そうだ坊主になろう!~ヒロ伊藤流仏弟子修行

そうだ坊主になろう!~ヒロ伊藤流仏弟子修行

2005年06月18日
XML



 げに香りたかく こころ楽しき白蓮は生ぜん」

           (『法句経』第58偈)




香りたかく、心を楽しませてくれる白蓮の華が咲いている。
しかしそれは、人々が棄てた塵芥の中から生えているのです。

白い蓮の華(蓮華)は「極楽、涅槃(悟り)、仏国土」や
「仏の教え(仏法)」の象徴として人々に尊ばれ、愛されてきました。

塵芥、それは穢れたものの象徴です。
一方、白蓮は清冽な浄らかさを象徴するものです。


しかしお釈迦様は、この二つが関係があり、
白蓮は塵芥や泥の中から生まれると言われています。
塵芥や泥がなければ、蓮は育たず、咲いた蓮華も泥を除けば枯れてしまう。
それは、蓮に必要な養分だからです。

泥と蓮、「穢」と「浄」は、反対で対立する概念ではなく、不可分一体であり、
「不二(二つの分かつことができないもの)」ということになります。

ということは、
穢土(穢れた土地=この世)と浄土(清らかな理想世界=極楽)は
実は、離れては存在せず、一体のものだということでしょう。
苦と楽も、離れては存在せず、一体のものだということでしょう。
病と健康も、離れては存在せず、一体のものだということでしょう。




「“煩悩の泥の中に蓮の花を開く”とは、維摩経に
“高原の乾いた陸地には蓮の花は生じないが、
 低い湿地の泥沼には蓮の花が生じる”と説かれている。
 これは、凡夫が煩悩の泥の中にあって、菩薩に教え導かれて、
 如来回向の信心の花をひらくことができるのをたとえたのである」と



煩悩の泥の中にあって、悟りの華を開かせる。

しかも蓮の葉は、そのうぶ毛に空気を蓄えて、
水中にあっても水分をはねのけ濡れることが無く、
沈むこともなく、すっくと立つ華を支えています。
蓮の華は汚泥の悪臭にさえ染まることなく、
清浄な香りを精一杯発散させています。

穢れの中から、浄らかさを生じさせ、
煩悩の中から、悟りの境地に至ることができる。

お釈迦様は、白蓮から人にも通じる「真理」を感じたのです。

合掌 観学院称徳







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2005年10月15日 15時50分06秒
コメントを書く
[ヒロ伊藤流?仏弟子修行] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

PR

カレンダー

コメント新着

深谷 三津男@ Re:お経は何故漢文なのだ?(10/28) 佛経典を文語体の日本語に翻訳したのも御…
勝手ながら入室します。@ Re:お経は何故漢文なのだ?(10/28) 日本人でブッダが現れれば、日本語で経典…
じゅん@ Re:お経は何故漢文なのだ?(10/28) 和訳は大切だと思います。 けれど一方で…
淀風庵 @ お久しぶりです 中国に行っておられて少しびっくりですが…
仏陀ではない人@ 他人ならね・・・ 恋人や夫婦、親友なら、相手の怒りを買う…
sakayu331 @ Re:ウサマ・ビンラディン殺害に思うこと(05/04) ご無沙汰でした。 お元気なようで、なに…
三人文殊 @ Re:ウサマ・ビンラディン殺害に思うこと(05/04) ご無沙汰しております。 確かに、指導…
三人文殊 @ Re:謹賀新年!(01/01) あけましておめでとうございます。 お久…
寺もっちゃん @ Re:謹賀新年!(01/01) 明けましておめでとうございます 今年も…
プライド@ そう思いませんか 私も許せない人がいます。復讐はさらに自…

バックナンバー

2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月
2025年07月
2025年06月
2025年05月
2025年04月
2025年03月
2025年02月

キーワードサーチ

▼キーワード検索


© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: