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『幕末純情伝』 アートピアホール2008年9月4日(木) 1階6列センターブロック
作・演出:つかこうへい
出 演 : 石原さとみ/沖田総司
真琴つばさ/坂本龍馬
吉沢 悠 /高杉晋作
舘形比呂一/西郷隆盛
橘 大五郎/鬼畜丸
矢部 太郎/土方歳三
武田 義晴/秋月兼久
赤塚 篤紀/東宮
岩崎 雄一/島崎藤村
とめ 貴志/新撰組隊士プッシュ・リツ
小川 岳男/中村半次郎
ト ロ イ/グラント
若林 ケン/勝海舟
早坂 実 /徳川慶喜
山崎銀之丞/近藤勇
宇津宮雅代/嘉代・岩倉具視
清家利一/古賀豊/川畑博稔/小川智之/杉山圭一/松本有樹純
北田理道/南野真一郎/逸見輝羊/遠藤広太/高野愛/尋由帆
那須野恵/船越ミユキ
ストーリー:
江戸の世も終わりをつげようかという幕末の京都。
世に恐れられるは近藤勇率いる新撰組。
その中でも特に恐れられていた沖田総司が実は女だった。
新しい世の中に希望を抱きつつ、時代の変革期の高波と渦に翻弄される男たちと、
その中で男として生きるしかなかった女たちの生きざまと愛の行方は・・・。
************************
観劇してから2ヶ月以上たっちゃったよ。
感想はねー書こうとしたけど、言葉がみつからなくて、そのままうだうだ。
でもやっぱり特筆すべき配役ではあったなぁということで、ツボなポイントだけちょこちょこと。
久々のつかさんのお芝居。
いつ以来?と考えてみたんだけれど、なんと「銀ちゃんが逝く」以来だったわ(^^;)。
そしてものすごく久々なのにすぐに舞台に馴染めたのは、つか芝居の持つ熱気が私の好みだからかなぁ。
たたみかけるような怒涛のセリフ。
矛盾だらけの会話と設定。
けれど、真正面からぐいぐい押してくる役者たちの迫力にいつのまにか引き込まれている。
小気味いい立ち回り。この時の効果音も大好き(笑)←新感線の原点だしね♪
休憩時間や終演後、いっしょに観劇した友人とも話したのだけれど、『面白かったーー♪』。沖田も坂本もオンナってことで、どうかなぁと思ったけれど、それなりに勢いで持っていったと思うし。
んーーー。
けどね、面白かったけれど、心鷲掴みにはされなかったの。
揺さぶられて呆然とはならなかったの。
それはなにもめちゃくちゃなこと言ってたからとか、耳に痛い哀しい言葉とか、
虐げられたイタミをこれでもかとぶつけられたからではないんだ。
そんなのはいいの。むしろつか芝居ではそれは充分予見できることだし。
役者陣は本当に熱演で、個々には素晴らしいのに、
なのに客席まで巻き込むような何かがほんの少しだけれど足りなかったように思う。
なんだろうね?
場面場面で、おぉっと思って引き込まれかけても、どこか俯瞰の目線で観てる自分がいる。
それはそれで悪くはないけれど、つか芝居はそうじゃないだろう?と。
いやおうなくひきずりこみ巻き込んでこそつか芝居だろうと。
ま、これは私の視点だけれどさ。
ご贔屓の出演場面では視線ロックオンで、しかもかなりインパクトの強いシーン(にやり)が多くて目服ではあったんだけれどね。
あちこちで感想読んでみたりもしたんだけれど、やっぱり最終的には【男と女の愛の物語】ではなくなっちゃったからなのかなぁ。
【女と女の愛】でもアリなのよ別に。
そうゆう愛を否定する気はないし、他方では【男と男の愛】もあるしソレはソレで充分萌え要素だったし(爆)。
でもこの幕末純情伝では、それだとどうしても核になる【愛】の結びつきが弱くなっちゃうんだよね。
どんなに細い赤い糸であっても、それをいっぱい束ねて三つ編みにでもし無理やりにでも太くしちゃうのが
この物語での基本的な愛だと思うんだけれど←かなり乱暴(笑)
今回は赤い糸ではなくリボンだったような気がする。
一見すると華やかだし、しかもレース付きではあるけど、でもだからこそちょっと弱いの。
惜しいよねぇ。
さて。
いろいろ書いたけれど、でも最初にいったように『面白かった』のは確か。
以下、ツボな点と役者の感想なんぞを。
まず一番のお目当ての舘様@西郷。
やーーーーーんステキでしたぁ(特大はぁと)。
最初っからびっくりな衣装(ラメラメのロングジャケットスーツ風)でしたが、さすがです。
衣装に負けていません(笑)。
うれしいことに足長にも見えたし(実態は・・・問わないで下さい・爆)何より、ものすごく男っぽかったんです。
本当にコレは驚きでした。
コンボイではどちらかといえば女形なのですよ。
他の舞台でもどこか中性的な雰囲気があったりするんです。
この舞台でも東宮愛しちゃったりするんですが、それでもちゃんと男でした。
そして驚くほどつか芝居に馴染んでました。
もともとものすごく濃い役者さんなのですが(笑)、さらに濃い役者が揃ってるからどれくらい輝けるかなぁ?
