♪ 真っ白な入道雲が変幻しどうだどうだと見下ろしている
冒頭の70年代後半の「写真術入門」は面白く読んだ。
そのうち文章が怪しくなっていく。酔っぱらいながら書いているのか、
下らんダジャレが頻発してクサくなった。


90年代のものはさすがに面白い。
写真を撮るだけ撮りまくって知り尽くした男の、本音と写真愛が筆に乗り移り、明確に持論が述べられていって読み応えがある。


読んでいくにつれこちらの感性も揺さぶられ、ここの写真のようにかき乱されている。論理武装などせずにストレートに写真論を述べる。
その実践に基づく言葉には説得力がある。彼はセンチメンタリストで
その上にナイーブ。だからこそ写真が撮れる。
その徹底的な写真愛に圧倒されて「ヤッタモンガカチ」を思い、止めなかったものが最後に勝つという王道をつくづく思い知らされている。
☆◆☆「騎士団長殺し」を読んだ 2025.08.13
☆♪ 吉田道子さんの本 2025.01.26
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