セルフィッシュなブログ

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2013.02.25
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カテゴリ: 小説
 電車の中、僕はここ数年彼女とロクに話して無かったけど本当は話したかったこと、父が亡くなってから母が僕のためにムリをしていたこと、そして僕はその事を母がなくなるまで知らなかったことを話した。
 母の話をするつもりなかったけど、なんだよく判らない罪悪感のようなもののせいで話さずにはいられなかった。
 彼女は僕の傍らに立っていたが、母の話の時、僕に寄り添うようにして話を聞いていた。

 新幹線のプラットホームまで色々な話をしながら2人並んで歩いた。
なんでもないようなことを話しながら・・・。 彼女がそばにいてくれるだけで本当に幸せな気分になれた。彼女は僕の運命の人なんでは…等と乙女チックな事を考えていたのだから我ながら恥ずかしいかぎりだ。

 新幹線のプラットホームに着いてからメールと携帯番号の交換をした。さっきまでとは違い今はなにを話したらいいか判らなかった。彼女もそうなのか、何も言わずたたずんでいた。
新幹線の出発の合図がして僕は乗り込んだ。そして振り返ると、瞳を潤ませ今にも涙がこぼれ落ちそうな彼女の姿がそこにあった。



                               つづく





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Last updated  2013.02.25 21:16:35
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