「きらりの旅日記」

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ほしのきらり。

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2020.08.17
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カテゴリ: 美術館・博物館
​​​​​​​​​パリが近代化されたこの時代には、新しい都市風俗として、カフェ・レストラン・舞踏場などが市民の親しみやすい社交場となり特に「サーカス」は、庶民の娯楽として大いにもてはやされ画家たちは画題とします。


手書きハートピエール・オーギュスト・ルノワール手書きハート
 ​Pierre-Auguste Renoir​
1841年2月25日〜1919年12月3日(78歳没)

​Le clown musical(1868)​


192.0cmx128.0cm

Oil on canvas


​​ 『道化師』音楽家ピエロ  1868年​

オランダ「クレラー・ミュラー美術館」所蔵。


1868年、ルノワールは・・・


いくつかの壁面装飾の注文を受けたこの作品は、


「冬のサーカス」という





モデルは、当時有名だった


ヴァイオリンを弾く道化師。


豪華な衣装に「ルノワール」は・・・


マネの

『エスパダ姿のヴィクトリーヌ・ムーラン嬢』を


参照したのかもしれない。


マネの作品では・・・


女性のモデルは、闘牛士の衣装を着け


槍を持った右手を前に上げている。




『フェルナンド・サーカス』は、


1875年にモンマルトルの麓のシュシュアール大通りに誕生した。


特異な建物とオータン・ララ嬢の芸で評判になった。




ロープの端を歯でくわえてつり上げられるララ嬢を描いたが


ルノワールが描いたのは、


このサーカスで働く軽業師の姉妹でした。


果物を使ってどんな芸をしているのでしょう?


この当時に・・・

庶民の娯楽として人気だった「サーカス」


第2帝政時代(1852年〜1870年)


皇帝ナポレオン3世は、


セーヌ県知事オスマン男爵に命じて


パリを近代的な都市に改装した。


プールヴァールという大通りが同心円的にパリを包み込み


記念碑や建設物や広場を起点とする


直線道路がその内部に敷設された。


近代化された都市に住む人たちの生活様式も多彩になり


それが、新しい都市風俗を生み出していく。


カフェ、レストラン、舞踏場、などが


市民の親しみやすい社交場となる。


特にサーカスは・・・


庶民の娯楽として大いにもてはやされた。


そして、

ルノワールや


ドガや


ロートレックや


スーラは、
​​​

風俗的な興味からサーカスを取り上げた。


20世紀にはいると・・・


ピカソや


ルオーは、

道化師たちの姿に芸術家の心情を投影するようになる。




オーギュスト・ルノワールは・・・​



パリのシルク・ディベール(冬のサーカス団)の


飲食店のオーナーからの依頼で


この大型(192.0cmx128.0cm)の作品を制作しました。


おそらく、サーカスの宣伝として


飲食店の壁に飾る目的だったのでしょう。


サーカスの演芸場の真ん中に立ったピエロが


画面一杯に描かれています。


これは、当時の有名なピエロ「ジョン・プライス」で


兄のウィリアムと共に


「音楽家ピエロ」として人気がありました。


彼のお得意は・・・


ふらふらと大きく揺れるハシゴや椅子に乗って


バイオリンを見事に演奏してみせることでした


暗い布地に大きな刺繍が入ったピエロの衣装

そして、どちらの赤い提灯袖と膝丈靴下は、演技場の砂の黄色、


そして円い観覧席の囲みと椅子の白さと


はっきりとしたコントラストになっています。


細部まで描かれたピエロとは、反対に


客席は、スケッチ風にざっと描かれています。


ピタリと静止したかのようなピエロのポーズは、


どこか緊張感を漂わせています。


ピエロは、今まさにバイオリン演奏をピシッと止めて


催眠術にかかったかのようにじっと前方に目を凝らしています。


おそらく次の瞬間には、


拍手と歓声が場内にドッと炸裂するのでしょう。


​この『道化師』音楽家ピエロは・・・​


ルノワールが大型キャンヴァスに精密な描写で


人物を画面一杯に描いていた頃の


つまり、初期の作品です。


後期には・・・


もっと筆の動きの速い印象的な筆致の作品が制作されますが


この作品には、まだその気配はありません。


ルノワールを有名にした彼独自の印象派スタイルは、


1869年に始まったものです。


のちに世界的に有名になるパリやパリ近郊の風景

人で賑わう公園やカフェの情景や


裸婦像などは、

その時からようやく生まれたのです。


ドガやトゥールーズ=ロートレック


そして、スーラと同じように


ルノワールも、モンマルトルや


モンパルナスにあったサーカスや寄席演芸場、


シャンソン喫茶など明るく派手で


どこか異国情緒のある雰囲気に強く魅せられていました。


こうした場所は、


ルノワールの豊かなインスピレーションの源だったのです。


(資料:KrollerMullerリゼット・ベルサース、トース・ファンコート、バス・ミューレンさまより)

(写真撮影:ほしのきらり。)



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最終更新日  2020.08.17 00:10:11
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