ひなたまさみとひなたぼっこ

ひなたまさみとひなたぼっこ

PR

プロフィール

ひなたまさみ

ひなたまさみ

バックナンバー

2025年11月
2025年10月
2025年09月
2025年08月
2025年07月

コメント新着

栗山真行@ Re:『とうせんばと私』が発売開始です♪(11/20) ひなたまさみさま 明けましておめでとうご…
レーズンバターロール@ 『よつばと!』サイン色紙(05/18) 感動しました! よつばと!大好きです! …
ゆづ恋@ Re:お久しぶりです♪元気です! こんにちはお久しぶりです ゆづ恋です。 …
みんな集まって♪@ みんな集まって♪ みんな集まって♪みんな集まって♪みんな集…
みんな集まって♪@ みんな集まって♪ みんな集まって♪みんな集まって♪みんな集…
2006年05月14日
XML
カテゴリ: サキのあゆみ
おはようございます
今日もここ神奈川はあいにくの雨模様です


昨日は本当に怒涛の一日でした。
娘のサキ(小6)の中学からの通学先に考えている 軽度発達障害児の学園の一日体 験に出かけたのですが、帰りは人身事故のために電車は不通、急遽バスで家までたどり着くと、玄関には12個のダンボールの山。(ヒッポの講演会が近いので、そのポスターやチラシ)
すぐにダンボールを抱えてヒッポの会場へ・・・。

私はあまりに疲れていて、 久しぶりにやっちゃいました! 会場に着くまで気づかなかったのですが、

何と

右足にはカジュアルの革靴、左足にはスニーカー

を履いていたのです

会場へ行く途中に近所のコンビニに寄って普通にコピーをとったり、買い物をしたことを思い出すと、顔から火が出るような思いが・・・


と~~っても疲れていたんですね~

さて、 今日はそのサキの一日体験の様子を報告します♪

うちから小田急線で小田原駅まで約30分、降りたホームで箱根登山線に乗り換えて2駅目、 トータル40分 くらいで目的の駅に行くのですが、箱根登山線は 単線 で、本当に山の中を走って行く感じがします。駅も小さな小さな駅で、 開くドアは一番前の車両だけ。

しかも・・・

外で待ち構えていた駅員さんが・・・


手でこじ開ける

のです。 これには私もサキも目が点になりました。

駅の目の前の小高い丘の上に大きな病院があり、広いその敷地内に学校があります。
以前は医療関係の専門学校だった校舎を、そのまま学校として利用しているそうです。
丘から見えるのは、山また山。静かでのどかなロケーションです。


昨日の体験に参加した児童は6~7名。小学2~3年生の姿が多く、サキは最年長児でした。

申し込みのあと、事前に学校から届いた細かい発達状態のアンケートに記入してFAXしていたため、下駄箱のひとつにはサキの名前がきちんと書かれたシールが貼ってあり、受付でも数人のスタッフの方たちがあたたかく迎えてくださいました。

それから私と娘は一日別行動。
子どもたちは午前中は自己紹介のあと 外の畑で草イチゴ摘みやさくらんぼ狩り を楽しみ、 みんなで輪になってお弁当タイム、 午後からは朝採った木の実を 顕微鏡で観察 したり、みんなで ボウリング大会

私たち親は、 ビデオを用いての学園案内、午後からは個別相談 でした。

軽度発達障害というのは、ひとりひとりがみんな違う特性を持っているので、それぞれのつまずきの原因について丁寧に見ながら、個々に合った「個別支援計画」に基づいて行われるようです。

小・中・高一貫教育なので、 教科学習への取り組み についての話もありました。

算数が苦手な子が多いようですが、算数の授業風景の中に、体積について学ぶ場面では、さまざまな形の入れ物が教壇の上にいくつも並んでいました。単に計算の繰り返しで「解き方を覚える」ことを目指すより、具体的な物を用いながら、「考える力を伸ばす。実生活で使える算数を学ぶ」ことに重点を置いている、という説明でした。

理科、科学についても実験重視。
教科書を開き、頭で理解することだけに囚われず、実験や観察から自分の目で見、興味を持って学んで欲しい。

造形の授業についても「上手に絵を描く」ことより、「表現したいことを自由に表出する」ことが大切。

そして、農作業の授業もあります。
敷地内の畑から、遠いところは1時間もてくてく山を登って行く畑まで・・・。
今はとうもろこし、ピーマン、スイカ、じゃがいも、綿・・・
さまざまな植物を自分たちで土に触れながら収穫して食するところまでを体験しながら自然の営み、生きる基本を実践するそうです。

農作業の先生は農業高校で30年間教鞭をとられていた方。
「最初の20年は農業従事者の育成、残りの10年は“農業を楽しむ”ことをやってきました」
と仰るおじさん先生(スーツ姿ではなかったので・・・笑)のお話には、農業に対する情熱が込められていました☆


