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Sola 第11話「ムソウレンガ」
物語が終焉へと向かい始めた本作。今回は、何やら覚悟を決めた依人が最後の日常を楽しむ姿が描かれた。依人のために縦横無尽に走り回る真名が印象的だった。超常の力によって皆の記憶や写真から依人の存在が消えてゆく、という展開はどうしても「ONE」を連想してしまうなぁ。どう考えても バッドエンドへまっしぐら なのだが、どう収拾を付けるつもりなのだろうか。
茉莉と共に今後の身の振り方を決めた依人。「姉さんを元に戻す」というのは、やはり茉莉と心中して蒼乃を人間に戻す、ということなのか。それにしては、「 この街を出る 」という台詞は不自然だ。現在の人間関係を一旦完全に断ち切り、依人のことを蒼乃の記憶から消してしまうつもりなのだろうか。依人の真意を問いただす時に見せた、蒼乃の不安気な表情が保護欲をそそって仕方がなかった。
依人のことを想い、奔走する真名。依人の台詞がフラッシュバックし、一つの結論を導き出す。カメラのぶれと夕日が焦燥感を煽りたて、迫力のあるシーンに仕上がっていた。しかし、このシーンは感動させるのにもうひと押し足りない気がする。ベタでもいいから主題歌かキャラソンでも流せば感動も倍になると思うんだがなぁ。想像しただけで泣けそうだ(笑)。人を感動させるのにBGMは重要なのだなぁと思ったシーンでした。
息を切らせながら依人の元へ辿り着く真名。彼女の想いは、単純に色恋で片付けられるものではないような気がする。本当に大切な、かけがえの無い友人として涙を流している…というのは考えすぎかな。今まで焼きもちを焼いていい場面でも特に反応を示さなかったり(茉莉関係)と、いまいち恋心を描写した場面が無かったのが原因かもしれない。まあ、でも依人の手を取ってはらはらと涙を流す姿はやっぱり広義の意味で「愛」なのかな。
繭子が「誰かが犠牲になるのを見ていられない」というからには、やっぱり茉莉は死ぬつもりなんだろう。しかし、彼女は、辻堂が居て本当に救われたなぁ。「最低」とか言いながらも、心底信頼しあっているのが良く分かって微笑ましかった。二人はこれからも流浪の旅を続けるのだろうか。
ラストで蒼乃に迫る茉莉。依人は、茉莉は、蒼乃はどのような行動に出るのだろうか。各人の記憶から依人の存在は消え、最早後戻りは出来ない。真名の想いも呆気なく消されてしまった。「 何でだろう、涙が止まらない… 」という台詞は切なくてどうしようもなかったよ。
どのような最後を見せてくれるのか、いまいち読めない本作。あっと驚くようなラストを期待したい艦長セリオでした。
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