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2010.05.15
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 青雲寮での浪人生活は、それなりに快適だった。死に物狂いで合格を目指さなければならない身なのに、初めての一人暮らしに浮かれ、酒、タバコ、パチンコ、マンガ、落語会にまで行っていたのだから、我ながら呆れる。
 一つだけ、辛かったのは食事だ。管理人兼食事担当のおばさんは、いい人でお世話になったのだが、食費に回ってくるお金が少ないということで、メニューは悲惨を極めた。その中でもカレーは数少ない人気メニューだったが、ある日、珍しく大きな肉の塊が入っていたので、かぶりつくと、なんとそれはチクワだった。おかげで、好き嫌いがなくなり、後の生活では何でも食えるようになった。
 一度だけ、親父が寮に寄り、晩飯に寿司を食わしてくれた。腹の減っていた私は、どんどん注文し食べまくった。すると、注文もしていないのに吸い物が出てきた。これが、「ある程度の払いになったよ」という店からの合図だというのは後から知った。「いいから、どんどん食べろ」と言っていた親父も、持ち合わせが足りなくなりそうな私の食いっぷりに内心慌てていたという。心身ともに幼い自分が、恥ずかしくも懐かしい。





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最終更新日  2010.05.15 23:08:05
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