学園の説明は、聞けば聞くほど私にとっても娘にとっても「理想の学校」のようでした。

それでも、もともとフリースクールとして20年間活動を続け、去年の4月に日本で最初の学校法人として認可されたこの学園は、まだまだ生まれたばかりの赤ちゃん学校でもあります。

今回の一日体験についても事前の連絡が22時すぎに電話が入ったときには驚きましたが、そんなに遅い時間まで、ひとりひとりについて「どう迎えるか?」という準備をしてくださっている姿勢には逆に胸が打たれたし、昨日も「本当に申し訳ありませんが、お昼から停電になってしまいます」ということばどおり、お昼になると本当に真っ暗になったりして・・・。
でも、窓から差し込むおひさまの光が思いのほか明るくて、そんな体験も何だか楽しく感じられたのは、この学園の雰囲気のあたたかさのおかげだったようにも思います。


お昼を食べながら、近くの席に座っていた2人のお母さんとお友だちになりましたが、 「静岡から新幹線で来ました」「東京都です」
お互いに子どもの様子を話していると、症状は本当にそれぞれ違うことがわかります。
でも、「目に見えない障害」の苦しさという点においては、バッチリ共感しあえるんですね。
あっという間に打ち解けあって、連絡先を交換して別れました。


午後からの個別相談では、女性の国語の先生が私の対応をしてくださいました。
私が、

「娘が黒柳徹子さんの“窓ぎわのトットちゃん”が大好きで 、“ママ、トットちゃんの学校へ行きたい!この学校を探して!” と言ったんです」

と言うと、先生はとても驚かれて、

「実は、学園長にはもう成人した息子さんがいらっしゃいますが、その息子さんの子どもの頃の “トットちゃんの学校へ行きたい!” という一言で、この学園の前身のフリースクールが誕生したのです。当時 “トットちゃんの学校を創ろう!” というのが私たちの合言葉で、今もその夢は持ち続けています」 私もそれにはビックリ!!!

そうですか?トットちゃんの学校でしたか!私たち親子が探していたのは、ここだったんですね☆

思わず涙が溢れてしまいました。

そして気になっていた募集人員の少なさ(1学年8名程度)、受験の際の基準について尋ねてみると、

「親御さんが、どこまでこの学校の教育理念に賛同してくださるか?という点が何より大切だと考えています。たとえば、一日中農作業の日があると、“学習が進まないのでは?”と懸念される方も出てきます。でも実際はその農作業の中から、子どもたちはたくさんのことを学んでいるのですが、そういう点についての理解をしていただけないと、本当の意味での支援が難しくなってくるのです」

学園では、 毎月保護者の学習会 も開かれている、という説明があったことを思い出しました。
保護者が体験学習をするわけです。
この会の目的は、保護者も自分自身の特性を理解すること。
親の側の気づきによって、子どもへの対応にも変化が表れ、それが子どもの成長へもつながっていく・・・というわけです


理想の教育実現に向けて、動き出したばかりの学園ですが、私はとても素敵な学園だと感じました。

サキも本当に楽しかったようで、終了後に戻ってきたときには、満面の笑み
さくらんぼと草いちごの入ったビニール袋を目の前に差し出して、

「これ、サキが採ったんだよ♪

一緒に食べようね!」


早速口に入れてみると、甘くて、ちょっと酸っぱくて・・・

「ママ、これが自然の味なんだよ

帰るときは、スタッフのみなさんに、

「サキちゃん、またおいでね~♪」

と、声をかけていただくと、

「うん!また絶対に来るからね!」

と、元気いっぱいに手を振っていました。

帰りの電車でサキに早速、

「あの学校はね~“ トットちゃんの学校を創ろう!” っていう気持ちで生まれた学校なんだって~

と報告すると、サキは、

「え~~~っ

じゃ、 裸でプールに入るの?


ふふっ♪そういえば、そんな話が “窓ぎわのトットちゃん ”の中にありました。

トットちゃんの学校では、みんな生まれたまんまの裸んぼうで泳ぐ、 というくだりです。
男の子と女の子がお互いの身体の違いを変に詮索することなく、ハンディキャップを持った子どもたちは、自分の身体を隠さなくて良いように。

どんな身体も美しいのだ

ということを教えながら、 羞恥心や劣等意識を持たないですむように、 というのが校長先生の考え方だったそうです。

それにしても、いきなりそこを思い出すというのは、いかにもサキらしいですね~!(笑)

中学から高校まで、サキがイキイキと笑顔で通えそうな学校と出会えた喜びで、私もサキもしあわせな気持ちで学園を後にしました。

ひなたまさみ






お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年05月14日 10時49分47秒
コメント(24) | コメントを書く
[サキのあゆみ] カテゴリの最新記事


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: