先日、映画『劔岳 点の記』を見ていて、ポッコリ浮かび、見終わった後で思いを深くしたこと。
確かに宮崎あおいは、他の女優にない、いい持ち味や資質を持っている。誰かに指示されたか、そのような路線に走るのが良いと思ったのかは知れない。
恐ろしいほど現実みのない、ぶりっこ味を出して演じていたのだが、もっと素直で感じのいい若妻らしさを出したほうが、いやらしさを感じずに済んだだろう。何もしなくとも十分すぎるほど可愛いのだから。
その若さゆえ、(現時の)センスが悪く、東洋のロリコン賞賛趣味の方々を満足させたいのかもしれないが、何年か後には、やり直しをしたくなることだろう。
みているうちに、この人にアレをやってもらえたら、と思う役が頭に浮かんだ。
彼女なら、初代や2代とは、まったく違う持ち味の魅力的な正子を演じることだろう。徹底的に、猛烈にあくの強い、でも器量も頭脳も資質や良いお手本にも恵まれながら、それらを使いこなせず、名物女将にならず、波乱万丈の人生を招きよせていく名旅館の小姑。
遊郭でのし上がっていく花魁とかもいい。 『吉原炎上』みたいな・・・・
もう少し年を重ねたら、ギリシャ悲劇のクリュタイメストラもいい。
見るだけで気持ち悪くなるほどの、悪臭にまみれた情念の泥沼のなかから、すっくと立つ、この世のものとも思えぬ美しい純白の蓮の花のイメージが、おそろしいほど似合う。
凛々しさをもって生まれついた、恵まれた女性。
見たい!
きらびやかな衣装より、個性の引き立つ、そして、なまじなことでは忘れられない役を演じる為に生まれてきた類まれな女優だ。
思い込みを外すー血圧を測っているときに… 2016.07.08
なが~~~い小休止の中で 2016.03.02
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