梅林庵

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2012年06月02日

ゆるりとした休日

(2)

カテゴリ：日記

平成24年6月2日(土)

　昨晩、夜更かしをしました｡午前1時過ぎまでダラダラ。ということで終日調子が出ませんでした。朝ご飯は野菜ジュースとワッフル。ドリンクの材料は父の畑のほうれん草です｡妻が間引いたものでした。健康的ですが我慢を要する味でした。
　久しぶりに連れ立ってスーパーへ。腕を組んでというわけにはいきませんが食料品の買物は楽しい。活きのいいアジとチダイを買いました。テーブルワインに新顔を見つけました。試し買い。ソーヴィニオンブラン、カベルネ、メルローの3本。オーストラリア産。当たり外れを確かめるのも楽しみの一つです。帰り、その店の駐車場を出ようとして、妻が財布の落ちているのに気づきました｡落としたのはあの人だろうというのは、ほぼ判りました｡妻は関わるのをためらいました。落としたところを見ていないので、本当にその人なのかわからないというのが理由です。私が車から降りて拾い、追いかけてその人に渡しました。喜ばれたことは言うまでもありません。その財布、上等の皮をしてずいぶん厚く重量感があったな。
　午後はソファーでうたた寝をしながら音楽を。トラも同じ仕儀。ウトウトしていたら親方からTEL。用がないのに時折かけてよこします。受話器を取ると「あんちゃん、どげーしよんのかの？」の声。先の冬から春にかけて、山仕事がありませんでしたから、しばらく遠ざかっていました。昔話も出て、しばし田舎言葉の会話。これがよいです。
　夕方、雨の中を走りました｡ラン6km。
　夜、秘蔵の獺祭純米大吟醸を抜栓。磨き2割3分の逸品です。甘露甘露。舐めるように楽しみました。当てはアジ刺しと、チダイの塩糀焼き。その時です、近くに住むTのK兄（小学校から高校まで同級生だったM嬢の父親）からTELあり。彼は80を越えてなお矍鑠。慎ましやかな年金暮らしをしています。現役の頃は、建設工事現場でツルハシ、スコップを持って働きました。いわゆる土方です。日雇い人夫をしながら一人娘を大学にやりました。焼酎飲みです。電話の内容は以下の通りです。「世話になった某資材商店の社長から店番を頼まれた、都合4日間、それが終わり酒を馳走になった、酒代は2千円に満たないと思う、日当の方はいくら待っても払ってくれない、その旨を伝えたら社長に『なんぼいるんか、欲なのう』と言われた、4日間ただ働きをさせられ、焼酎1杯でチャラなのか、言いぐさが気に入らん、年寄りを馬鹿にしおって、あんまりじゃー、腹が立って仕方がない、畜生・・・」気持ちが昂じているのでしょう、話の筋、脈絡が見えにくい。どうしたらいいかという相談のようにもあるし、愚痴を聴いて欲しいだけなのか。私は、もう一度社長に2万円支払うよう求め、それがかなってもそうでなくても、金輪際彼との付き合いをやめ、忘れるべし、と言いました。この間30分。受話器を置いて、面白可笑しく、次いで少し悲しい気持ちになりました。獺祭の味が変わりました。
　今日の写真は午後のトラです。イルジャルディーノ・アルモニコでもなおバッハでないとあくび。