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今日は勉強会でした・・・特にPCOS (多嚢胞性卵巣症候群)の方を対象とした報告で、男性因子などは除外されていましたけれど3周期という短い周期の中でどういう卵巣刺激方法が一番妊娠につながるか、というお話を聞きました。この発表の後に・・・若いDr.達で熱いトークが広がり。こういう患者様にはこうしたら良いのではないか、とか、この治療をしたら保険適応に出来るかなぁ、とかここを改善したらもっと妊娠する方が増えるようね、という様な内容で看護師さんには「早く帰ってよー」と思われつつ(爆)でも結構盛り上がってしまいました。ボスがその場から居なくなった途端に広がる熱い討論どの先生方も患者様一人一人の妊娠に繋がるべくとても心に「熱いもの」を持っているなぁと実感出来て何となく私もその会話に加わりながらちょっぴりニコニコホクホクしてしまった勉強会でした。ボスは相変わらずだけど・・・・・それ以外の先生方は本当に熱心で良い先生ばかりなんですよね、うちの病院もで。実際の勉強会の内容は。日本人・東洋人を対象にした報告ではなかったので必ずしも私たち日本人にあてはまるかどうかはわかりませんが。クロミッドという錠剤タイプのお薬を生理の4日目から数日間使った卵巣調節方法と、FSH、商品名だとフォリスチムとかを最小量の50単位で排卵まで注射する方法のこの二種類で、さらに排卵前にはhCGという排卵を促す注射を打って、そしてタイミング法で妊娠するかどうか、というのを比べたものでした。クロミッドは飲み薬なので、コストも安いし患者様の精神的負担も少ない一方で、強い抗エストロゲン作用を持っているので、子宮内膜の発育が悪くなったりする副作用のようなものもあります。FSHの注射は、最近自己注射と言って、糖尿病の患者様のようにペン型の注射を自ら打つことが可能になりました。その結果、毎回注射の度に病院に行かなければならない、という負担はなくなりましたが、飲み薬に比べたらコストがかかるということと、自分で注射をするというちょっとした精神的負担を含むイベントが増えてしまいます。卵が良く育つためPCOSの方に使うと、OHSS(卵巣過剰刺激症候群)の可能性が出てきますが、今回は、少ない量を注射することで、それを回避していました。・・・。で、結果としては。クロミッドによる刺激をして臨んだ方よりもFSHを低用量で注射することで刺激をした方の方が1周期目の妊娠率はとても高く、2周期目、3周期目と累積で妊娠する確率はいずれもFSHの方が高くなっていました。この報告では、最初から飲み薬を使わずに、注射による刺激をすべきだと締めていましたが・・・。まぁ、実際はどうなんでしょうね。ちょっとおおげさかな。でもクロミッドで子宮内膜が悪くなる方や、卵を含む卵胞が大きくなりすぎて、卵の質が悪くなる方がいることを考えると注射ってちょっと勇気がいることだと思いますが、それも選択の一つだと、無下に嫌がることは無いだろうと、そういう感じで受け止めることができました。患者様の中には、やはり注射に抵抗がある方が多い様なので・・・。こんな話もあるよと、参考になれば良いと思っています。それでは、今日もクリックお願いしますね~にほんブログ村
2012.01.31
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ここのところ、毎日毎日「この冬一番の冷え込み・・・」とか言われていますね。本当に寒い毎日です。皆さんは風邪やインフルエンザ、大丈夫ですか???さて。先週の週末のこと。ある胚培養士さんからここのところずっと相談を受けている件をまた話し合ってみました。追加して、今日は他の胚培養士さんやうちの医師と同じ件を話し合ってみました。・・・・・。そう。タイトルの通り・・・・・顕微授精についてです。顕微授精はとてもとても微細で神経を使うお仕事です。ちょっとした事で、卵が壊れる可能性もあります。ちょっとした事で、受精しないかもしれません。あるいは、ちょっとした事で、本来なら妊娠に繋がるポテンシャルの卵だったとしても操作によっては、胚移植出来ない状態の卵になってしまうかもしれません。これら全ての「さじ加減」は私たち胚培養士の心掛けひとつ。私たち胚培養士のちょっとした本当に微細な操作の違いが、結果の違いになりかねない、そんな重要なお仕事です。逆を言うなれば、受精を胚培養士の手腕に委ねているのが顕微授精なのですが・・・。私はおそらく「ベテラン」の領域に入る胚培養士ですが、今までアチコチの病院の顕微授精の装置を見てきましたが、本当に一つ一つ、たとえ同じ機械でも動き方が微妙に異なります。数マイクロという、1mlの1000分の1の位の液量を扱ったりするので、ヒトが触る加減によっても全く動き方が異なる。私たち胚培養士がいかに顕微授精をマスターできるかは、まずその装置に慣れること、装置とお友達になって一心同体になれることが大事なのです。ベテラン域の私ですら、他の病院の顕微授精の装置ではスムーズに操作できませんし、慣れるまでには1か月から数か月かかることもありました。それは・・・顕微授精の装置だけではなくて、顕微鏡の操作も各会社の製品で異なるから、なんですけれどね・・・。とにかく。どんなに修行を積んでいても、どんなに件数をこなしていても、顕微授精の悩みは尽きないんです。どうしたら9割程度の受精率を導き出せるか。どうしたら物理的に壊れることを防げるか。どうしたら妊娠に繋がる受精卵を作り出せるか。これらは研究尽くされているようで、全く研究されていないに等しいのです。それは・・・先ほども書きましたが、装置一つ一つの癖があって、一概には「こう」と言い切れない操作性だから、だと思います。今回も相談を持ちかけて来た胚培養士さんに対して、、、実際の手技を見させていただいて、問題ないと思われても問題ないと思った卵全てが受精する訳ではないという現実を目の前に・・・微妙な、本当に微妙な操作性が問題なのだろうと、今度からは「ここ」に気を付けてみて、という言葉を残しつつ・・・自分の顕微授精の操作性についても改めて反省点と問題点を考えさせられたそんな今日この頃なのでした。「ほんのちょっと」の操作の違いが、患者様の人生を左右しかねない。病気をとても繊細な手術で治す医師と・・・私たち胚培養士の役割は、あまり代わらないのではないかと、そんな気がしています。それでは、今日もクリックをお願いしますーにほんブログ村
