11月28日(金)
「幸福論」(ヒルティ)(第三部)(831)
発行所 岩波書店(1935年5月15日)
(注) あくまでも、訳にい忠実にしていますがい、簡略化や意訳や
表現の変更(例えば、「…である」を「…です」に変えたり)し
孫たちに幸いあれ(10)
(前日)(9) まず第一に、ひとはこの霊を自分で獲得することはできないということです。また、この霊は生まれつきの才能ではありません。あるいは、人間的な伝承によって到ものでもありません。それは、外からやってくる事実です。そして、それ自体としては説き明かすことができません。しかし、この霊が与えられるとき、それはキリスト教の最上の、そして唯一の完全な証しです。この霊を持つ人は、もはや一瞬たりともキリスト教の真理性を疑うことはありません。 (よりつづく)
ひとはこの霊が訪れるのを待っていなければなりません。このことは、千八百年前とまったく同じです。人間の心の状態が、それを迎えうるまでに成熟し、それを願う気持ちが切実であれば、おそらく直ちにこの霊は訪れるでしょう。しかし、いずれにせよそれは純粋に神の賜物です。あらゆる人が、学問のあるなしにかかわらず、老人でも若者でも、男でも女でも、みなこの霊を受けることができます。この霊は人間のあいだに少しも外的な差別を設けません。
(つづく)
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