ヘルパー奮闘日誌

ヘルパー奮闘日誌

2008年07月20日
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 緊急入院となってしまった父。

 本当にやばかったらしく、点滴に酸素に抗生剤に、看護師さんが部屋をバタバタしていく。


 翌日、やっとこさ呼吸器科の医師に会えました。 


 その場合、この病院では治療が無理なので、もっとでっかい大学病院へ行ってもらう。

 と言うではありませんか!!!




 変な意味で病院慣れしている私は、「ふむふむ」 と冷静に訊いている。 

 何もかもが初めての父は、何と言うのか~ 変。


 話が通じない会話なのだ。 


 呼吸器科の医師も、意識がちゃんとしている以上、患者本人に話を聞きたい。
 そして、今回のこのような症状は、いつからで、どのような状態なのか。




 この本人、父はと言うと・・・







 「ええ~、私は、まず、タバコを○歳から吸ってまして~
  ええ~、私は、△△医院で診てもらってまして、その時に、この病気が~」






 しかし、この△△医院も、全然違う名前。



 それ、どこじゃ? 


 △△医院と言ったのは、今居る現在の病院の名前と、その前の医院の名前をミックスさせた、摩訶不思議な名前になっていたのだ。 

 このミックスさせてしまった名前が、妙に笑えて仕方なかった。 ( 忘れてしまったが )



 またまた、この医師も困ってしまったようだ。 


 「えーー、私は、○歳の時に、怪我で入院した事がありまして~」

 と、これまた昔の話。
 その時のお偉いさんに気に入られ、病室を抜け出し、延々と碁を打っていた話まで始めた。



 ちらっと看護師さんが私の顔を見た。 


 そこからは、また、私が数日前からの体調の変化を、ざっと説明した。


 父は、私の話を 「うんうん」 と相槌を打って訊いていた。 




 緊張していたのだろう。




 医師が去った後、父は、また訳の分からない話を、延々と話し始める。 

 呼吸が苦しい人が、会話するなんて、とんでもないことなのに、何度制しても、いつまでもしゃべり続ける。 

 本当に  しゃべるのが好き  なんだろう。


 そして、今さっき説明してくれた話を、何も覚えていないようで、あれだけ頷いて

 「分かりました」 「はい、はい、分かりました」

 と、きちんと答えていたのに、なーーーーんにも、訊いていなかったようで。


 まあまあ、これも、緊張していたからでしょう。 























 危ないと言われ続けた父。



 点滴が効いたようで、あれよあれよ・・・と元気になった。


 そして、3日も経つと・・・・




 父
 「帰りたいなあ、帰りたい」


 気持ちは分かる。暇だしな。


 父
 「あのな、あの、向かいの部屋のおばあさん、一晩中叫んでいるんだよ」

 「それでな、あの、あっちの部屋のおじいさん、薬が飲めないのか、なんとか、かんとか」



 うんうん、そうだよな、病室って、一種の共同生活みたいなもんだよね。



 しかし、そのような理由は、ほんのちょっとだったらしく、大半の理由は








「パソコン、繋げたらあかんか?」










 パソコン禁断症状が出ていたらしい。










 医師としては、まだ歩行のリハビリもしていないし、酸素が外せないし、自宅酸素が無いなら、まだ無理だろう、と。




 まだ、病室から出ないで、と言われているのに、勝手に廊下に出て、ふらふら~と売店まで散歩。



 そして、自信をつけたのか、あっちへふらふら、こっちへふらふら~、





 そして、10日あまりで、退院しました。



 それも翌日の夕方迎えに行く、と約束していたと言うのに
 ( 支払いとかあるじゃないですか、父の自宅の掃除とか。シーツの交換とか )
 面会を終え、自宅に運転中に、どうやら自宅に電話をしたようで ( 私と別れてすぐにって事ですね ) ゾンビが取った。




 ゾ
 「お父さんから電話があったぞ、朝一で帰りたいから、タクシー呼ぶって。来なくて良いって」




  へ?
















 えーーー、無茶苦茶な! なら、今、引き取ってきたのにーーーー!!!






 そして、翌日朝一で迎えに行きました。

 やっぱ、退院の時、1人って、寂しいじゃないですか。




 休日だったので、がら~ん としてました。


 ナースステーションに寄ると、看護師さんの驚いた事。




 看護師さん
 「え? 今から? えーー、朝食の料金いただく事になっちゃいますよ?」


 別の看護師さん
 「○○さん、夕方でいいんですよ、そんな、こんな早くから・・・・」






 何か、私は、恥ずかしくなっちゃいました。


 何にも書類準備ができていなかったようで、暫く待っていました。






 会計は後日、と言う事で、早々に自宅に送り届けました。







 2日くらいは、ずっと眠り続けていたようです。

 そして、自宅で眠れる有難さに感謝していたよう。



 「嬉しい、嬉しい、何でもない事が、当たり前の事が、こんなに嬉しいなんてなーーー」



 そして、一週間は、外出禁止なのに、3日目には暇だから、ふらふら~とスーパーに行ってしまったらしい。




 あああああ、恐ろしい人だ。














 肺が弱っている人は、ほんのちょっとした風邪でも命取りになります。

 肺炎になって、そのまま・・・・って事も。


 この病気で一番怖いのは、眠っている時に、酸素が行き渡らず、そのまま・・・・って事だそうです。
 はたまた、低酸素状態になって、植物人間になってしまう事もあり得ると。


 自宅酸素を勧められました。

 せめて、眠っている時だけでも。そうすれば、朝を迎える事が無い、と言う恐怖も少なくなります。


 ただ、高いです。高額です。月々のレンタルになります。

 数万円します。


 父は拒否し、酸素を吸ってません。




 ただ気をつければ、防げる事、あります。


 ちょっと体調が悪いな~、あれ? 風邪かな?

 その、ほんのちょっとした事でも、すぐに掛かり付けの医師に診てもらう。
 大事になる前に、軽く済めば、今までどおり、生活は出来ます。



 父は、あんなに苦しい目に合ったくせに、その時は



 「今度からは、すぐに行くぞ」




 と誓うくせに、元気になると




 「馬鹿者。そんな少々の事、気力で治さんでどうする」



 と、怒り出す。




 ああああああああああ、やっかいだ。

















 タバコ、美味しいのかな? 一服、気持ち良いのかな?



 ほどほど、ほどほど なら、大丈夫なのかな? よく分かりません。

 この病気の原因は、長期間の大量の喫煙だそうです。

















 後日談



 退院した後、父がゾに話した事



 「いや~、今回は本当に辛かった。もう、ごめんだ。
  ゾンビ君、君もタバコ大好きだろ? 止めといた方が良いぞーーーー、辛いからな」
















 そんな事、言わんでよろし!












 まあ、止めるわけ、ないでしょうね。






 そしてタバコが千円?になるとか言う話。




 父は
 「おうおう、千円だろうが、一万円だろうが、どんどん上げていけ。
俺には関係ないからな  」

 「だいたい、国がいかん! けしからん。
  あんな、健康に害のある物を売り続けておくとは!」

 「ふざけとる!」







 ふざけているらしいです。





















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最終更新日  2008年07月22日 16時11分19秒


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