松下一郎のグリーンブレーカーズ

松下一郎のグリーンブレーカーズ

2016.01.17
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伝説はこうやって守られる。



美山3美山2

さえぎるものなどなにもない広大な日向灘から昇る太陽を見るには
絶好のポイントであるこの浜では、初日の出用に紅白の幕まであり
元日の朝にはけっこう人出があるのだ。

そんな元日の朝、初日の出を待っている時間に海をみていて、この
浜にはひとつの言い伝えがあるのを思い出した。

それは左側の写真の沖あいに写っている2つの岩礁にまつわるもの

れなくなる”というもの。

真実かどうかはわからないし、現代の美々津港からでる船がいまで
もこの戒めを必ず守っているのかどうかもわからない。しかし、こ
の地をふるさととして育ったものであれば、一度はきいたことがあ
る言い伝えではあるのだ。

そしてこの言い伝えには、理由がある。

それは 神武東征 。この美々津から出港した神武天皇の船軍は、沖の
2つの岩礁である一ツ礁と七ツ礁の間を通っていった。この船軍は
再び国に帰ることはなかったので、それゆえにこの言い伝えがうま
れたらしいのだ。


が旅立った日といわれる旧暦8月1日の未明には、町内の住人たち
の住む住宅の木戸を“起きよ、起きよ”と激しく叩いて起こす奇祭で
ある「 おきよ祭り 」が伝わっている。これは1日の昼に出港するは
ずだった予定が早まったことを伝えたものとされている。
つきいれ ”とよばれる食べ物があるの
だが、これは[出港が早まったために]船軍に提供する団子をつく
る時間がたりなくなかったために、小豆と餅を搗き混ぜて差し上げ
のが起源といわれているのだ。

さらには地区名。

美々津のみなと周辺を“立縫/たちぬい”というのだが、これは貴人
の衣のほころびを急いでてたために衣を立ったまま縫わせた故事に
由来する。

そのような毎年毎年の祭りや食の体験や、先達たちからの訓示/笑。

こんな美々津の港の環境で育った船乗りであるならば・・・おそら
くはいまでも言い伝えは守るだろうと思うのだ。

ちなみに[立縫地区出身の]わたくし。

いくどか釣り好きの船持ちの美々津出身ではない釣り人と、この海
の沖の岩礁である一ツ礁と七ツ礁付近で釣りをしたのだが、

一ツ礁と七ツ礁のあいだだけは通るな・行くのなら周回しろ

と、なんどもいってしまってました/笑。そんな伝説に満ち満ちた
[美しい湊が語源とされる]美々津を紹介したページは  こちら

ということで、今回は  丸太のような巨大魚 もいる美々津にまつわ
る伝説のおはなしでした。


七夕の行事がない美々津 。ササ竹は、おきよ祭り時に
  住民をおこすのに使用します。ササ竹で住宅の木戸や
  雨戸を激しく叩くのです。笹とはいえど大人数でやる
  ので、これがまた寝てられぬほどのけっこうな物音!

51P4M6yKWYL__SL500_SS75_.jpg 夢で終らせない農業起業 」「 里地里山複合大汚染 」 








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Last updated  2016.01.17 14:57:31


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