2012.01.30
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ブログの豆知識がバラバラになってきているのでまとめなければいけないなぁ・・・と思いつつ・・・なかなかまとめる機会がありませんほんとうにごめんなさいです。さて。今日は卵胞発育のモニタリングについてちょっとまとめてみようと思います。まぁ・・・勉強会で改めて学んだので、忘れないうちに書いておこう、という魂胆ですが(爆)卵胞って・・・らんぽうって読みますが・・・「卵」そのものを指している訳ではありません。卵自体は小さい時は1mmの1/10ぐらいの大きさで、次第に大きくなっていきますが排卵時期だとしても、せいぜい小さい時の1.5倍ぐらい、150マイクロメートルぐらいですね。だから、いくら超音波で見ようと思っても見ることはできません。顕微鏡で見て、やっと見える大きさです。卵胞は・・・卵とそれを囲む細胞から出来上がっています。卵を囲む細胞もいくつか種類があって、それぞれの役割があり、卵が育っていくにつれて、細胞数が増えたり、変化していきます。私たちが膣からの超音波を使って見ている卵胞は、実は、卵でもその細胞でもありません。おそらくそれらが見えたとしたら白く見えるはずで・・・よく、超音波で計測している黒い丸、これは実は「卵胞液」という液体を見ているんです。卵胞に含まれる卵を囲む細胞から分泌される卵胞液。この中には卵を育てる様々なホルモンや因子が含まれています。そして卵が排卵に近付くにつれ、どんどん大きくなります。あ。大きくなると言っても。排卵する時の大きさはだいたい17mmから27mm程度。自然の排卵、排卵誘発剤を使っての排卵などで微妙に大きさが違いますし、排卵が近付くにつれ、毎日1-4mmずつ大きくなるそうですが、個人差もありますし、個人にしてもその周期によって全く育ち方は違うそうです。だから、超音波で排卵しそうかどうかを確認するだけではなくて、尿や血液からホルモンの値を調べて、排卵を推定していく必要があります。卵胞の周囲を特殊な超音波でもあるカラードプラ、パルスドプラというもので見ると血液の流れなどを観察することができ、卵胞の周囲に血液の流れが多い方が良い卵の確率が高いのだそう。全く血液の流れが無い場合もあるそうで、その場合は後に妊娠につながりにくいのだそうです。そんなわけで、女性に取っては内診台に上がらなければなりませんし、経膣プローベと言って、膣の中に超音波で見るための装置を入れなければならないので、ちょっと嫌な感じがするかも知れませんが・・・排卵を推定していくためには今や必須な検査でもありますね。ちなみに、妊娠したかどうかも、この経膣超音波装置でわかります。赤ちゃんが小さいうちは、経膣超音波で赤ちゃんの全体像が見えたりして、心臓が動いている事も確認出来ますし、とってもカワイイんですよ余談ですが私たち胚培養士も、時々妊娠した方の超音波を見させていただいて、「かわいいー」とホッコリさせていただいていたりしますというわけで・・・。今日は卵胞発育の検査について、でしたそれでは今日もクリックお願いいたしまーすにほんブログ村
2012.01.27
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顕微授精は・・・顕微鏡を見ながら、卵1個に精子1個を注入し授精させる方法です。顕微鏡とそれに接続されているモニターにはほぼ画面いっぱいに卵の様子が映し出されます。精子を確実に1個卵に入れるためにも、確認の意味でも卵を拡大して観察します。もちろん、外に出ている時間は短ければ短いほどよいことと、顕微鏡で見ていると言うことは、顕微鏡の光が当たっているということで、うちのボスのようなトンチンカンなヒトでなければ・・・速やかに かつ ごく丁寧に・・・ということをモットーに取り組んでいるわけですが。逆に言うと少しの時間でも、卵1個1個をきちんと観察できるタイミングでもある訳です。普通の顕微鏡では、細胞質の中の様子や細胞質を囲んでいる「透明帯」という膜の様子を確認します。ちょっぴり余談ですが・・・ヒトの卵の大きさは、ウサギの卵とあまり変わらず、見た目もかわりませんが、マウスの卵はヒトより一回り小さく、透明帯がカッチリ堅そうな状態。ウシやブタなどの大きさはヒトとあまり変わりませんが、細胞質の中に脂肪を多く含んでいるため、顕微鏡上では真っ黒く(真っ茶色)に見えます。さて本題に戻りましょう。透明帯は糖タンパクが層になって出来ているものですが、顕微授精をしていると、時々一重構造のはずが二重構造になっていたり、とてもぶ厚かったり、ちょっと変形しているものなんかもあります。透明帯が異常な場合は、自然の受精、体外受精などでは受精しにくいこともありますが、顕微授精では、その部分を針で刺して精子をバイパスしていることになるので透明帯の異常も全く問題がありません。「透明帯の異常は顕微授精によって回避される」ということを透明帯の研究をなさっている某女医さんから伺ったことがあります。ちょっぴりホッと出来るお話でした。そして卵の本編。細胞質の部分。これもいろいろな形、状態があります。それらが写真となって図説として取り扱われている本があったりしますが、実は詳細なことはまだまだ分かっていないことが多いのです。卵の細胞質の異常が、いったいどこから来ているのか、わからないことが沢山。まだまだ研究段階・・・といったところでしょうか。だから私たちは卵の様子を顕微授精の際にはじっくり観察してその後を占えたりしないか、確認するんです。もしかしたら、卵の質が、採卵周期のお薬や注射によって異なるかも知れない。患者様のホルモンの値と卵の質が関係ある可能性もある。そんな訳で、どれだけ卵を見てみてもいろいろなタイプがある訳で、それは色々な顔や姿のヒトがいる、というのに匹敵するような状態です。将来的には、こうすれば綺麗な質の卵が採卵出来る・・・そんなことが分かれば良いなと思いつつ。こういう顕微授精をしたら、卵の質が悪くならないのでは、等も考えつつ・・・顕微授精は、私たち胚培養士を勉強させてくれる場でもあります。まだまだ、わからないことは沢山ありますねそれでは今日もクリックお願いしまーす
2012.01.26
