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小田原の空は低く、灰色の雲が相模湾の方角から押し寄せてくるように見えた。JRの改札を抜けると、旅の終わりに似た静けさが胸に広がった。終わりではない、とわかっていても。
コンコースを渡り、小田急の乗り換え口へ向かう。数十歩の距離が、妙に長く感じられた。JRの時間と、小田急の時間は、どこか質が違う気がした。東海道の風に吹かれた体を、今度はロマンスカーの走る線路が引き受けてくれる。
ホームに降りると、レールが銀色に光りながら北へ、北へと延びていた。その先に東京がある。新宿がある。雑踏と、ネオンと。そして、帰るべき我が家へ。
電車が滑り込んでくる。扉が開き、人が吐き出され、人が吸い込まれる。私もその流れに身を任せた。座席に腰を落とすと、窓の外でホームがゆっくりと後退していった。
小田原城の天守が、ほんの一瞬、ビルの隙間から見えた気がした。気のせいかもしれない。それでもよかった。
電車は加速する。酒匂川を渡り、山が遠ざかり、町が増えていく。車窓の景色が、海辺の旅の記憶を一枚一枚、丁寧に剥がしていくようだった。
新宿まで、あと七十分。
私は目を閉じ、揺れに身を預けた。どこかの駅で子どもが笑い、車内アナウンスが穏やかに次の停車駅を告げた。旅と日常のあいだを走るこの列車の中だけが、今この瞬間、世界でいちばん曖昧で、いちばん自由な場所だった。
(文:Claudeによる)
JR小田原駅で小田急線に乗換え(写真1+fotor1)
JR小田原駅で小田急線に乗換え(写真1+fotor2)
JR小田原駅で小田急線に乗換え(写真1+Artguru)
JR小田原駅で小田急線に乗換え(写真1)
JR小田原駅で小田急線に乗換え(写真2+fotor)
JR小田原駅で小田急線に乗換え(写真2)
JR小田原駅で小田急線に乗換え(写真3、新宿)
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