世界の片隅で小さな声で申し訳なさそうに「スティール！」と叫ぶ！

< 新しい記事

新着記事一覧(全1811件)

過去の記事 >

Dec 16, 2024

4P1Lという真空管

テーマ：オーディオ機器について(3909)

カテゴリ：真空管

三結にすると綺麗な特性が得られるといわれている4P1Lを紹介します。

とてもコンパクトな球ですね。

既に実測されている方がおられて、 6畳間の真空管アンプたち「4P1L（3結）の実測データ」 が参考になります。

etracerで三結特性を測定しましょう。
220Vの28mA流れるところで見ます。

【1本目】

Ef=4.2V, If=0.34A
Ep=220V

Ip+Ig2=28.18mA
Ig2=3.93mA
rp=1463Ω
gm=6382μS
μ=9.3V/V

【2本目】

Ef=4.2V, If=0.33A
Ep=220V
Eg1=-13.3V
Ip+Ig2=28.12mA
Ig2=3.83mA

gm=6719μS
μ=10.8V/V

【3本目】

Ef=4.2V, If=0.33A
Ep=220V

Ip+Ig2=28.11mA
Ig2=3.97mA
rp=1545Ω
gm=6254μS
μ=9.7V/V

【4本目】

Ef=4.2V, If=0.33A
Ep=220V
Eg1=-15.3V
Ip+Ig2=28.14mA
Ig2=3.91mA
rp=1611Ω
gm=6030μS
μ=9.7V/V

美しいIpカーブを描きます。
220V,28mA,7kΩ,1Wフルパワー時に歪率1.7%という優秀な数値です。
このクラスのパワー管で1Wで1.8%を切ってくる真空管は珍しいと思います。
この直線性は素晴らしい。
この美しい特性は QQC/04/15（5895） に通ずるものがありますね。
直線性だけが全てではないですが、直線性の良さは強みだと思います。

4P1Lでアンプを作りたいなと思っていたところにヤフオクでアンプが出品されており、購入してずっと愛用しています。

パラシングルですので出力も十分過ぎるほどです。
私が手に入れたときは、このアンプ2番目のオーナーの出品で、残念ながら回路図を無くしてしまったそうですが、想像するに1番目のオーナーは 真空管アンプ製作「4P1Lパラシングルアンプ（3）」 を参考にしたものと思われます。
手持ちのアンプは6BM8でドライブしていますので、入手しやすいですね。

カットコアの出力トランスは2番目のオーナーが交換したものだそうです。なるほど「美音」なわけです。このトランスが決め手です。
真空管アンプの音質は、出力トランスと回路構成あるいは初段～終段までの真空管の特性（直線性）による総合的なものであり、終段の真空管単体のみでの評価はすべきではないと、
「そう囁くのよ。私の心の中の創〇の館先生が」
（笑）

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう