だいちゃんと愉快な仲間たち

2016.09.27
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カテゴリ: 息子と
9月26日 午前3時半ごろ

パパの声で目覚める。
王子は、自分は目がさえているので4時で交代しようというから
安心して寝てたのに、みると、ベットの端で寝てる。

王子を起こしてパパにお茶を飲ませる。

その後、5~10分おきに、水、お茶、コーラ、R1などなど。

右手、もしくは両手を振って、おきたいの合図をするたびに、
二人で起こして飲ませる。

ごくごく飲む。


ほんのちょっぴり渡せばよかったんじゃないのかと、後で思う。

胆汁を吐く。飲みすぎたらしい。

着替えさせて引いてみると、60mlも引けた。

ぐったりと横になって眠りについた。すでに夜は明けていた。


また余計な体力を使わせてしまったと、がっかりしながら寝る。

8時、主治医からの電話で目覚める。話し声でパパも目覚める。

また、お茶飲みたいと、手を上げるので、王子を起こして
二人でお茶を飲ませる。

胆汁を吐く前は飲めていたのに、全く飲めなくなっている。

9時半の往診で、主治医の声かけにかすかに答える。
血圧が58しかない。さらに下がっている。ショック。



関係者に連絡後、部屋に戻ると、また、パパが片手をあげてる。
域がとても苦しそう。王子に酸素をお願いする。

お茶? ときくと、首を縦にふらない。
起きたい? ときくと頷いた。

起こそうとすると、やけに重たい。パパの体に全く力が

ベットに起き上がっても自分で体を支えられない。
呼吸は少し楽になった。

ずっと起きていると疲れると思い、寝かせる。
数分後、また右手をあげた。

今度はさっきよりも重くなかった。まだ自分で起き上がる力が
少し残っているみたい。

ベットの横に足をおろしているせいか、足の色が青紫色になってるので、
王子に言って足をベットにあげさせる。

でも気付くと下におりてた。自分でおろしたんだと、ちょっと驚く。

私の左肩にパパの顔があるので、顔が見えない。
呼吸が少しずつ、浅くなっていく。
王子にパパの表情を確認させると、さっきよりも苦しそうではないと。

やっぱり起きてるほうが息をしやすいのかなと思う。

呼吸が途切れていく。
パパの目は左だけがあいていて、
「目が見えてないみたいだよ」
と王子がいう。

王子は必死にパパの足をさすっている。

とうとうパパが天国に行くときがきた。。。

いつくしみ深きを歌い、そのあと、恵みの高き峰を歌う。

パパの呼吸がときどき止まる。そのたびに王子が声をかけ、
息を吸う、とまる、声をかける、を2・3回くりかえす。

脈をとると、とれない。

呼吸が戻らなくなる。

王子が心臓の音を聞く。聞こえないという。

病院に電話しようというんだけど、もう天国間近、もしくは
すでに天国に入ったと思われるので、讃美歌を最後まで歌う。

クリニックに電話する。

あまりのことに、必死だったから何かを考える暇がなかったけど、
とうとうパパが死んだのだと実感したらしく、王子が隣の部屋で
泣いているのが聞こえる。

急いできた主治医に一連の話をする。

抱きかかえたら呼吸が落ち着いてきた話をすると、
「安心したんでしょう」

主治医の応対は最期まで丁寧だった。


毎日、必死だった。

王子と二人、毎日事件がおきるたび、クリアしてきた。

朝よりも夜、今日よりも明日、少しだけ良くなることを期待して、
毎日過ごしてきた。

でも、もうそれもない。

パパが生きててくれているなら、毎日事件でもよかったのにねと
二人で話す。

そう。もう、どんなにがんばっても、パパはよくならない。
もうパパはいない。





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最終更新日  2016.09.27 05:54:45
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