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今日は不妊症認定看護師の資格取得を目指す看護師さんが私たちの培養室の仕事を一日見学に来ていました。不妊症認定看護師さんは看護師業務をしながら、さらに講習と実習を受け、試験を受けてパスして得る資格です。当初は数名しかいませんでしたが、今は全国で110名ほどいるようですね。不妊治療を行っている病院が600弱あることを考えると、まだまだ全ての病院に不妊症認定看護師がいる訳ではありません。学会でも私たちと同じように発表したり、結構バイタリティーに溢れる人たちです。日常の看護業務に加えて得る資格で、実習も講習会も多いのでダブルスクールで勉強しているような感じです。不妊症認定看護師さん達は、日本生殖医学会でも「生殖医療コーディネーター」として資格を得ることが出来ています。私たち胚培養士は、日本生殖医学会では「管理胚培養士」に限って公になっていることを考えるとそれはそれは厳しい資格だな、というのがわかるんですが・・・。皆さんにはピンと来ないかなぁ・・・?不妊症のカウンセラーというだけではなくて、体外受精のコーディネートもできるでしょうし、幅広く不妊症の患者様専門の看護が出来るという立場だと言えます。私の知り合いにも数名の不妊症認定看護師さんがいらっしゃいます。皆さん、とても勉強熱心で、なおかつ、おおらか、ほがらかで、とてもとても、前向きな方ばかり尊敬できる女性陣でもあります各病院での立場や業務内容はバラバラなようですが、医師と患者様の橋渡し役として日夜業務に励んでいる方たちです。不妊治療を行う病院には、医師はもちろんのこと、看護師さんも必要不可欠です。私たち胚培養士は縁の下でお仕事を頑張らさせていただいていますが、看護師さん達とのコミュニケーションは、私たちもとても大事です。やはり、看護師さんは患者様と接する機会が多いですから、患者様の事を本当によくわかってらっしゃるんです。だから、私たち胚培養士は、看護師さんから教わることが沢山。患者様のことを聴けば、皆さんちゃんと答えて下さいます。そして、不妊症認定看護師さんとしては、実際の不妊治療の現場、培養室で何が行われているかをきちんと理解し知った上で患者様にお伝えするのも重要なお仕事の一つですから、時々私たちの培養室に勉強に来る、というわけです。皆さんがもし、患者様だったら、、、看護師さんが不妊症認定看護師さんか、聴いてみても良いかも知れませんね。もしかしたら、コッソリお勉強中の方かもしれませんよそれでは、今日もクリックをお願いしますいつもありがとうございますにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.25
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今日はちょっとブログのアップが遅くなりました今日は勉強会がありまして、子宮内膜症と妊娠率についてのお話でした。私は婦人科医ではないので・・・細かいところまでは正直説明してよい立場ではないと思っているのですが。子宮内膜症には医師から見て点数付できる基準があるんです。たとえば、子宮・卵管・卵巣の状態を癒着があるかないか、たとえば卵管が閉鎖していないかどうか、、、この辺りは手術(腹腔鏡とか開腹手術とかで・・・)しないとわからないんですが。これらを総合して点数化していたみたいなんですが、どうやらこれは、なかなかその後の妊娠率の予測には難しいらしく。新しい評価法からその後の妊娠率を予測できるものがある、という論文を今日は勉強していました。。。基本的には卵巣・卵管・卵管采の様子を見るものなのですが、内膜症があるかないか、というのを点数化して、それに年齢や過去の妊娠歴を総合して点数化するものでした。そして内膜症があってもその後自然妊娠もしくは人工授精できるかどうか想定できる、というもの。その点数が悪い場合には、早めに体外受精などにステップアップすることで最終的に妊娠につながるような治療方針にする、というもので。手術したりしないと患者様からだけではわかりにくい基準ではありますが、うちの病院ではこれを取り入れて、患者様に方針立てするというそういう方向で話が進んでいました。もうちょっとわかりやすいお話に出来ないかなぁと思ったのですが・・・やっぱりわかりにくくなっちゃった勉強しなおして、改めてお伝えするようにしますーm(_._)mそれでは今日もクリックお願いしますねーにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.24
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こんにちは。今日も関東地方は都心部でも積雪の噂です・・・大寒は過ぎましたが・・・早く暖かくなると良いですねーさて。そういえば、思い出したんです。私が気に入っている本がありました。それが、タイトルのこれ。卵子の話著者:浅田義正価格:1,575円(税込、送料込)楽天ブックスで詳細を見る名古屋の浅田レディースクリニックの浅田先生が書かれている本です。絵本のような、そしてとてもわかりやすい本。だけど、とても重要なことが書いてあります。しかもわかりやすいんですよ、これが。難しいホルモンのことや、排卵の仕組みだけではなくて、歳を重ねると、どうして良い卵が少なくなってしまうか、というのを絵を交えながら、わかりやすく解説してあります。この本。現在不妊治療をなさっている方だけではなくて。ある程度のの年頃になったお嬢さんにも是非、読んでいただきたい本。文章にはフリガナがふってあるので、小学生でも読めます。ただ、性交渉のことなども書いてありますし、初経を迎える前の女の子だと、ちょっと伝えづらいかも。私に女の子がいたら、是非将来読ませたいと思う一冊です。そして男性諸氏にも。特にパートナーが不妊治療を考えていたり、パートナーと不妊治療までいかなくても、お子さんが欲しいと考えていたり。もしくは。「今はまだいらない」とお考えのご夫婦にも是非、読んでいただきたい。患者様向けに書かれている本ですので、そんなに高くないですしね。私はこの本、何度も読み返して読んでいたりします。患者様に説明する時、もしくは看護師さんや事務さんなどのスタッフに説明する時にも、とても役立つ内容です。というわけで、もう一度、載せておきますね。ぜひ、ぜひお読みになってみてくださいねーそれでは今日もクリックお願いしますにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.23
