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2018年04月25日
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それを受けた日経平均も朝方から売りが先行。ただドル円が一時109円を回復したことなどから次第に下げ幅を縮める展開に。そんな中でも決算説明会を受けて日本電産(6594)が売られたことなどから、外需売り・内需買いの動きが強まりました。11時には安値を付ける動き。

しかし11時を境にTOPIXに断続的な買い戻しが入り、後場は日銀ETF買いもあると見られ一段と下げ幅を縮小。売買代金は14時半現在で1.9兆円台と低調。


投資判断は「やや売り」。アメリカ株がまた下げ始めた感じになっていますが、出てくる決算も勿論のこと、世界の様々な事象が様々に繋がって今の世界的な不安定さを生み出しており、日本の森友問題に端を発する支持率低下や、ヨーロッパの政治不安など色々あって、何か一つが解決すれば丸く収まるというような状況ではありません。

実際、懸念されていた米中貿易戦争懸念は習講演を受けて後退しましたが株式市場はアク抜けには程遠い値動きとなっています。それにしても、この決着は子供のトランプVS大人の習近平という構図で、世界の盟主がどっちなのかを印象付けるような中国政府の逆撃でした。

中国の金融の出資規制緩和方針に関しては昨年既に伝わっていたので新鮮みはありませんでしたが(ただ22年までに→年内に早まった)、自動車に関しては同時にアメリカに対しての譲歩の姿勢も見せ、自分が自由貿易の保護者であるようなメッセージを世界に発信した格好。

これは結果的にトランプ大統領にしても「ほらみろ、オレのやり方が正しいだろう」と言わんばかりの展開になってきており、個人的には全く予想しなかった展開になりました。中国が大国としての余裕と面子を保ちつつ、アメリカとの交渉を前向きに進めようとする形に。

また、シリア問題も攻撃が短期間に終わり、株式市場的には収束した印象となっています。トランプ大統領としては個人弁護士が家宅捜索されるなど、色々とスキャンダルが渦巻く中、国外に目を向けさせるための奇貨としたい、ある種躍起になったシリア攻撃でした。そんな勘ぐりもあって、本来株式市場にそこまで影響しなくてもいい地政学リスクでしたけれど。

一応これらのアク抜け感も手伝って、足元の日本株は円安も背景に比較的マシな値動きを見せています。元々先月の高い空売り比率を背景に買い戻しが出やすく、また日中の商いが薄いので買い戻しの圧力が伝わりやすい、4月は税還付などでアメリカも日本も買われやすい時期であると言われていますが、そういった資金が押し目を買ってきているような印象。

日本株も同じように上値抵抗線をクリアして200日線を回復。ただその割には市場全体の売買代金が増えるわけでもなく。それもそのはず、足元の戻りはファーストリテイリング(9983)を主体とするNT倍率の上昇によってもたらされており、腰の入った買いでは無いため。19日には1月の最高値を超えていましたが、足元はその達成感もあって下落基調。
https://nikkei225jp.com/data/nt.php

その裏側で円安になってもパッとしない外需株。外需の筆頭セクターである自動車に対して、トランプ大統領が輸入自動車に対しては厳しい環境規制を課す一方、自国内の自動車には課さないという方針も聞かれますし、先日の日米首脳会談でも明確な成果がありませんでしたから、次は日本を狙った貿易赤字縮小策が打たれる可能性が強くなってきたような気がします。

つまり「中国も譲歩したんだから、日本も譲歩しろ」と言われかねない形。特に自動車は自分のところが魅力的な車を出せないくせに、非関税障壁があるとか難癖付けられていますから、軽自動車の販売に圧力をかけるとか、そういった動きが出てくる可能性もありそうです。



外需株に関してもう一つ思うのは、機械株の弱さ。過去最大の受注水準となっているにも関わらず、株価は上値の重い展開が続いています。

色々考えてふと思ったのは、機械株の下落はドイツ株の下落とリンクしているということ。というのは、ドイツは日本と並ぶ工業国。ドイツ企業と経営を一体化したDMG森精機(6141)なんてその象徴的な株でもありますが、最近はドイツの経済指標もパッとせず、ドイツ銀行の株価が弱いことも指摘済みです。

やはりユーロ圏の政情不安や、ユーロ高での疲弊が少しずつ具体化してきているのでしょう。日本も政情が少しずつ怪しくなってきまして、この辺り段々と状況が似てきているようにも思えます。

空売り比率も最近は大人しくなっていて、新年度受渡となる3月末以降は40%前後で推移しています。また信用買い残も差し引き2.8兆円と高水準となっていて、2月の急落以降では売り方が少ない方です。つまり下げても買い戻しに期待し辛いと言えます。そもそも、これだけ何度も何度も反発局面を裏切られて、尚下値を狙ってくる投資家が日銀以外にどれだけいるのでしょうか?


新興市場も「やや売り」。本日は両指数共にしっかり。ここまで資金を奪っていたHEROZ(4382)が史上最高の初値高騰を見せた後に連続ストップ安となっており、人気が離散。本日IPO2銘柄もそこまで資金需要を必要としない中で、他の銘柄に買い戻しが入りました。ただアメリカでハイテク株の急落が目立つ中、新興市場の買い戻しも一時的のように思われます。



明和産業(8103) は高値圏での小動き。ジワリジワリ高値更新波動となっています。引き続き薄商い相場の中、好需給が売り方の買い戻しを誘う形にも。次の決算発表までトレンド転換のきっかけも無いので、とりあえずもう少し上値追いの流れは続きそうです。


売りポートフォリオの 住友不動産(8830) は続伸。昨日はJPモルガンの強気格付けを受け窓を空けての急騰になり、本日もその勢いをキープしている格好。ただアメリカで長期金利が3%を超えてきており、不動産株にとっては逆風。いつまで頑強さを保てるかどうか。


・・・と、また好き勝手書いていたら文字数制限にかかってきたので今回はこの辺で。いつも長々とした駄文をお読みいただき、誠にありがとうございます。なお上記内容は一部前日以前に既発の有料メルマガからの抜粋を含んでいます。


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そして次回は早くも4月の成績発表です。残念ながら全然更新できませんでしたから成績はパッとしないでしょうが、来月以降の波乱相場に向けて一度スッキリ清算したいと思います。お楽しみに!


※株式投資は自己責任でお願いします。文中の内容は現時点で予測できる範囲で想定されたものであり、正確性や投資成果を保証するものではありません。





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Last updated  2018年04月25日 14時31分19秒
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