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☆にゅ~☆ハリケエン

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なつみかn☆@ ぉめでとぅさんどこ!?(遅 ぉめでとぅさんデ―+。:.゚ヽ(´∀`。)ノ゚.:。+゚―ス…
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マルス@ あひゃひゃひゃひゃ(≧∀≦*) あひゃひゃひゃひゃ(≧∀≦*) 面白ぃ!! …
マルス@ えぇ~ 続きゎどうなる!? カナリ気になる!!
November 10, 2005
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カテゴリ: カテゴリ未分類
さっきのことで頭がいっぱいだった。

僕は方程式の問題なんて解こうともせず、
ただみーちゃんのいい返事を期待していた。




「ぼくのゆめはサッカーせんしゅになることなんだ!」
「へー、すごいね!たっちゃんならなれるよ!」
「みーちゃんは?」
「わたし?わたしはね~・・・


たっちゃんのおよめさん!」




それは8年前の冬だった。


「いいよ!じゃあブランコでまっててね。」

雪が降っていた。

忘れられないあのかくれんぼ。

「じゃあさ、さっちゅんとつばさくんとせなちゃんとだいちゃんもさそお!」

さっちゅんとつばさくんとせなちゃんとだいちゃん。
その人達はいつもよく遊んでいた子たち。

正直嫌だった。
みーちゃんと二人きりで遊びたかった。

「いいよー!」

ここで断ったらみんなに嫌われるから、
それはあえて言わないことにした。





僕は土管の中に隠れることにした。
ただの土管じゃない。とても見つけにくい土管だった。


(さむいけど、ここならみつからないな。)


そう確信した。そのとき―――・・・

「あ!たっちゃん!たっちゃんもここにかくれてたの?」



「みーちゃん・・・。」
「わたしもここにしようとおもったけど・・・むりだね。」

みーちゃんはとても残念そうな顔をしていた。
だから引き止めたのだ。少しでも一緒にいたかった。

「だいじょうぶだよ!ぼくつめてあげるから。
 それに、ふたりのほうがあったかいし・・・。」

そしたら・・・きらきらした顔で、

「ほんとう?いいの?ありがとう、たっちゃん!」


しばらく土管の中に隠れていた。

外から聞こえる声で分析すると、残りは僕とみーちゃんだけだった。


「わたしたちだけみたいだね・・・。」
「うん・・・。」

「そういえばさーたっちゃんのゆめってなに??」

「え・・・なんでいきなり?」
「しりたかったからー!」

僕は夢が決まっていた。

「ぼくのゆめはサッカーせんしゅになることなんだ!」

ずっとサッカー選手になりたかった。
ワールドカップでみーちゃんのためにゴールを決めたかった。

「へー、すごいね!たっちゃんならなれるよ!」
「みーちゃんは?」


「わたし?わたしはね~・・・


たっちゃんのおよめさん!」


「あ!たっちゃんとみーちゃん、みっけ!」

みーちゃんの夢を聞いたと同時に見つかってしまった。

「あーあ。みつかっちゃった。」
「ぜんぜんきがつかなかったよー!」

見つけたくせに。

でも正直安心した。
そのあとは絶対会話が続かなかったと思うから。

「たっちゃん、でてきなよ。みつかったんだよ?」

みーちゃんは僕に手を差し伸べた。



その手は暖かかった。

     つづく。





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Last updated  November 12, 2005 06:11:55 PM
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