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日本全国で放送されたかはわからないのですが・・・フジテレビ(系列?)で先ほどまで放映されていた野田聖子さんのドキュメンタリーを観てましたー。まさき君をはじめて胸に抱いたところで・・・ウルッときてしまいました(涙)なんだかとっても当たり前というか、感化されやすいタイプなのかもしれませんが、普段なかなかお目にかからない方に実際にお会いしたりして話を聞いたりすると一気に好感度が上がって、気になってしまうヒト、応援したくなってしまうヒトに簡単になってしまう私なのですが・・・。野田聖子さんは、昨年の私たちが参加する大きな学会で2回、日本受精着床学会と日本生殖学会でご講演されました。その時の興奮冷めやらぬ感想も日記に書いてはいますが・・・(照)実際にお話を聞いて、本当に興味深くて趣があって、それ以来、なんだか気になって、野田聖子さんのブログは時々垣間見ています。正直・・・。野田聖子さんのお話を直接聞くまでは・・・胚培養士として、日本の学会ではまだ認められていない提供卵子による妊娠とかはあまり賛同できることではない気がしていました。学会でダメ、と言っていることにはそれなりに理由はありますし。でも。野田聖子さんの講演を聞いてから、「断固反対!」という姿勢ではなくなってきました。実際にお話を聞いて、ブログでリアルな状況を垣間見て・・・そして今回のドキュメンタリー。私にはグッとくるものがありました。元気になっていったまさき君が突然の呼吸停止とか、その辺りは知っていましたが・・・なんだかとても切ないと思いつつ、まさき君の賢明な姿勢に思わず笑顔になってしまい。野田聖子さんを支持したくなっちゃうなーとますます思えてきたりもしました。今の日本の状況では、簡単に提供卵子による体外受精などは行うことはできません。でも、野田聖子さんや小渕優子さんが創りあげている生殖医療に関する様々な法案が出来上がって、実行される頃には・・・色々と日本も制度が変わって、提供卵子による赤ちゃんも育ちやすくなる環境になっているかもしれません。そうなったら、問題はなくなるのでしょうね。野田聖子さん、まさき君、今後も密かに応援していきます!(密かかなぁ・・・あはは)それでは今日もクリックお願いしますーにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.20
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今日はフジテレビで野田聖子さんのドキュメンタリーをやっています。職場でも数日前から話題になっていました★野田聖子さんは昨年の学会で二度ほど講演をされ実際の生の声を聴くことが出来ました。・・・というわけで、今日はこの番組を観たら改めて日記を書こうと思いますー
2012.01.20
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寒い、寒いと思ったら、ついに関東甲信地方も、平野でも雪が降る予報が出てしまいましたね雪が降った時に、交通網が荒れなければ良いのですが・・・明日以降も無事に出勤できることを祈るばかりですさて。私たちの科では毎週金曜日にお勉強会があるのですが。来週の当番が私であることが判明して、少々焦り気味にお勉強し直し中の今日この頃です。そんな中、たまたまちょっと古い資料ですが、「21世紀を展望した不妊症のスクリーニング検査」というタイトルで杏林大学の先生がお書きになった特集がありました。まぁ、、、書かれたのが今から11年前、まさに21世紀の幕開けの年だったのですが。不妊症のスクリーニング検査・・・つまり一般的な検査のことです。昔から様々な検査が行われていましたが、時代とともにあまりやられなくなった検査などもあります。そこで恐らく20世紀では比較的よくやられていた検査でも今後はやらないだろう、という検査もあると考えられて、今後の展望という感じで不妊症の一般検査をまとめてある報告です。そして、そういえば。先日の「自然妊娠する確率がわかる」というホームページ紹介の日記で、まず最初に「フーナーテスト」について書いてありましたよね。フーナーテスト。日本語では性交後試験、、、という生々しい名前の検査ですが、これは以前からやられつつ、今後もやっていくだろうという試験の一つになります。これは、女性側と男性側の両者が適合性があるか、という検査になります。たとえ、男性側の精子の検査の結果が問題なくても、腟内に射出された精子が、子宮の入り口部分から入り、その奥にいくことができなければ、当然、卵が待っている卵管に辿り着く事が出来ず、自然妊娠が難しい、という事を想定して行われる検査です。子宮の入り口には「頚管粘液」と言って排卵時期になると特に多くの粘液が分泌されます。この粘液部分を精子が無事に通ることができるかどうか、というのがその検査です。精子が少なすぎたり、射出される液の粘性が高すぎたり、子宮の頚管粘液が少なすぎたり、粘性が高すぎたり、あるいはどちらかが免疫的に精子をダメにしてしまったり、様々な原因があって、フーナーテストの結果に現れます。実際には、性交後数時間のうちに検査をして、頚管粘液の中に運動精子がどれだけいるかを調べています。ただ、一度の検査結果がダメだとしても、ハッキリだめとは判断出来ず、2回以上検査するべきだ、とされています。精子の検査も一度だけでは判断できないので、当然と言えば当然ですね・・・という訳で、今日はフーナーテストについて書いてみました。いきなり基礎に戻ってしまいましたね・・・色々、順不同でほんと、申し訳ありません(汗)では、今日もクリックお願いしますにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.19
