花屋な日々

花屋な日々

2025.10.24
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今日たまたま
賞味期限が近いからって、おいしいお豆腐をたくさんいただいて

食べきれないから ご近所の
いつもお世話になってる奥さんのところに届けたときのこと。

玄関に出てきた奥さんは、神妙な顔をして
「手伝ってほしいの」
と言うので
なにかと思ったら

「主人が床に倒れている、ベッドに戻したいが一人では難しいから、手を貸してほしい」


いーよー と上がり込み
寝室へ一緒に行くと
本当にご主人が床に見事に倒れていた。

あらら、これはいったいどうやってベッドに戻すのか?と聞いたら

ふたりで両脇を抱え持ち上げよう、というので

最初はそれで頑張ったけど

体が痛いのかご主人は顔を歪める。

「あ、痛いねこれ、どこ痛いかな、やめようか」


ご主人は寝たきりで、認知症もあって、
なぜ床に倒れてしまったのかわからないが
痩せてはいるが大男で


「ちょっと待って、ふたりだと余計難しいから、私が持ち上げるから○○さんは後ろから引っ張り上げて」

私がご主人の正面にまわりご主人をまたいで
「私に思いきり抱きついてしがみついてもらっていいですか?脇を抱えてもちあげるからね、せーの、で持ち上げるから、しっかり抱きついて」
と言うと奥さんは

と反対するので
あ、もしかして、人の夫に抱きつくのはダメだったか?と思ったが
そうではなく、私が腰を痛めるからダメだと思ったらしい。

ダイジョブダイジョブ、その方がやりやすいから、いくよー!せーの!しがみついてー!


しかしご主人も遠慮があるのか、私にしっかり抱きついてくれない。

うー、これは難しい。

もう1回!せーの!

なんとかお尻がベッドの縁に乗った。

もう1回!せーの!

で、無事ご主人をベッドに乗せることができた。


息があがった、、、

いくら痩せてても、あの大きな男の人を持ち上げるのは大変だ。


言葉のでないご主人が、聞き取れないくらいの小さな声で
ありがとう
って言った。


帰り際玄関で
わー、これは大変だね○○さん、ひとりじゃ無理でしょう?

と言うと

いつも、ひとりでこれやってるのよ、ひとりのときは仕方ないから、まず台車まで持ち上げて、それからベッドに乗せるの、だから私 腰を痛めちゃって
あなた、腰大丈夫?明日痛くなるかも

え、全然ダイジョブだけど、そんなやわじゃないから平気よ、それよりお豆腐、賞味期限短いから早く食べてねー
またなにかあったら言ってねー

と言って帰ってきた。


後期高齢者のご夫婦。
老々介護の現実を垣間見た…


なんで、ご主人が床に倒れていたのか知らないが
体が思うように動かないから
一度倒れたら自力では起き上がれないんだろう。

あれは、、、ひとりだったら途方にくれてしまうな、、、
どうしたって持ち上がらないもの。


いつもニコニコしている奥さんだけど
あんな苦労をしてたんだな、と複雑な気持ちになった。


若い頃からさんざん苦労をかけられたご主人、大嫌い、といつも言ってたけど
ああなると、自分がお世話するしかないもんなぁ、、、

子供たちもいるけど、離れて暮らしているからすぐには駆けつけられないし。

そしたらやっぱり、ご近所で助け合うのが、いちばん現実的だ…



人の家の中は見えないから

孤独とか 苦悩とか  たくさん抱えてみんな生きているんだろうな


助けて  と言えることは とてもいいことだと思う。

もしその時助けてもらえなかったとしても、
助けてほしい と勇気を出して言うことは
本当に大事なことだと思う。


明日は我が身、誰もが行く道。


やっぱり私は
弱者にやさしい社会を希望するわ





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Last updated  2025.10.24 02:07:21


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