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2010.01.22
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カテゴリ: カテゴリ未分類
昔、ケメが好きだった。

一応私はクラシックのお勉強をした人で、小さい頃からピアノを、中学生からフルートと声楽のレッスンに通ったりしていた。
プロを目指そうなんてレベルではなかったが、レベルの高くない音大なら入れるかも知れない、くらいのところだったと思う。
だから、(その程度の奴にありがちなことだが)音楽にはちょっとウルサイ。
自分のレベルは棚に上げて、理屈はこねる(笑)
いやったらしく、いっぱしに評論家ぶったことはぬかす、イヤな奴である。

そんな中途半端な理屈屋の私から見て、ケメの曲はとんでもなくセオリーから外れていた。
ここでどうして、音がそこに飛ぶ?
どうして出だしにそんな音を持って来る?

ということが多くて、ワカラナイ。
当時のシンガーソングライターで言えば、例えばさだまさし、彼の曲なんかは最初のフレーズを聞くと、次のフレーズはこう来るだろうと思ったとおりに展開していくのだが、ケメはまさにその正反対。
全く次の予測ができない曲が多かった。
そこが魅力で、ケメにはまった。

そしていつかぴあを見てもケメの名前が捜せなくなり、ぴあという雑誌を買うこともなくなり、今ぴあという雑誌があるのかどうかも知らない。
チケットぴあという言葉は聞く気がするけど、あるの?

すっかりメディアで名前も姿も見なくなっても、私の中でケメのメロディは生きていた。
四面楚歌を感じた時は、頭の中に「日々是決戦」が鳴り響いていたし、雨の中歩く時には傘の中で(歌っても人には聞こえないもんね)「たったひとりの友だち」をくちずさんでいた。
レコードプレイヤーが壊れてから、聞くことができなくなって、時々寂しいなあと思い出したりしていた。

そんな中、去年の初め、探し物をしていて偶然見つけた古い雑誌「深夜放送ファン佐藤公彦特集」
ああ懐かしいなあなんてページを繰り、PCで検索してみた(どうしてそれまで気が付かなかったんだろう、PC歴20年近いのに)

嬉しくなって、CDゲットしたことは言うまでもない。
時々聞いているところに、亭主や詩が入って来て、(なんでそんなの聞いているの?)みたいな怪訝な顔をされたけれど、なんか恥ずかしくてしょうもない言い訳をしたりしたけれど。
なんで恥ずかしいのか、ケメを聞いているところを見られたくないのか、考えてみると、多分これは少数派のトラウマだろう、中性的なルックス、童謡のようなメロディ(そうじゃないものたくさんあるんだけどね、童謡が悪いというのでなく)のイメージの強いケメは硬派な連中からは完全にバカにされていたし、自分の好きなものがそうやって否定されるのを見るのは辛いことだった。
もし亭主や詩にバカにされたら、わたしゃ辛くてやりきれなくなってしまう、そんな自己防衛本能が働いてしまうのだろうなあ。
これも日頃、好きじゃない音楽を好き放題バカにしたり、へたクソと罵ったりしている報いだね。

わからないところが魅力、うまくない、レベルが高いわけじゃないけど、なんかいい、という人だったのだから。

えっらい長くなりそうなので、いきなりはしょるけど、去年夏にケメの新作CDが出て、復活ライブなんぞに行くことが出来た。
その直前ともいえる時期に、雑誌を見つけCDを買い漁っていたことに縁を感じ、思っていれば、願えばいつか叶うことの証明を見た気がした。
30年ぶりのケメは、王子さまキャラだったはずが、ケメのお父さん?みたいなおっさんになっていて驚いた。
でもいいんだ。

そして、国文科出身としては、どうしてもなんとなく歌詞を聞き流すことができなくて、読解対象にしてしまうのだけれど、これがまたわからないことだらけ。
これは何の隠喩? この季節の飛び方はどうして?
どう読めばいい、どういう意味、繰り返し聞いているけれど、わからない。
だからいいっていうのも、あるんだろうね。
わかった、と思ってしまうと終わってしまうのかも知れない。
わからない、だから続いてしまうんだ。






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最終更新日  2010.01.22 11:53:17
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