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楽天ブログの機能が色々変わってしまいましたねー。特にどこでブログを始めても良かったのですが、今まで以上に使いにくさを感じる今日この頃です。掲示板もすべて削除する必要ないのにな・・・書いて下さった皆さん、本当にごめんなさい。私自信、残念ですブログを乗り換えるかはまだ決めてませんが()さて。今日はちょっぴり時間がありませんというわけで、例によって、怒りの如く つぶやきを・・・。(気分を害されると思われる患者様は今日はここまでになさっても結構ですよ)今年もボスがやっぱりしゃしゃり出てくることに変わらないみたいです。正直、見てられません。今後この病院にいらっしゃる他の先生方にはきちっと指導すべく現在マニュアルで正しい無菌操作のやり方も書いているのですが。。。やっぱり手を洗わないボス。やっぱりササっとアルコールかけるだけで満足するボス。やっぱり卵を壊しかねない「必要のない」操作を行うボス。紫外線を除去している蛍光灯ではないのに、光がないと卵が見えないボス。せっかく電気を消しているのに、わざわざ点けるしぶとさ。私は数々のボスの諸操作を見ていることができません。ちょっとでも「間違っているよ」という事を丁寧に謙譲的に伝えてもフルフル震えていきなり意味もなく怒りだすボス。見ていられない、というのもズルイとはわかっているけれど・・・この業界で有名なボスは、誰の言うことも聞かないことも有名なんです。誰をもってしても、ボスを屈することはできない現状で。とりあえず、卵に及ぶ害は最小限に抑えるようこちらで努力して。それが今できる精一杯のこと。手を洗わない、汚いボスを、私は生理的にも受け付けません。でも・・・頑張って少しずつ改善しなくちゃ。今はマニュアルを改めて作成して、正しい事を書き込んでいく作業の真っ最中。とにかくボス以外の人間には正しい事を伝えて広めていくしかありません。今年も・・・・・頑張らなくちゃ・・・・・・・・というわけで他愛もないつぶやきで、今日はごめんなさいm(_._)mクリックはいつもの通り、お願い致しますーにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.18
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今日は今年初めてのお勉強会でした。そこで、あるDr.が紹介してくれたのが、オランダのホームページ。「一年以内に妊娠する確率がわかる」という占い的な、でも実はきちっとした統計学にのっとった診断基準のものなんです。ちゃんと論文にも載っていて、この基準をもとにオランダのある病院では不妊治療の方針を決めたという報告があったり、このホームページの結果が「30-40%」と出た人は実際に30%が、このホームページの結果が「40%以上」と出た人は実際に48%が妊娠した、という統計的な論文になっている、という優秀な式なのです。そのホームページはこちら。「こちら」を押すとこのページから飛んでしまうので、よろしければ、下記URLを参考にして下さいhttp://www.freya.nl/probability.phpあ。ただ、オランダのホームページであって、英語なのです。ですから、今回はそのホームページを解説しますね。まず、この計算式を利用できない人、という定義があります。それは・・・1)排卵障害がある方2)総運動精子数が300万未満の男性因子のある方3)両側卵管閉塞の方この方々は自然妊娠が困難なので、参考にできない、ということです。まず、最初のクエスチョンがHas a postcoital test been performed?「性交後試験、フーナーテストをやったことがありますか?」です。フーナーテストをやったことがないと、ちょっと判断が難しくて確率が下がります。そして、それを選ぶと、次のページが下に出てきます。そして、順に答えを選ぶようになっています。・Female age <女性の年齢> 20歳から48歳までを選ぶことができます。・Duration of subfertility in years <不妊期間> 1年から9年まで選べます。・Previous pregnancies ? <今までに妊娠したことがあるか?> (補足)これは今のパートナーでも他のパートナーでも構わないようです。・Referred by: <主治医は?> これは下記の二つの選択肢です。 1)General practition or on own initiative:<家庭医>もしくは<自己判断> (補足)家庭医は日本ではなじみがないですが、 不妊治療を専門としている医師ではない場合を指すと考えて下さい) 2)Gynecology or other speciality <婦人科医>もしくは<専門医>・Percentage progressive motile sperm ? <精子の運動率は?> 10-100%が選べます。・Result of the postcoital test? <性交後試験(フーナーテスト)の結果は?> ・・・GoodかAbnormalかを選べます。・Diagnosis of one sided tubal pathology on HSG? <子宮卵管造影で片側卵管閉塞があると言われましたか?>・・検査していなければNoを。・Diagnosis of one side tubal pathology on laparoscopy? <腹腔鏡の検査で片側卵管閉塞があると言われましたか?>・・検査していなければNoを。以上の質問に答えてCalculateのボタンを押すと、英語の文章の中に結果が出てきます。この結果が「30%以下」が積極的な治療が必要な患者様で30%以上であれば、一年はタイミングで大丈夫、という事を示しているのだそうです。ちょっと英語でわかりにくい所もあると思いますが・・・皆さんもぜひ試しにやってみてくださいね!それでは今日もクリックをお願いします にほんブログ村にほんブログ村
2012.01.17