なんて失礼な心配もちょっぴりあったんですが杞憂。
きちんと、真正面からぶつかって、ちゃんとその世界に馴染んで、馴染みすぎるほど染まって、
しかもその中でも煌いていてうれしくてうれしくてねぇ。
見たかったラブシーンも想像以上に濃厚でうっとりー。
こんな表情観れて、あーーんな表情みれて、あーーんな姿観ちゃって、これで萌えないはずがなく。
かなり前方のセンターちょい下手席で基本的には観やすいし表情もばっちりだったんですよね。
でもこのラブシーンは上手端で、メインのお芝居は真ん中で繰り広げられていて、正直ココは本筋目に入らず。
乙女心持ち合わせてますが、ココだけはおばちゃんらしく?ずうずうしくかぶりつきで観たかったなー。
ぬほほほほ←思い出し中。かなり危険な笑み浮かべてます(爆爆爆)。
そうそう。衣装といえばGI風衣装もものすごく似合ってました。
吉沢君をいたぶるシーンは得意?のSっぷりがホントステキ(笑)。
あと、当たり前ですが本職とも言えるダンスはやはり飛び抜けて見栄えがしました。
全体を観ようとしてもどうしても視線が吸い寄せられてしまいます。
真琴さんもやはり華やかなオーラを放っていて、このお二人は踏んだ場数が違うなぁと。
とにもかくにも、舘様に関しては大満足でした。
そしてもうひとり、特筆したいのは吉沢君。
久々にみた彼は、最初いったい誰???
それくらい今までの記憶に残っていた吉沢君とはイメージが違っていたんです。
まず・・・あのガタイの良さにびっくり。あんなに筋肉質だったなんて・・・前からそうでしたっけ?
私の中では彼はずぅぅっとドラマ「動物のお医者さん」のハムテルくんだったもので。
「山田太郎物語」ではいつのまにかいい意味でクセのある役者さんになったなぁと思ってはいましたが。はい。
そして彼もおどろくほどつか芝居の世界にハマッテいたんです。
どうかすると一昔前のヤクザかなにかのようでした。若頭クラスかな?(笑)。
今までのイメージからは考えられないセリフをこれでもかと、滔々と語るんです。
でも、どんなに迫力たっぷりで態度がでかくてもかわいいひとでした。
言ってることも境遇もめちゃくちゃでしたが、でもかわいいひとでした。
や、劇中のGIにいたぶられる少年時代はほんとかーいらしかったですし←友人の最大の萌えポイント(爆)
こんな出会いと発見があるから舞台観劇はやめられないんですよねぇ。むふふ。
ようやく出会えたのは赤塚くん。
友人ご贔屓の役者さんで、前から気になってはいたんだけれど実際の舞台は始めてで(TVでは見たことあるけれど全然別物だしね)。
しょっぱなから存在感がスゴイ。
いいのは目ヂカラ。目の輝きと強さがいいのです。
なんつーか有無を言わさぬ迫力があって思ったよりかっこいいのです。
そしてね、東宮という役柄が似合っていたのは、佇まいにどこか品があったから。
こーゆうのはなかなか醸し出すのは難しいと思うのです。
でもそれが無理なくちゃんと感じられたのがよかったです。小柄なのにそれを全く感じさせなかったのもよいわ。
だからよね・・・舘様@西郷をめっちゃいたぶってもサマになっていたのは。んふふふふ♪
でも同時に王者の醒めた目線も持ち合わせていて。
最後の情け容赦ない新選組の面々への仕打ちに説得力があったのもクールな佇まいが最後まで崩れなかったから。
他の役ではどうなのか、他の舞台も観てみたくなりました。
(ちなみにTVドラマ「陽炎の辻」にも出演されていたけれど、当たり前だけれど全く雰囲気が違っていてちゃんとワルでした♪)
矢部さんは・・・土方なんだけれど、どうみてもそりゃないわ、のはずなんだけれど、この舞台ではアリでびっくりです。
なんつーのかな、見た目はひ弱なのに実は誰よりもしぶといの。
そのしぶとさがこの幕末を生き延びるためには一番必要な強さでもあるんじゃなかな、そう思わせてくれました。
あとね。
ぜんぜん知らない役者さんで、なんでか目を惹く役者さんがいたので友人に「誰?」と。
遠藤広太くんというそうです。
ダンスもうまくて、だからこそ目を惹いたのかな?
お芝居でもいつのまにか目の端で気にしていたし、これからが楽しみな役者さんです。
最後に山崎銀之丞さん。
もう最高でした。
私の中では主役は彼(近藤)でした。
なんで彼の物語にしちゃわなかったんでしょう?そう思えるほどでした。
彼の説得力と、無償の愛(どこまでも報われないけれど)でもだからこそ純粋な想いがくっきりとしていました。
そしてその愛は沖田だけじゃなく、新選組の全員にも無償に注がれており(やっぱり報われないけれど)、
更には竜馬にも注いでいて。
その包容力があったからこそ成り立っていた舞台だったなぁと思うのです。
彼のすべてが愛しく哀しくて誰よりもその時を生きていたと思うのです。
最後に、と書いたけれどもうちょっとだけ(笑)。
さとみちゃんは、堂々たる立ちっぷりで天性のモノは感じたけれど、
どんなにあえいでも露骨なセリフ言ってもやっぱり色気は感じませんでした(笑)。
でも魔性の女になるべく素質(うまい表現が見つかりません。否定的な意味ではないです)みたいなものは確かにあるなぁと。
真琴さんも、さすがの華で場をさらうのですが、どうにもこうにも「女の竜馬」であることが気持ちを縛ってしまっていたような。
宝塚での男役とちがって周りに生身の「男」がいる中では線の細さはどうしようもないけれど、
もともと「男」であることにはなんのてらいもなく、そこに「いられる」はずなのだからもったいなかったです。
結局長くなってしまいましたわ(笑)。
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