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上映開始の10分前くらいにチケットを購入したのですが
その時点で最前列以外にはとなりが空いている席が無い程度、おそらく8割以上埋まっていた感じ
正直こんなに人が入っていると思っていなかったので驚きました
興行収入が105億を超えたというニュースが流れたので
その影響もあったのかもしれません
もともと今週の火曜から木曜どこかで…と思っていましたが
水曜は全員がサービス料金で鑑賞出来るので、混むかもしれないなと思って火曜日を選んで映画館に出向いたのですが
まさかあんなに混んでいるとは予想外でした
普段利用している映画館は割とガラガラな事が多いので
油断してしまった
肝心の3回目の『国宝』はやはり圧倒されるな…というのが最初に来て、俊介の場所を奪ったと世間から後ろ指をさされてしまう喜久雄の苦しみを思うと胸が痛くなります
喜久雄は後ろ指をさされることよりも、
ろくな役ももらえない、歌舞伎が出来ない事がより辛かったのではないかなんて思ったりもしました
原作との違いもより鮮明に
そして3回目で初めて気付いた部分もあり
やっぱり見ているつもりでも、見えていないことって沢山あるんだろうなと感じさせられましたあと何回見に行けるかわかりませんが、また行きたいですね
今回初めて気付いたのは冒頭の『関の扉』で墨染の襟が返し襟になっていること
最初目についた時は「なんで襟がちゃんとなってないのだろう?」くらい思って(返し襟という言葉も習慣も知りませんでした)
その後、『曽根崎心中』のお初を見て「あっ、最初のと同じ襟だ」と…よく見れば他の女性(女形)も同じ襟
『二人道成寺』とかは普通だったから、「もしかして遊女とかを表すのがこの襟なのかな?」なんて思って
帰宅後にネットで調べたら「返し襟」「襟を返す」などがヒット
島原の太夫が始めて大坂の新地や江戸の吉原など各地の遊郭に広まった着方だと言われていて、その由来は厄除けであったり、位の高さを表すなどさまざまの説があるようです
そして島原は高級とされていたらしくそれを真似て各地で流行ったと言われているみたい
歌舞伎の世界ではこの「返し襟」は遊女や花魁を表す符丁なのでしょうか
今まで何度も歌舞伎を観ていたのに全く気付かないまま過ごしていました
そして1回目の鑑賞時から思っていましたが、立花組の姐さん(立花マツ)、喜久雄の義理のお母さんが美人だな~と
沢山の女優さんが出演されてますが宮澤エマさんが一番好みのタイプでした
原作ではこのマツさんが歌舞伎が好きで、衣装や小道具なども揃えて…と喜久雄が歌舞伎を始めるキッカケを作ったり
喜久雄を愛情深く育てていて、立花組をたたむ事になったあとも、女中さんをしながら毎月喜久雄の為にかなり高額の仕送りを続けていて、好感度が高いキャラクターです
藤駒(原作では市駒)や綾乃との関わりもずっと続いているし(市駒とは結婚も考えたけれど、市駒自身が芸妓を続けたいという意思が強く結婚には至らなかった、)、彰子との関係
(人間国宝になる小説の終わりまでずっと喜久雄を支え続けていますし、一時期グレた綾乃の環境を変えるため喜久雄と3人で暮らしていました)も含めて映画ではどの女性との間柄がとても冷たい関係に描かれていて、原作小説との違いは大きいなと…
そして一番の違いは『関の扉』での相方である徳ちゃん
「ペルシャ絨毯買うたる、劇場建てたる」という台詞は本来は徳ちゃんの台詞なんですよね
徳ちゃんは喜久雄と一緒に引き取られて稽古もしますが、ほとんど会いに行けない喜久雄に代わり市駒親娘の面倒をみたり、一旗揚げる事を目指して北海道に行ったり中国に渡ったり最後は本当に劇場を建てられるほどの大成功をおさめて帰国します
最後に舞台の上で「キレイやな」とつぶやく喜久雄には
もう舞台と現実との境界が見えていないのかもしれないと思わされました
映画もすごく良かったけれど、やはり時間に限りがあるから全てを描ききる事は出来ないから厚みが足りないようにも思えてしまう
興味を持たれた方には原作はぜひとも読んで欲しい、本当に良い本なんですよね
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