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いやー、毎日寒いですねー培養室と言う温室(?)育ちの私は、冬が本当に苦手です。でもあっという間に今年も半月が過ぎてしまいました。皆さんはいかがお過ごしですか?調子出てきましたか?今日も、ある記事をみていてふと気になったのでそちらから書いてみようと思います。題して「胚盤胞に至らない患者様は妊娠できないのか?」という報告です。胚盤胞ってなんのこっちゃ、という方に簡単に説明致しますと。精子と卵が合わさって受精卵になりますが、ヒトではだいたい5日目から6日目に細胞の数がグンと増えて「胚盤胞」という形になります。この胚盤胞は「内細胞塊」と言う将来赤ちゃんになる細胞の塊と、栄養芽細胞層と言って将来的には赤ちゃんを守る袋だったり胎盤だったりになる細胞に見た目からも分かれて見える状態の卵さんです。細胞が数え切れないほど多くなっているので、「○細胞期胚」とは言わなくなります。「胚盤胞」は別名「胞胚」とも言いまして、でも英語名はblastocyst(ブラストシスト)なので、私たちはよく、略して「ブラスト」なんて呼んでたりします。また、胚盤胞にまで進んだ卵は、自然妊娠の場合では卵管から子宮に移動している状態です。つまり、子宮腔内に移植する「胚移植=ET」を胚盤胞で行うとより自然に近い状態でもあり、妊娠率は格段にアップします。ただ。体外では必ずしも受精卵が胚盤胞になるわけではありません。体外で育てているのは培養液と培養器。お母さんのお腹の中に環境は似せているけれど、全く同じではない。だから体外では胚盤胞になりにくい、という方が結構居ます。そういう場合は、早めにお腹に(子宮に)戻してあげることによって卵により良い環境を授けて、妊娠につなげていこう、という治療がほとんどです。胚盤胞はそれはそれで問題があることは今までも何回か書いてきましたが、それでもやはり妊娠率が高い胚盤胞移植を試みたい、というのが患者様が願うことではあると思います。ただ、実際には胚盤胞にならないかどうか、やってみないとわかりません。そこで。初期と胚盤胞の二段階で凍結しようと試みたけれど、実際には胚盤胞が得られなかった、というケース。・・・というのと、最初から初期でのみ凍結しておこうとしたケース。・・・という二者の方法でその後妊娠率がどうであったかをみた報告です。それによりますと。最終的には、どちらも年齢の差は認めないという条件下で、どちらも妊娠率は変わらなかった。2日目胚よりも3日目胚の方が若干妊娠率が高いけれど、上記の比較では妊娠率は変わらない。・・・という結論が得られていました。つまり・・・体外の培養により胚盤胞まで育たなかった患者様でも、初期に凍結していた卵は着床する能力を持ち合わせていた、つまり体外でのダメージさえなければ、十分に妊娠できる卵だった、・・・という風に結論づけています。一つの卵に対して、最初の内に胚移植したほうが良いか、胚盤胞になるかならないか、妊娠するかしないか、というのは物理的にも確認することは不可能です。でも少なからず、すべてを胚盤胞移植、胚盤胞凍結と考えるのではなくて、初期のうちにも移植や凍結をしておくことも患者様によっては必要だ、それが妊娠につながるのだ、ということをこの報告では示しているのだと思います。だから、もし仮にいつも胚盤胞にならなくて・・・と嘆かれている患者様がいたとしたら、次は胚盤胞ではなくて初期で移植か凍結保存を選択できたら良いかも知れませんね。それでは、今日もクリックお願いしますにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.16
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今日は久々に生殖医学会の雑誌を再度確認することがあって、その中から日記を書いてみたいとお居ます。皆さんは、鍼灸を受けたことはありますかー?私は・・・案外チキンなんでありません(爆)顕微授精したり、PCに向かっていると、肩はバリバリになってもうすっかり慢性肩こりになってしまったので、鍼灸を受けに行きたいなぁ、と思って早○年・・・?!?!とにかく、気になるものの、試したことはないのです。さて。体外受精や顕微授精を受けた方を中心に、鍼灸治療院で報告している演題がありました。個人的に鍼灸に興味がある私としては、ポスターの前で足が止まったことは言うまでもありません。鍼灸治療にどれだけ通い、どれだけドロップアウトしてどれだけ妊娠したか、、、・・・というのがこの演題です。体外受精などの不妊治療の背景はそれぞれ不明ですが、少なくともすでにそれらの治療を受けていて、さらに鍼灸治療も併用してみよう、そういう患者様が対象のようです。まず、30歳代までは、鍼灸治療を約6か月継続した時点で、その妊娠率(体外受精・顕微授精による)は約30%に至ったそうです。その後、半年以上(900日ぐらいまで統計をみているので約2年ちょっとですか)鍼灸治療を併用した方の約半数が妊娠につながったそう。40歳代でも最終的には3割弱の妊娠率が出ているので、根気よく通うのが大事・・・と言ったところでしょうか。また、ドロップアウトするのは、初期は20代で多く、全般的には40代が多い。これは鍼灸治療だけを辞めてしまったのか、不妊治療自体を辞めてしまったのかというのはわかりません。いずれにしても鍼灸治療はあくまでもオプションの治療として、モチベーションが下がると通えない、ということみたいですね。。。あ。私は鍼灸の知識は全くないので、どういう治療をしていたか、というのが演題に書いてはありますが、説明できる訳ではありません。ごめんなさい。ただ、鍼治療と温熱治療、それに中?穴刺激・・・というのを併用しているとのことでした。(なんのことだか、全くわからずに書いていますので、ご了承下さい)不妊治療に対する鍼灸治療を行っているところって、案外多いですよね。今はとても寒い季節。普通にしていても寒くて身体が縮こまって硬くなりがちなので、鍼灸治療・温熱治療などで身体をリラックスさせるのも良いかも知れませんねそれでは今日もクリックお願いします―にほんブログ村にほんブログ村
2012.01.13
