える広場のランチタイム(写真+Artguru1)
東京タワーが見える広場のランチタイム(写真+Artguru2)
東京タワーが見える広場のランチタイム(写真+fotor)
東京タワーが見える広場のランチタイム(写真)
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