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2010.07.11

(4)

テーマ：自分で作ったお話(22)

カテゴリ：クルックシャンクスの旅

昨日

ロンリ・一・ウルフ　「聞き忘れてたんだが・・・」

クガニ　「なんじゃ？」

ロンリ　「なんでクガニたちが住んでいたガジュマルは、切り倒されちまったんだい？」

クガニ　「ドウロ・・・とかいうものを作るためにの、わしらのガジュマルが邪魔だったらしい・・・」

ロンリ　「そうか・・・ひどい目に遭ったな？」

クガニ　「うむ。・・・しかし、キジムナーはそのことを恨みに思ったりはせんのじゃ。」

ロンリ　「理不尽だとは思わないのか？」

クガニ　「そうじゃの・・・住みかを追われるなんてことは・・・人間にもあるようじゃからの。それに、人間に切り倒されなくても、台風で倒れることもあったかもしれん。・・・わしらは“憎しみ”からはなんも良いもんが生まれないことをよーく知っとる。憎んではいかん・・・自分が穢れるだけじゃ・・・。」

ロンリ　「クガニ、あいつらそろそろ腹が減るんじゃないか？」

夢中で遊ぶクルックシャンクスとティダたちを指してロンリが言いました。

クガニ「おお、そうじゃの・・・」

ロンリ　「今日の晩飯は俺にごちそうさせてくれないか？・・・ああ、もちろん俺は席をはずすさ。」

クガニ　「すまんの・・・ではお言葉に甘えるとするかの？」

夕餉の支度 posted by (C)勇者ラーメン

ロンリは手際よく飯盒炊爨の準備を始めました。

ロンリ　「ん～、めしは炊けても皿が人数分ないなぁ・・・」

クガニ　「それならば、ほれ、このサンニンの葉を使いなされ。」

ロンリ　「おお！ツルツルしてめしを盛るのにいい感じだし、香りもいいなぁ！！」

クガニ　「ホッホッホッ！沖縄では昔から、この葉で握り飯を作ったり、ムーチー(もち)を包んだりするんじゃ。殺菌作用もあるでの！」

やがて日も落ち、魚もごはんもあんばいよくできあがりました。

ロンリは？ posted by (C)勇者ラーメン

クルックシャンクス　「ロンリは？」

クガニ　「おお、クルクシャンクスに『心配しないで待ってろ』と伝えてくれと言うとった！わしらキジムナーに気を遣ってくれたんじゃ。すまんのぅ・・・。」

クルックシャンクス　「いいっチュよ！ロンリが心配すんなっチュったら心配いらないっチュ！クルシャン、ちゃんといい子で待てるっチュ^^」

ティダ　「おじい！！いつも食ってるグルクンだけど、みんなと食うといつもよりうまいな！！」ﾊﾟｸﾊﾟｸﾊﾟｸ

クガニ　「そうじゃの^^」

シルバニアの馬　「このサンニンの葉っぱの香りが素敵♪おいしわ～♪」

クガニ　「沖縄の香りじゃ。」

シルバニアの馬　「気に入りました！！」

ティダ　「クルシャン！明日も遊べるかー？」

クルックシャンクス　「うん！！もちろんっチュ！！」

　　　　　　　　　　　　　　　<つづく>