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2005年07月25日
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カテゴリ: 今日の絵本
つい最近、仕事帰りに立ち寄った本屋さんで、児童書のあたりでふと目にとまった本がありました。タイトルは 「ぼく、あいにきたよ」。
帯に目を移すと、
せなかやおしりにだきついてぎゅーってしてみたい
さらに、「朗読会で誰もが泣いた、感動の物語が絵本になりました。」

表紙の絵も、瞳がくるんとした、可愛いらしい動物のようなイラストで、その大きな瞳に吸い寄せられるように私は本を手に取りました。
(きっとほのぼのとした、お話なんだろうな♪)

ところがそれは、 親の虐待によって尊い命を落としてしまったこどもの話 でした。

あまりの衝撃に、私は流れる涙を拭うことも忘れ、読み終えてからもしばらくその場で呆然と立ち尽くしていました。
(この本は買わなくてはいけない!)



これは、「感動」ということばではとても表現できません。 恐らく実話をモチーフに書かれたものだと思います。私が最も心を痛めるニュース「乳幼児虐待死」の現実が、どこまでも親を慕い、親を愛するこどもの目と心で、優しく、そして切なく綴られていました。

娘はそれから長い間泣き続けた挙句、泣きはらした目で私のところへ来て、
「ママ、もう1冊これを買ってきて!」
と言いました。
「1冊は家に置いておくの。ママが死んだらサキが、サキが死んだらサキのこどもが、これをずっと読めるように。もう1冊は、友だちに回すから。サキはYちゃんやSちゃん、Mちゃんを疑っているわけじゃないよ。でも、もしかして、大人になってお母さんになる頃に、心が少し変わっちゃうかもしれないでしょ?みんなこれを今読んでおけば、優しいお母さんになってくれると思うの。だから、もう1冊買ってきて!」

私はあまりに泣きじゃくる娘の姿に「読ませない方が良かったかも」と思ったし、これは大人が読むべき本なのだろう、と思っていました。でも、その娘のことばを聞いて、そうじゃないのかもしれない、と思い直したのです。

私が戸惑いながらも娘にそれを読んだのは、 私が童話を書くときに、一番願っていることが「親によるこどもへの虐待がなくなること」だから、でした。 親が我が子を虐待してしまうのは、「ひどい親」だから???私は医者じゃないから、ちゃんとはわからないけど、 親がこどもを愛しく思う、抱きしめたくなるのは本来は「自然なこと」だと信じています。 それが出来ないとき、親もこどももとても深く心が傷ついているような気がします。 自分の書いた本を読んだ人が、ふと我が子を抱きしめたくなるような、ぽっかぽかの気持ちになれるような、そんな話を私はずっと書き続けたいと思っています。

昨日娘はロシアへ旅立ちました。さすがに昨夜は涙ばかりの私でしたが、今日は異国の地で頑張っている娘に思いを馳せながら、こんな日記を書いてみました。
皆さんも、機会があったらぜひ一度、この本を読んでみてくださいね。

●「ぼく、あいにきたよ」(文藝春秋)
  明川哲也・作 / 嶋サコ・絵






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最終更新日  2005年07月25日 21時53分36秒
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読みました♪  
涙、涙・・・のお話ですね。
幼児虐待、児童虐待・・・。病んでますよね。
(2005年07月25日 21時59分19秒)

チュブラーシカの国  
ロシア、注目しています。
経済破綻しているなどといわれても、
バレエや音楽など、文化面の充実度は、ものすごいかと。
チュブラーシカの映画を見たのですが、
人情とか、日本に共通するものも思いました。

日本の維新後の植物学の分野でも、
じつは ロシアの影響はおおきかったみたいなんです。

ロシア、うらやましいです。。 (2005年07月25日 22時41分59秒)

