公務員試験「数的処理」超高速解法のススメ!吉武瞳言

公務員試験「数的処理」超高速解法のススメ!吉武瞳言

2008年05月03日
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カテゴリ: 数的推理
さて、今回は最大値の問題です。一見完全な「数学」の問題ですが、
それでも選択肢があるがゆえに、数的推理の問題として
簡単に解ける方法があるはずだ、という目線で捉えることが大切です




           ≪問題≫

定価300円だと1500個売れる商品があり、x円値上げすると、
売れる個数は2x個減るという。この商品の売り上げが最大に
なるように定価を設定したときその売上高はいくらか。

1.531250円
2.547250円
3.551250円
4.567250円
5.571250円




    mazuha jibun no chikara de kangaeyoh!



問題文の中にxとか2xとか出てきて「ああ、難しそう・・・」。
と思わずしり込みしちゃうかもしれませんが、大丈夫、簡単です。

恐れることなくどんどんやっていきましょう。

まず、「x円値上げすると2x個減る」という部分を
具体的金額のイメージで把握します。



 「10円値上げすると20個減る。20円値上げすると40個減る。」

ということです。

単純に、「値上げした金額の2倍の個数」が減るわけです。

これがしっかり意識できたら、
いきなりですが、
まず、定価を最初の300円からテキトーに「100円値上げ」して、
定価400円で考えてみます。
すると、売れる個数は、

   1500個-200個=1300個

(※100円値上げすると、売れる個数はその2倍の


ここで、売上高は、

   「商品の定価」×「売れた個数」=「売上高」

なので、

   400×1300=520000(円)

さらに、テキトーにもう「100円値上げ」して500円にすると、

売れる個数は1100個になって、

売上高は、

   500×1100=550000(円)


このようにテキトーに数値を放り込んで計算すると、
具体的に売上金額の変化のイメージがつかめてくることを
意識してください。

さて、ついでにもう1回くらいやってみましょう。

あと「100円値上げ」して600円にすると、
個数は、200個減って900個で、

  600×900=540000(円)

と、テキトーにやりながらも、ここで「あれ?」と
気づいてください。

そうです、さっきと比べて「売上高の金額が減りました」よね。
これは何を意味するのか・・・・?
っと思いつつ、
定価700円でもやってみると、
(※個数はさっきより200個減って700個)

 700×700=490000(円)

と、また減った・・・

ここまでを一旦、まとめます。



・定価×販売数=売上高

・300×1500=450000(円)
・400×1300=520000(円)
・500×1100=550000(円)
・600× 900=540000(円)
・700× 700=490000(円)



これを眺めると、定価が上がるにつれ、
売上高は一旦「上がって、下がって」いますね。

つまり、売上高は定価を上げれば上げるほど
それにつれて上がり続けるのではなく、

─────────────────────────────
■どこかでピーク(最大値)をむかえてそれから後は下がっていく、
ということがこの「テキトー」な計算結果から「予測」できます。
─────────────────────────────

この規則性に気づけば、「売上高の最大値」は、
定価400円~定価600円の間にあると
予測(というより確信)できます。

そこで、
今度はもうちょっと細かく「50円刻み」で
見て詰めていきます。

売上高の金額の差の一番狭い500円と600円の間の
550円でやってみると、

500円、1100個から→ 50円プラス、100個マイナスで、

550円、1000個なので、

  550×1000=550000(円)

とやったところで、「あれ?500円の時と同じだぁ!」

ということは、「売り上げのピーク」は、

「定価500円と550円の間だ。それもちょうど真ん中だ!」

と自信をもって、525円,1050個で計算すると、

  525×1050=551250(円)

ここで選択肢4で見事にあたっていて終了です。


■補足
このように、どんどんテキトーに具体的数字で計算していって
ある程度「目星」をつけながら
さらに細かく探るやり方は問題によってはとても有効です。

もちろん「テキトー」といってもデタラメではありません。笑

ある程度「予測」しながら、そして、
「なにか規則性はないだろうか?」と
注意深く意識しながら「テキトー」に探っていく「作業」を
素早く行うことが重要です。



「作業」=「テキトーな数字」で具体的に計算する!!



こういう解き方もあることも覚えておいて損はないと思います。

もちろん、この問題は出題者側からすると
方程式等で解くことを想定していると思いますし、
数学が得意な人は数学で解いてもまったくかまいません。
あとは作業と方程式とどっちが速いかという兼ね合いです。

いずれにしても解法の幅を広げて
自分にピッタリ合ったやり方を常に考えながら
問題に取り組むことが大事なのです。


※次回に続く・・・



PS.
この問題は数的推理としては少々異質で
数学そのものといってもいいような問題ですので、
参考までに数学的解法もちょこっとやっておきますね。

x円値上げした定価は「300+x」
2x個減った販売数は「1500-2x」
売上高 y円 とおくと
y=(300+x)(1500-2x)
=-2(x-750)(x+300)
=-2(x^2-450x-225000)
=-2(x-225)^2+2×225^2+450000
=-2(x-225)^2+551250

x=225のときyは最大値551250をとる。
正答 551250円


※次回に続く・・・





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最終更新日  2008年05月03日 08時34分07秒
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