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2007年05月04日
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カテゴリ: 読書な気分
映画


昔、台詞も少なく抑えた表情ばかりで、大根だけど、すごい人気者と言われた健さんと、富司純子さんのヤクザ映画ポスターが、先輩の下宿の壁に貼られていた。

娘さんのしのぶさんは、あまり良く知らなくて、思いつくのは「赤目四十八滝心中未遂」くらいか。映画は未だ見てないが、小説は最近読んだ。

文庫

大学出で、会社員くずれで、愚図で、「突ッ転ばし」の世捨て人が、東京から西に流れて阪神尼崎のあるアパートに住み着く。ブリキの雨樋のさび付いたような町の片隅の1室。

「枯蘆の茫茫と打ち続く様、物凄じく、寒き川はぬめぬめと黒く光りて流る」

と、ノートに書き残すほどの男である。教養も生きる知恵もなかったわけではないが、男は、一日中、流れ着いた吹き溜まりの町の1室で、黙々と鶏を捌くだけの職を得る。
そんな限られた世界に出入りする者は、この町に似て、それぞれ怪しい人生と背景を抱えている。
時代は昭和50年ごろ、戦後長い間、街娼をしていた焼き鳥屋の女主人、鶏の臓物を毎日、持ってくる運び人、他人の住まいを、たらいまわしにされて生きる少年、刺青の彫師とゾクッとするほどの美人の情人。
ある日、彫師の目を盗んで、情人が男に相談を持ちかける。

男は、哀しい情人の身の上に突き動かされ、情死行を受け入れる。




下手なネタバレ文章だけど、作品の興をそぐことはないと思います。
作者の車谷長吉は「現代文学のなかで死滅しつつある私小説の、最後の書き手といわれる。確信犯的に“時代遅れ”の形式に執着する(解説 川本三郎)」とある。
特異な表現や、抑えた情念の展開に、売れっ子作家や、ベストセラー作品では味わえないものを感じ取ることが出来ます。







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最終更新日  2007年05月04日 21時19分25秒
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