Re:娘のサキ(小5)が号泣した本(07/25)  
読むのをためらってしまいます。
虐待はかなり多くあるのが現実ですが、
自分の目に入らないなら、ナイものと信じたいです。
考えるだけで、つらいからなぁ。。。 (2005年07月25日 23時18分42秒)

7000番のキリ番を踏ませて頂いていたとは  
両国の隠居  さん
気が付きませんでした。あー、本を出されたんだなとポケーっと日記を読ませて頂いていました。また伺います。 (2005年07月25日 23時35分56秒)

さすがに、サキちゃんだね  
JUN さん
子供の発想はすごいね。特にサキちゃんは読んだ感想より、どうしたら虐待が無くなるか考えて、実行しょうとしたんだね。登場した友達が大好きなんだねサキちゃんは (2005年07月26日 01時19分51秒)

Re:読みました♪(07/25)  
ライ麦パン☆さん

>涙、涙・・・のお話ですね。
>幼児虐待、児童虐待・・・。病んでますよね。

本当に、、、。
これは衝撃的な一冊でした。
おしゃべりな私も、ちょっとことばを失ってしまいます。
(2005年07月26日 03時08分43秒)

Re:チュブラーシカの国(07/25)  
エアプランツ0441さん

>ロシア、注目しています。
>経済破綻しているなどといわれても、
>バレエや音楽など、文化面の充実度は、ものすごいかと。

そうですよね。スポーツでも頑張っていますね。
最近テニスに興味を持ち始めた息子が「シャラポアに会えるかもしれないから、テニスラケットを持って行けば?」と言って、おねえちゃんにコテンパンに突っ込まれてました(笑)

>チュブラーシカの映画を見たのですが、
>人情とか、日本に共通するものも思いました。

あ、私はそれを見たことないのですが、そうですか。ヒッポの中でもメキシコ、ロシアが「(人が)熱い国」の代表のように言われています。情が深い、というのでしょうか。早速チェブラーシカをチェックしてみます。

>日本の維新後の植物学の分野でも、
>じつは ロシアの影響はおおきかったみたいなんです。

あ、そのお話、ぜひお聞きしたいですね☆
また、遊びに行かせていただきます!
日記へのリクエスト、「ロシアが与えた植物学への影響」に一票♪

>ロシア、うらやましいです。。

そうですね。私も必ず行くつもりです!

(2005年07月26日 03時15分28秒)

Re:7000番のキリ番を踏ませて頂いていたとは(07/25)  
両国の隠居さん

>気が付きませんでした。あー、本を出されたんだなとポケーっと日記を読ませて頂いていました。また伺います。

早速のご訪問、ありがとうございます♪
嬉しいですっ☆
また私もお邪魔すると思います!
そうぞよろしくお願いします! (2005年07月26日 03時18分16秒)

Re:さすがに、サキちゃんだね(07/25)  
JUNさん

>子供の発想はすごいね。特にサキちゃんは読んだ感想より、どうしたら虐待が無くなるか考えて、実行しょうとしたんだね。登場した友達が大好きなんだねサキちゃんは

なるほど・・・JUNさんのコメントを読みながら、JUNさんの感じ方もまたすごいなぁ~☆と感心してしまいました!

これからも温かく見守ってくださいね!

(2005年07月26日 03時20分29秒)

Re[1]:娘のサキ(小5)が号泣した本(07/25)  
よみきかせ gu。さん

>読むのをためらってしまいます。
>虐待はかなり多くあるのが現実ですが、
>自分の目に入らないなら、ナイものと信じたいです。
>考えるだけで、つらいからなぁ。。。

わかりますよ。その通りだと思います!
私も一緒に泣いてくれる娘がいたから読めたけど、もし一人だったら、辛すぎるから二度と開けなかったと思います。
それくらい衝撃的な本でした。

確かに辛いし、涙もながれちゃうけど、やっぱり我が子を抱きしめたくなる本だと思います。
優しいだけに余計にせつないですね、、、。
(2005年07月26日 03時24分31秒)

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