授業研究のあしあと

授業研究のあしあと

インターネット天文台


2004年12月の実践です。

インターネット天文台

 ☆☆☆ 授業の様子から ☆☆☆

(1) ガーナはどこにあるのかな

 午前9時、「今、外にでると月が見える」と子どもたちに伝えた。

 子どもたちは、「えー?」という声を上げながら、外に飛びだしていく。子どもたちは、昼間は月を見ることができないと考えていたのであろう。このときの月齢は22。もちろん、登校するときにも、子どもたちが空を眺めると見ることができた月である。多くの子どもたちから、西の空に見える月を見つけて驚く姿がみられた。

 月を観察していると、子どもたちはいろいろな気づきをつぶやく。「半月だ」という子どものつぶやきを取り上げ、見える月の形をスケッチさせた。このことは、「熊本から見えた月」と「ガーナから見える月」を比較することにつながっていく。

(2) ガーナはどこにあるのかな

 その日の午後、インターネット天文台を使って、ガーナから見える惑星(土星や木星)や月を観察する。

 まず、地球儀を使って、日本とガーナの位置を確認した。

 子どもたちからは、「日本の反対側にある」という声があがる。時差について知っている子どもであろうか「日本の反対側にあるから、今、ガーナは夜なんだよ」と発表する子どももいた。

 いよいよ、インターネット天文台を使って観察をはじめる。代表の子どもがパソコンを操作すると、天文台の屋根が開き望遠鏡が動き出す。子どもたちから、歓声があがった。そして、土星・木星と、子どもたちにとって興味深い映像が、次々とスクリーンに映しだされる。日本の裏側にあるガーナで見える星をリアルタイムで観察しているという不思議さもあり、子どもたちは、一つ一つの操作、そして、映しだされる一つ一つの映像を食い入るように見つめていた。

(2) 熊本で見た月がガーナでも見える?

 最後に、スクリーンに月の映像を映しだした。子どもたちは、はっきりと見えるクレーターに驚いている様子であり、表面の様子について次々と気づきが発表された。

 そんな中、「半月だ」という気づきが発表された。そこで、インターネット天文台で見ている映像は、望遠鏡に映る映像のため「さかさま」になっていることを伝える。しばらくすると、ある子どもが次のようにつぶやいた。

「朝、グラウンドで見た月と同じだ。」

 他の子どもたちからも、「本当だ」という声があがる。


「ガーナは日本の裏側にあるのに。」

 子どもたちは、スクリーンに映しだされた月と地球儀を見つめ、納得のいかない様子である。

 このように、「午前中に熊本から見えた月が、午後にはガーナのインターネット天文台で見ることができる」ことに着目させることで、
次のような疑問をもたせることができた。

どうして午前中に熊本から見えた月が午後にはガーナで見ることができるのだろうか。

(3) 月の動きを調べよう

 そこで、子どもたちに月の「代わり」になるビー玉を渡す。子どもたちは、ビー玉と地球儀を操作しながら、どうして、午前中に熊本から見えた月が、午後にはガーナで見ることができるのか考えることになる。

 しばらくすると、一人の子どもが次のように発表した。

「月が地球の周りを回っているんじゃないかな。」

 すると、他の子どもたちからも、次々に考えが出される。

「月も動くの?」
「動くのは太陽だけだよ。」
「いや、月も太陽と同じように動くんじゃないかな。」

 このように、どうして午前中に熊本から見えた月が午後にはガーナで見ることができるのか、その予想や考えを交流することにより、子どもたちは、次のような課題を設定することができた。

月は太陽と同じように動くの調べよう。

 次の日の朝、子どもたちは、登校すると真っ先に「今日も月が見える」と話しかけてきた。

「はやく、月が動くのかどうか調べてみたい。」

 観察の方法を伝える間にも、子どもたちは、教室の外に見える月のことが気になってしようがない様子である。

 1時間後、「月が動いた」という歓声があがった。



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