不幸は続くよどこまでも

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2004年05月22日

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あたちは今日仕事に行っていない。
落ち込んでいるの。

いつもよりも少し早めに家を出た。
小雨が降っていてが、傘をさしたら危ないからと気を使ってはいた。
ビデオ屋へ行き、借りていたビデオを返し時計を見たら
早めに出たはずなのに出勤時間が迫っていた。

ビデオ屋は駅の向こうにあるので、踏み切りを渡らなければならない。

警報が鳴り始めた踏切の前に、意志のはっきりしない人が立ちふさがっていた。
いらいらしつつ、その人を追い越しにかかった時に突風が吹いて

押さえようとして手を離したら、小雨に濡れたレール部分の鉄に
自転車のタイヤがすべって斜めに倒れた。

ガッシャ～ン

バックから、定期、タオル、フリスク、CDやらが散らばった。
傘もすごく遠くへ飛んだ。

すくっと起き上がったが小物を拾うのに必死である。

横からスーツを着た若い男の人が駆け寄ってきて自転車をおこし
傘を拾ってくれた。
遮断機は完全に下りていたが、その人は棒を持上げ自転車を
外に出してくれた。

機械仕掛けのようにぺこぺこと頭を下げるあたち。

駅のホームからもこの騒動は見えたはずである。

危機一髪であたちは生き延びたんだ。

それにしても恥ずかしい。
そして、いい人がいて助かった。

命の恩人は、曙が出ている消費者金融のCMのように

舞い上がりながら、人のいないほう、いないほうへ自転車を
押しながら、体のあちこちを点検すると、激しくストッキングが破れ
来ていたジャケットはそでがドロドロに汚れている。
自転車のカゴも気の毒な位ぺしゃんこ。
じわじわとひざとひじが痛いことを感じてきた。

ああ・・・こんな格好じゃ店にいけない。
そう思いつつ家に向かっている。負け犬だ。

怪我としてはたいしたことはない。
だが、気持が完全にうちのめされていて、逃げ帰った。

ひざを付いた姿勢を取ってみる。痛い。ものすごく。
これでは素股が出来ない。
だから店も休んだ。

先日から不幸が続いている。
あたちに近寄らない方がいいぞ。

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