授業研究のあしあと

授業研究のあしあと

三枚の「葉っぱ」の写真から


2003年6月の実践です。月刊初等理科教育2004.9月号に紹介されました。

オクラ

☆☆☆☆ 授業の様子から ☆☆☆☆

(1)静止画で、観察の視点を

 オクラの種まきから3週間たった頃、2枚の子葉が出たあとに、1枚目の葉(本葉)が出てきた。子どもたちは「3枚目の葉っぱが出てきた。」と、つぶやいていた。この時点で、子どもたちには子葉と葉(本葉)の区別はない。そこで、子葉と1枚目の葉(本葉)の大きさがほぼ同じオクラを選び、それらが比べやすいようにデジタルカメラで撮影し、子どもたちに提示した。

3枚目に出てきた葉っぱはどれですか。はじ めに出てきた2枚の葉っぱを赤色で、3枚目に出てきた葉っぱを青色の線で囲みなさい。

 ホワイトボード用のペンで書き込めるスクリーンを使う。すると、子どもたちは、少し悩んで映しだされた静止画の上に赤色と青色のペンを使って線を入れていく。

この葉っぱを青色の線で囲んだ理由は

「この葉っぱだけが、葉っぱの周りがギザギザになっています。」

 ここで、赤色の線で囲んだはじめに出た2枚の葉が「子葉」、青色の線で囲んだ3枚目に出てきた葉が「葉(本葉)」であることを子どもたちに知らせた。

(2)オクラとホウセンカの成長の様子を比べる

 その後、スケッチによる観察記録とともに、オクラとホウセンカの成長の様子をデジタルカメラで記録していった。子どもたちには、「子葉と葉(本葉)の様子がわかるように」と指示し撮影させた。

 その静止画を、鉢やポットを基準にし、大きさを整えてならべる。そして、スクリーンに映しだされた静止画の子葉を赤色の線で、葉(本葉)を青色の線で囲ませた。

オクラがそだつ間に、子葉と葉(本葉)はどうなっていきますか。

 すると、子どもたちは「子葉はいつも2枚だ。」「葉(本葉)は枚数がふえて大きくなっている。」ということに気づいた。

また、オクラとホウセンカを比べると、どんなことがわかりますか。

 ここで、オクラとホウセンカの成長の様子を一度にモニターに映すことで、2つの植物を比較し、「オクラもホウセンカも同じだ。」と、植物の育つ順序の共通点に気づくことができた。

(3)オクラとホウセンカの体のつくりを比べる

 オクラとホウセンカが、ある程度大きくなったら、つぎは、土から掘りおこし、体のつくりの観察する。子どもたちは、葉の大きさや根の長さを見て植物の成長のはやさに驚いていた。

 しかし、この時点では「葉のつきかたがちがう。」「根の形がちがう。」といった、体のつくりの共通点に気づいていない。そこで、土を取りのぞいたオクラとホウセンカをデジタルカメラで撮影し、コンピュータに取り込んで提示した。

オクラとホウセンカの体のつくりを比べてみよう。

 プロジェクターでスクリーンに映しだされたそれぞれの静止画に、3色のホワイトボード用のペンで根・茎・葉の部分を線で囲んでいった。すると、子どもたちは「なんだか似ている。」「同じだ。」と、つぶやく。オクラとホウセンカの静止画を一度にスクリーンに映しだすことで、植物の体のつくりの共通点に気づくことができたのである。


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: