Apr 16, 2006
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カテゴリ: 共に生きる

ショッピングタウンの中にある「お茶屋さん」に、瓶に入ったインスタントコーヒーが売られていた。

「¥398」 

安いしっ!! お茶っ葉より全然安いよ!? 良いの!? 

ボンヤリ無表情の顔をしながら、頭の中はとんでもなく叫んでいた。

…グッジョブ。  とりあえず…。左手を絵文字のように作ってインスタントコーヒーの瓶に突きつけた。


「スナイダーズさん?」

声がして振り向くと、Kの友人のIがいた。そういえば近所だったんだ、こいつ。


「…何やってんの?」

いえ。別に。



スタバでコーヒー飲んだ。瓶詰めで¥398のコーヒーを思うと、アメリカンも少々躊躇ってしまう。ここは、思い切ってカフェモカだ!!(意味不明)


「何やってんの?1人?」

見れば分かるでしょうよ。

「Kは?」

さあ。私がそうぶっきらぼうに答えると、Iは苦笑いした。

「まだ頑張ってんの、あいつ?」

意味がさっぱり分からなかったけど、Iの話を聞いてちょっと引いた。



「来月まで続けることになるな」

「そうか、来月か」 5月。Kの誕生日がある。


んじゃあね~! Iは爽やかに去っていった。


自転車を漕ぎながら思う。

来月。恐ろしいな…。



去年は。知らなかった。付き合い初めで、誕生日知らなかった。つうか、誕生日とかクリスマスとかそういうイベントには私は弱いので、どうでも良かった。


Kは泣いた。怒り散らして泣いた。ちょっと引いた。


「Kのヤツねぇ、失礼だけどスナイダーズちゃんを試してるんだよ」

Iはそう言った。ホント、失礼なヤツだ。


あんまり。私から色々言ったことも、やったこともない。誕生日も聞かないくらいだ。

だから。
不安になった。



「誕生日がカケなんだ。これからの俺のためにっ」 そう言ったらしい。

ばかだなあ。こんなカタチでしか確かめられないなんて。



一緒にいるのが当たり前だった。いや、一緒にいないのが当たり前だった。

生活スタイルがまるで逆転している私たちは、一緒にいる時間が極端に少なかった。


加えて私が。

あまり何も言わないのが原因になった。この「片思いごっこ」が終わらない原因に。



「スナイダーズのこと、ちゃんと分かってるつもりだった。だから、こんな片思いごっこなんて余裕こいて始めたけど、でも、やりだしたらドンドン不安になっちゃって…。でも、動けなくなっちゃって。何だか、分からなくなっちゃった」

んなこと、ほざいてたよと、Iは言った。何やってんの、あんたら?とも。


ホント。何、やってんでしょうね。


「止めかたも分からなくなっちゃった。はい、お終い。なんて言うのもヘンだし、でも、好きです。なんて告白するのもヘンだろ?キッカケがないともう、終われないんだ。だからとりあえず…来月の誕生日まで…」


はい、お終い。で構わないのに。

でも。何だかそれも空しい。何だか気まずい。此処まで来たら私も後に引けなくなっていたことに気づく。


「つうことで、来月ちゃんと誕生日祝ってやってよ」

そうするよ。


面倒だけど。誕生日だからどうなん?って思うけど。でも、精一杯祝うよ。

たぶん。私が生まれて初めてってくらい、精一杯祝うよ、あんたが生まれた日をね。


私たちが、同い年になる日。



「片思いごっこ」は、いつのまにか、本当の片思いになっていた。お互い、何だか不安で、でもその気持ちを怖くて伝え切れなくて…。照れくさくて。

言わなくてもわかるだろう?そう言うガンコな言い訳もあって…。

動けなくなっていた。


人の気持ちって不思議だね。


私は。ホッとしたけど、でも同時にドキドキしてます。

だって、片思い中なんですから。














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Last updated  Apr 17, 2006 08:59:37 PM
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