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2007年04月20日
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テーマ: 柔道最高!(458)
カテゴリ: 柔道
ヒデキはこっちだ

昨日の柔道塾での稽古。
寝技の練習になったとき、高学年クラスをO先生が2つのグループに分け始めました。


4年生のヒデキが高学年(5~6年生)クラスに入ったのは、ついこの間のことです。 身体の大きな茶帯の男の子たちのグループは更に別になっているのですが、まるで中学生たちのようで、迫力満点!

ヒデキには近寄ることすらできない憧れの世界

…のはずでした。

ところが昨日ヒデキは、 突然O先生からそのグループでの練習を告げられたのでした。 何がなんだかわからないような顔で、首をひねりながらそこへ入っていくヒデキ。
これまで組んだことのない大きな人たち。
小学生クラスのあとの中学生クラスの稽古に早めに来た中学生も2~3人入っています。


初めてヒデキが、とても小さく見えました。
2列に向き合って並んだときになってようやく、それが自分にとっての 死刑宣告 のようなものだったと気づくヒデキ。


ヒデキの正面には、これから寝技の稽古の相手となる大きな6年生がそびえ立っています。

え~~っ!?

なんでオレがここでやらなきゃいけないの?

こんなの、無理だよ~~
号泣


思わずすがるような目で私を見るヒデキ。
今にも泣き出しそうです。

(ヒデキ、ママだってわからないよ。

でも、たぶん、だいじょうぶ。

しっかりね!)


黙って見つめ返す私。

火曜日に試合で大きな6年生の M君を投げた ヒデキ。あのときの頑張りを見たO先生の決断でしょうか?

とうとう観念した顔で、先生に指示された上級生と背中を合わせて座ったヒデキ。

「はじめ!」

の合図とともに、パッと振り返り、立て膝の状態で向き合って組み合うはずが…

あれっ?

ヒデキはどこだ???


ヒデキは、ものすごい勢いで、

大きな上級生の周りを逃げ回っていました


これまで、ヒデキと組む小さな子たちがそうやっているのを見たことはありましたが、そんなヒデキを見るのは初めてでした。

あはは♪案外、すばしっこいじゃない?大笑い

そして、ついに相手に捕まれてしまったヒデキが次にやったのは…

畳に突っ伏して、固まったのです!


これも特に小さい子たちが使う手のようですが、亀のように丸まったり、畳にうつ伏せになって力を入れ、全身をロックしてひっくり返されないようにするわけです。

もともとものすごく臆病なヒデキ。
あまりに大きい上級生を前に、すっかり怖気づいたのでしょう。
倒して押え込まれる前に、防御に出たのです。


当然、相手は、脇の下や袖、ズボン…
いろんなところから手を入れたり、つかんだりして、ヒデキをひっくり返そうとします。


ところが不思議なことに、大きな上級生でもロックしているヒデキをなかなか返すことができないようでした。
なぜかみんな悪戦苦闘していて、中には途中で、

「これ、絶対に無理だよ~

と言い出す上級生まで…。

それがどうしてなのか、私にはよくわかりません

2分間の休憩のとき、私の元へ駆け寄ってきたヒデキは、ひとこと。

こえ~~~(怖い)よぉおおお~~~

それでも「 帰りたい 」とか「 もうイヤだ 」とは言わなかったので、私は引き続き様子を見ることに。



「いいか、返されてもいいから、どんどん攻めろ~~!」

というO先生。
どうやら、 攻める練習をさせよう という狙いのようです。
でも負けず嫌いなヒデキには、どうしても

返されても(投げられても)いい

という意味がわからないようでした。
ヒデキにとっては、

投げられる=負ける

そして、 たとえ練習でも決して負けたくないので、どうしても投げられないように、と踏ん張って立ってしまいます。


それでも相手はヒデキより身体も大きいし、力も強い子たちばかり。
ヒデキは何度も投げられてしまいます。

最後の乱取りでは…

ついに…

憧れの先輩K君との対決


キターーーー!!!