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今回もコメントいただいた中から、日記を書かせていただきますね♪(これからもリクエスト是非ぜひお願いします!いつもありがとうございます!)今日はIMSIについて。ICSIではありません。IMSI。イムジーって読みます。初めて聞いた方もいらっしゃると思うので、簡単に説明しますね。IMSIとはintracytoplasmic morphologically selected sperm injectionの略です。ICSIがintracytoplasmic sperm injectionなので、ICSIにプラスα何かしているんだな、、、、ってのは英語からもわかると思います。具体的には、どういうことか。IMSIには特別な装置が必要です。顕微授精を行うための顕微鏡装置一式にプラスして、超高倍率で精子を観察するためのデジタルズーム装置を用います。この「超高倍率」というのがすごいもので。普通は目で見る光学顕微鏡は1000倍の倍率がマックスであることがほとんどですが、このIMSIの装置では6000倍の倍率で観察することが可能です。精子の頭部は直径4マイクロメートル(1mmの1000分の4)もない程度で人間の体内では一番小さな細胞な訳ですが、、、、。通常の顕微授精では、顕微鏡のモニターでも比較的小さく見える程度です。(卵は通常の顕微授精でも画面いっぱいに広がって見えます)ところがIMSIだと、精子が画面いっぱいに拡大されて観察されます。この超拡大された精子を観察して、より正常な精子を選択して顕微授精しよう・・・というのが、IMSIの考え方です。なかでも。精子の頭部には遺伝子のもとになるDNAと受精するために必要な酵素・タンパク質などが含まれていますが精子の頭部の中に「空胞」があるものがよく検討されていました。「空胞」つまり「穴」ですね。この「空胞」が多くあると、もしくは大きいものがあると、DNAの断片化につながるのではないか、つまり、遺伝子や染色体の異常につながるのではないか、と考えられたりしましたが、結局のところ、これはちゃんとした根拠が見つかりませんでした。むしろ「穴」のようにみえる「空胞」は生理的にも、つまり正常な状態でも出来上がることが分かって来ていて、この辺りは泌尿器科の研究者から「空胞」で正常か異常かを判断するのはナンセンスと言われてしまっているほどです。ただ、IMSIが無駄な訳ではありません。このIMSIを初めて報告した研究者たち(研究者であって臨床家ではありません)は、正常な精子を見付けるのに、6000倍の倍率で精子を観察して、慣れている研究者でも6時間もかかって判断した、と論文に書いています。頭部の形だけでなく、頭部の内部構造も見える限り観察し、頚部、尾部もすべて詳細に観察すると、6時間もかかるのだそうです。そうすれば、正常な精子を判断することができるらしいのですが、、、、。実際の顕微授精の際に「6時間」も精子を探していたら、卵子をほったらかしにしていたら・・・卵子はどんどん歳を取ってダメになってしまう。授精のタイミングとその後のタイミングもすべてずれてしまって胚移植どころでは、なくなってしまう可能性だってあるんです。もちろん私たち胚培養士の勤務時間だって、労働基準法に違反するでしょう・・・。つまりIMSIは。簡単に胚培養士が正常な精子を見分けることができる手法ではない、ということですね。そして何より結果が伴わない。妊娠率は変わらないけれど、流産率に差がある、という報告が当初はありましたが、結局結果的には「差がない」という報告が一般的です。それゆえに・・・。IMSIのシステムを高額でも投資した病院は今でもIMSIを使っていると思いますが・・・なかなかすべての施設で使われることは無い、ましてや6時間も精子を観察して判断している胚培養士なんて聞いたことはないですから・・・精子の判別も安易ではないし、不確かで、結果が伴わない・・・と来たら・・・IMSIが全国的にも世界的にも流行らない理由はわかりますよね。そんなわけで。実際に私も・・・・・。泌尿器科の研究者からIMSIによる精子の詳細な判別法を学んだ訳でもありませんし。とりわけ、積極的に取り組みたいなぁとは思わなかったりもしています実はこういう「曖昧」な技術・・・他にもあるんですよね。。。それはまた別の機会に。それでは今日もクリックをお願い致しますにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.12
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今日は昨日いただいたコメントから書いてみようと思います(コメントありがとうございました)皆さんが患者さんだった場合・・・胚培養士さんの経験年数って結構気にされるものなんでしょうか?医師の経験を気にするのは、わかる気がします。お医者さんは、技術も話術も経験がとても現れやすいですものね。胚培養士の場合は、、、うーん。どうなんでしょう。以前(確か12月に)新人の胚培養士さんも施設によって、勉強の進み方が全く異なる、ということをこちらに書かせていただいたと思います。実際、日本には600近くの施設(病院・医院)がありますが、採卵件数は年間に数件のところから数万件のところまで様々です。(○万件は珍しいので、すぐに何処かわかってしまいますね)胚培養士を雇っている数も本当に様々で、一年間に一人の胚培養士が責任もってこなせる採卵件数は150件と言われていますが、やはりチェックする人も必要ですし、一人では休むこともできなくなりますから、最近は一人体制の施設の見直しが多くなされている気がします。500-1000件の施設では複数人の胚培養士が交代で業務に携わっているでしょうし、逆に200件前後であれば一人か二人の胚培養士が携わっているのがほとんどでしょう。そうすると、新人胚培養士のスキルは本当にバラバラになってしまいます。私たち年長者の時は、本当に周囲に誰も居なかったし、相談できるのは、医師もしくは同門の胚培養士だけ。スキルを身に付けていくのも本当にひと苦労でしたが・・・今は、時代が違いますからね。たとえば、私の知っている後輩でもものすごく差があってビックリしたことがあります。一人は年間500-600件の採卵を行うクリニックの胚培養士さん。そこはとてもスパルタで、入ってすぐ精子の調整などを教え込まれ、一年目の終りには、顕微授精以外ひと通りのことは出来るようになっていました。顕微授精はさすがに訓練中、と言ったところでしたが。採卵も一人で入り、ちゃんとミスなくこなしていましたね。もう一人は年間150件前後の大きな病院に勤めている胚培養士さん。先輩の胚培養士さんと二人でその病院に勤めていましたが、とにかくステップアップがゆっくり。本人が臆病である、という事も重なって、三年目になっても顕微授精がまともに出来ない。件数もしょっちゅうある訳ではないので、なかなかスキルアップが難しかったようです。前者の胚培養士さんは経験件数は多いし、任される症例も多いけれど、何せ勉強する暇がない。何かあった時に、どうしてこうなるのか、改善するにはどうしたら良いか、その辺りを考える力がなかなか追いついていなかった(本人談)。一方、後者の胚培養士さんは経験件数は少ないけれど、いつもとても勉強していた。件数が少ない分、勉強する時間も練習する時間もたっぷりあったので、学会発表などもすることができるようになっていました。えーーーっと。実は、私はこの二人をほぼ同時期に指導する機会を与えられていました。それぞれの進み具合も違うし、知識も違う。どちらが「良い」とは一概には言えないのだけれど、明らかに前者の胚培養士さんの方が「たくましかった」ですねぇ。質問事項も、考えさせられるものが多かった気がします。きっと経験件数が多いために、日頃の疑問も沢山あったのでしょう。患者様として病院にかかっている場合は、なかなか胚培養士さんとお話できたとしても、その背景・キャリアまでは知ることはできないかもしれません。患者様の前でお話する時は、私たちは経験年数に関わらず「プロ」なのです。経験の若い胚培養士さんだって、仕事をするときは「プロ」なのですから、その病院で一人前のお仕事をしている胚培養士さんであれば、ぜひぜひ、信用してあげてください。もちろん、個人的にこの胚培養士さんにお願いしたい、というリクエストがあれば病院に言ってもらうのは可能だとは思いますが、、、、。ご希望にお応えするのは簡単ではないかも知れません(勤務形態によります)。私は患者様とお話する機会が多かった時は、いかに私たち・胚培養士を信頼していただけるか、を念頭に考えていました。信頼していただけるか否か、簡単なことではありませんが、少なくとも胚培養士が仕事をしている時は常に誠意を持って患者様や卵・精子に関わっていると思っています。それでは、今日も下のボタンのクリックをお願い致しますにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.11
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皆さんー年も開けて10日も過ぎましたが、いかがお過ごしでしょうか?公私ともに色々ありまして、年の瀬にまだまだ日記を書くなんて言っておきながら、すっかりご無沙汰しておりました。新年早々、本当に申し訳ありませんっっっ今年も職場は変わらず悩める病院ではありますが、昨年と変わらずに日記を書いていきたいと思っております。どうぞよろしくお願い申し上げます。さて。新年一発目の日記は「気になったニュース」から。昨年の終りに私のブログにコメントを書いて下さった方がおりまして、その方がとても心配されていましたのでその記事について書いてみたいと思います。記事はこちらhttp://sankei.jp.msn.com/smp/life/news/111228/bdy11122822110001-s.htm「体外受精培養液に高濃度の化学物質 胎児への影響懸念 厚生労働省研究班調査」・・・というものです。うーん。なんで今頃この話題がネットニュースに流れるんだろう?というのが正直なところ。昨年末に書かせていただいた記事も古いものが新しいニュースかのように書かれていたのでますますマスコミが何を考えているのかわからない・・・というか、他の分野の記事も同じように古いものを新しいかのように書いているのではないかとなんだか色々な事を勘繰ってしまいたくなるニュースだったりしますが・・・。「プラスチックを加工しやすくする化学物質「フタル酸エステル類」が人の体外受精で使われる培養液に高い濃度で含まれている。妊婦の血液から検出される濃度の最大で約100倍に相当する。動物の胎児の生殖機能に影響を与える濃度の千分の1ほどだが、マウスの細胞の遺伝子には異常が起きるレベルで、受精卵や胎児への影響が懸念される。」・・・ということなんですが。体外受精だから、顕微授精だから、と、やんや言う前に、ちょっと冷静に考えてみましょう。私たちのほとんどは「病院」で生まれて「病院」で亡くなります。病院で生まれてくるときに、赤ちゃんの口の中の羊水などを吐き出させるチューブ。亡くなる前だけではなくても、比較的入院中は日常的に処置されていることが多い点滴チューブ。注射液はガラス管に入っているものも多いですが、プラスチック(正しくはポリプロピレンなど)に入っているものも多い。お薬だってプラスチックのケースに入っていますし、個包装されているのもプラスチックのケース。ディスポーザブルと言われる、いわゆる「使い捨て」の医療器具は大抵プラスチックで出来ています。昔はガラスの注射器を使用して、それを煮沸消毒などして使いまわしていましたが、注射針も使いまわしてしまった結果、肝炎などの感染症が広がりました。だから、医療器具で、患者様に直接伝わるものはほとんどがプラスチックの使い捨てです。そうです。医療現場ではプラスチックの製品があふれているのです。で。点滴など、ずっと体内に留置しておく場合もありますよね。プラスチックが体内に入れられて、置かれているケースはそれだけではないはずです。それで。何か、今まで問題があったでしょうか?生まれてすぐから亡くなるまで、直接触れることの多いプラスチック製品がもとで何か問題が起こっていますか?もちろん。体外受精に用いる全ての会社がプラスチックの容器に培養液を入れている訳ではありません。オーストラリアのCOOKという会社が製品化している培養液はガラスボトルに入っています。しかもそのガラスボトルはもちろん使い捨て。ただし蓋の部分はガラスではありません。ゴムのようなもので密閉されています。プラスチックと同様に何かが析出する可能性は否定できません。でも今のところ、問題は起こっていない。このニュースが私たちの耳に入ったのは、確か昨年の温かい頃。夏よりも前の初夏とかだった気がします。それでその後夏や秋・冬に開催される学会で話題になるかとも少しは思いましたが、だれ一人として問題に挙げているヒトはいませんでした。つまり、関係者誰もが私たちと同じように「問題ない」と解釈したニュースでした。この「問題ない」と解釈した背景は、私たちが話し合った結果でもあるのですが。今、この話題でキリキリとしている関係部署はありません。だからこの問題は、気にしなくてよいと考えてくださいね。それでは新年になりましたが、今年もクリックのほど、よろしくお願い致しますにほんブログ村にほんブログ村
2012.01.10
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