2006年04月29日
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展示されております。海外の美術商が仲介に入ることもあります。

かなり長い間の関係であるため、マイクロフィルムの番号だけ

指定されてその原本だけを直接お送りすることもあります。

海外展示の作品は、展示の前に和紙の組成状況・年代測定など

顕微鏡や断層写真などを科学的な技術を駆使して鑑定されます。

鑑別・鑑定を経たのちに展示されます。以前、展示をされ

日本に戻った後、再展示のために発送する場合もあります。

マイクロフィルムの番号だけを指定してきて発送をするというのは

以前、海外展示をしたために「再鑑定」を必要としないものです。

ただ、ときおり、予想もなかったことに遭遇することもあります。

「日本外史」の自筆を所蔵しており、全文が「漢文」であるため

一見しただけで中身がわからないものがあります。

というより、一瞥しただけで、つまり流し読みをしてその内容を

理解しているつもりの場合もあります。

5年ほど前から海外展示されている漢文の古筆があり、

漢文の読み下し文を作成して、「これは織田信長と本願寺の

僧の争いをした件について記している」と判断いたしました。

「光佐」と「光寿」という僧の名前が見えました。

信長と対峙していた、高僧とはわかっておりました。

それが、最近になって、「光佐」と「光寿」は親子で、

東本願寺と西本願寺がトップであることがわかりました。

「石山戦争」のことを、最近、ある住職の方から教えられました。

漢文を正確に訳し、解読文まで作っていたのに、その詳細な

内容と時代背景について十分調べてはおりませんでした。

さて、海外展示の要望が増えており、「蔵」の中でも生活が多く

なっております。先日、久々に「扇の舞」を鑑賞しました。

「扇の舞」といえば、毎年、1月初めの名古屋の熱田神宮や

大阪の住吉大社で「踏歌(とうか)神事」という行事があります。

 舞人や笛役など10人ほどの人が「扇の舞」の披露から

「祝詞(のりと)の奏上を行います。この時に演奏される

鼓(つつみ)の音色から、その年の豊作を占うものです。

 この行事は、平安時代から行われ、「源氏物語」の

「真木柱(まきばしら)」の巻にも記されています。

下の原文の写真1行17字目から3行19字目まで。

祝いの舞歌7月1日真木柱27a

「御前、中宮の御かた(方)、朱雀院とに参りて、夜いたう

更(ふけ)にければ、六条院には、このたびは

所(ところ)せしとはぶき給(たま)ふ」

祝いの舞歌7月1日真木柱27a拡大1

原文の現代語解読文は次の通りです。

「踏歌(とうか)の一行は、冷泉帝の御前、秋好中宮の御前、

そして朱雀院(前・朱雀帝)の御所にそれぞれ参ったので、

夜が更けてしまったこともあり、

源氏の君の居る六条院に行くのを省くことにした」

写真の原文をより見やすいようにするために原文の箇所

3行文をさらに拡大しました。それが、下の写真です。





「源氏物語」の中の「朱雀院(前・朱雀帝)」を記した

原文を公開しました。

今まで、原則として「源氏物語」以外のものは紹介しておりません

でしたが、たまに海外展示の古筆などについても

画像入りでご紹介をしたいと思います。







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最終更新日  2006年04月29日 17時03分29秒
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