K君は、ヒデキが通っている柔道塾のナンバー1。

いったい、どうしてヒデキがそのK君と?

あとでヒデキに聞いた話だと、K君の方から、

「次、一緒にやろうぜウィンク

と誘ってくれたそうです。
ヒデキは、嬉しさと不安が入り混じったような興奮気味の顔で立っていました。

「はじめ!」

の合図とともに、O先生の

「ヒデキ、どんどんいけ~~!」

という声が聞こえます。
きっとO先生の目にも、あまりに無謀な対決だとわかっていて、励ましの声をかけてくださったのでしょう。

ヒデキは自分より30cmも背が高いK君にいきなり奥襟?(首の後ろの襟)をつかまれ、初めての経験にすっかりうろたえ、まるで操り人形のようにフラフラし始めました。
そして、あっという間に、

バシッ!

と、畳に倒されてしまいました。

慌てて立ち上がって再びK君につかみかかるヒデキですが、1分も経たないうちにまたしても、

バシッ!!!


その瞬間、

いって~~~~!

私の目に、2人の歪んだ顔が見えました。


片足をケンケンしながら、みるみるうちに涙目になるヒデキ
必死で涙をこらえながら、またK君に挑んでいきますが、その顔はますます歪むばかり。


そんなに痛かったのかなぁ?

さすがに心配になる私。
O先生の、

「ヒデキ、無理だったらやめとけ」

に、素直に壁の方へ歩いていくヒデキ。

ヒデキ、玉砕!!!

K君との力の差はあまりにも歴然としていて、見ていた私も貴重な練習時間をヒデキのために使ってくれたK君にお礼とお詫びを言いたいような気持ちになりました。

結局ヒデキは、ガックリ肩を落としたまま道場を後にしました。
心配していた足のケガですが…


「あれ?

ヒデキ、足は大丈夫だったの?」


「うん。

痛いけど、平気」


じゃ、あの涙は?

「K君、どうだった?」

つえ~~(強い)よ!

他の子たちと全然違うよ!」


「やっぱりね~。

さすがはK君だ、って思った?」


「うん」

「あのときヒデキがいっぱい泣いていたから、ママはてっきり足をひどくケガしたんじゃないかと思ったんだけど…」

そこまで言ってから、ようやくピンときた私。

私はこういうことに気づくのが、本当に遅いです

「ヒデキ、 K君に負けて悔しかったの?

「うん」

「そっか…

悔しかったんだ」


ヒデキの涙は、悔し涙だったのでした。
外から見ていると「勝てるはずのない相手」のように見えたK君ですが、ヒデキは相手が誰であろうと、勝負する以上、やっぱり勝ちたいのですね~。


「ヒデキ、柔道のことは先生にお任せしているから、ヒデキがこれからずっとあのクラスで練習するのか、今回だけだったのかはママにはわからないよ。

あんな大きな人たちと練習するのはとっても怖いことだと思うけど、あそこで練習していると、きっとヒデキの心も力もどんどん鍛えられると思うよ。

どう?

これからも頑張れそう?」


「う~~ん…

オレ、やっぱり怖いけど、

ちょっとだけ、頑張ってみるよウィンク


「そう?

うん!きっと頑張れるよ!」


「それに、オレ、 新技 もできたしな♪」

「えっ、新技?」

「そう!

畳にへばりつき攻撃 」」


「あはは♪

確かに!

あれは(攻撃とはいえないと思うけど?)ヒデキの新技だね」


ヒデキの柔道。
新たな試練のステージの幕開けでしょうか?

臆病なあまりこれまで一度も大会へ参加していないヒデキですが、一年前から約束していた大会デビューまであと4ヵ月。

ちょっとずつ、勇気が育っていくといいね。


がんばれ!

がんばれ!

ひ~で~き~!

ひなたまさみ





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最終更新日  2007年04月20日 21時24分25秒
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