出羽の国、エミシの国 ブログ

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2016年07月15日
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九州遊説 200人 余りを預けてもらうほどになる。八郎はこの頃の手紙で自分らが「 回天唱始 」(唱え始める)したことを自負している。

 徳田武氏は、著書「清河八郎伝」で、
「鎮西の同士を集合させ、薩摩藩を立たしめそうにまでしている、自分の策動を「唱始」(唱え始める)として誇っている。確かに維新史において、これだけ大きな規模で人数をを集め、攘夷と王政復古のために実際の行動を促そうとした策動は、これまでになく「回天唱始」(唱え始める)と位置づけることも可能なのである。」と、いう。



 そして、薩摩藩(島津久光)の決起を大阪で待つのだが、結果は 寺田屋事件 (1862)が起こり挙兵が挫折に終わってしまう。当時の薩摩藩(久光)の考えは、 公武合体 であった。寺田屋事件は、尊皇派に公武合体と尊皇攘夷(回天)派との意見の相違があり、急進的な尊皇攘夷派が粛清されたことを意味した。

 それらの経緯は次のようになる。
西郷隆盛 (尊皇攘夷派)には共通点が多く、後の参考として西郷の動向も入れる。)

・1861/ 6/月(文1/5月中頃):異人館焼き払い計画の決定(8・9月頃実施予定)
・1861/ 6/27 (文1/5/20):(でっちあげ?)無礼討ち事件
・1861/ 8/ 6 (文1/7/1):山岡と松岡の幕府への上書

- - - 逃亡生活/ 江戸、北関東、奥州、越後、東海道等を転々とする - - -

・1861/12/10(文1/11/9) :八郎、京都から九州へ向かい、京都挙兵を説き始める(九州遊説の開始)
・1862/12月(文1/11月) :三条実美らが江戸へ下向し”攘夷実行”を促進
・1862/12月(文2/1/10) :八郎、大阪へ戻る
・1862/ 1月(文2/2月) :幕府、攘夷実行を条件に和宮降嫁を実現
・1862/ 4/22(文2/3/24) :八郎、大阪薩摩藩邸に入る
・1862/ 5/ 9(文2/4/11) :島津久光(公武合体)は、主命に違反したとして、西郷隆盛(尊皇攘夷)を沖永良部島に遠島(死刑に次ぐ、重罪)にする。

・1862/ 5/21(文2/4/23) : 寺田屋事件 (薩摩藩、公武合体・尊皇 VS 回天攘夷・尊皇)
・1862/ 5/23(文2/4/25):八郎、「回天封事」(密書)建白書を(孝明)天皇へ送付

この寺田屋事件の挫折後、八郎は今度は自分たちで挙兵することを画策する。

柴田錬三郎 は、そのことを著書「清河八郎」で次のように説明する。


 この時、八郎の第一の目標は、攘夷であった。 孝明天皇 は外国人嫌いで知られるが、親幕府であり 幕府による攘夷実行 を強く望んでいた。天皇は幕府に攘夷を約束させるのだが、約束だけで実行はされない。この攘夷の要請に応えたかったのだろう。
 八郎は、寺田屋事件直後、京都で「 回天封事 」(密書)建白書を(孝明)天皇へ送付する。その末尾に大挙の宣言があり、“ われわれは天下の義人を集めて、数か月以内に必ず大挙します。 ”と誓っている。

 この誓いの言葉を文字通りに実行するには、挙兵のための多くの人々を集めなければならない。そうして、関東(江戸)へ戻り、行ったことが奥州、北関東遊説と急務三策の上書、浪士組結成(1863年)だった。さらに幕府との浪士組結成の(幕府を利用したとも言われる)画策は、攘夷を実行するために、攘夷を実行しない幕府を、自ら動かそうとした行動・・・ともとれる。

 有名な八郎の浪士組の結成が語られるとき、八郎関係の多くの本やドラマでは、逃亡していた八郎が「 急務三策 」を松平春嶽に提出し、それが受け入れられて「浪士組」募集となる・・・というように唐突な始まりが多い。そして、八郎の画策した急務三策が八郎一人で行われたかのような印象を受ける。不明なことが多いからだ。

 確かに、「浪士募集は表面は松平、鵜殿の名であったが、一切の画策一切の謀議は黒幕の統帥清河八郎の胸中よりでた。・・・」(『清河八郎』柴田錬三郎著)と言われるように、八郎がいなければ出来ないことだった。しかし、現実的に見れば、時代と多くの人がその行動を後押しするもの、必要とするものがあり、八郎の行動を理解し支える人々がいなければ行動を起こすことはできない。いくら八郎が行動の人で、カリスマ性があっても何か道理にかなうものがあったはずだ。虎尾の会のメンバーの動きも重要になる。

*****
(敬称略)
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 ※ "清川口戦争/戊辰戦争編"はこちらの本でまとめてご覧になれます。
出羽庄内幕末のジレンマ(2)(清川口戦争/戊辰戦争編) Kindle版





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最終更新日  2023年08月15日 12時59分20秒
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