烏 森 神 社

2006年10月05日
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~お月見とは・・・「十五夜」について~


今年の「中秋の名月」お月見の日は明日10月6日(金)になります。ただし、満月はその翌日7日です。

月見の日には、おだんごやお餅(中国では月餅)、ススキ、サトイモなどをお供えして月を眺めます。

月見行事のルーツははっきりとは分かっていません。
最近の研究によると、中国各地では月見の日にサトイモを食べることから、もともとはサトイモの収穫祭であったという説が有力となっています。
その後、中国で宮廷行事としても行われるようになり、それが日本に入ったのは奈良~平安時代頃のようです。

中国においては、清時代の記述に「各家とも瓶花[いけばな]・線香・蝋燭を供え、空を望んで頂礼する。小児たちは男女とも月下に膜拝[もはい]し、燈前にて嬉戯[あそ]ぶ」とあります。江蘇地方の民間で行われていた中秋節のようすを知ることができます。
日本では、平安朝以降、宮中や貴族社会で観月の宴が盛んに催されてきたようで、その性格について、単なる内裏の行事ではなく、風流を尊ぶ季節の象徴として重んぜられた行事と受けとめられています。



お月見といえば「十五夜」が定番ですが、他にも「十三夜」、「十日夜」のお月見行事があるのをご存知でしょうか。
「十三夜」は聞いた事があるけど、「十日夜」は知らないという方も多いと思いますが、昔からこの3日間が晴れると良いことがあるとされています。

~「十三夜」について~
旧暦9月13日のお月見のことで、旧暦8月15日の十五夜の後に巡ってくる十三夜をさします。
そのため、旧暦を新暦になおして10月13日とするのではなく、その年によって日付が変化します。今年の十三夜は11月3日です。
十三夜は十五夜に次いで美しい月だと言われているため、中秋の名月(十五夜)から約1か月後に巡ってくる十三夜のお月見を昔から大切にしていて、十五夜または十三夜のどちらか一方しか観ないことを「片見月」と呼び、縁起が悪いこととしていました。
これは十五夜を行ったら必ず十三夜もしなければならないという戒めを語り伝えたものです。
このように片月見が禁忌とみなされた背景には、生業と天候にかかわる信仰上の事情があったためでしょう。
十五夜よりも十三夜のほうが晴天を期待できるという日本の気象パターンからすれば、2回の月見のうち、どちらか一方は必ず月を拝し、その年の収穫を祝うとともに翌年の豊作を祈願したいという意識がその根底にあったとしても不思議ではありません。
「十五夜がだめなら十三夜がある」という切実な想いは、各地の伝承や俗信からもはっきりと窺うことができます。
十三夜は日本独自の考えからのものですので、日本独自の行事です。



~「十日夜<とおかんや>」について~
案山子<かかし>は田の神様。
案山子にお供えものをしてお月見をしてもらうのは、十日夜に天に帰るからという言い伝えもあるそうです。
十日夜とは旧暦10月10日に行われる収穫祭で、東日本を中心に行われています(西日本では旧暦10月亥の子の日や11月に、類似する収穫の行事を行います)。

その内容は地方によって様々ですが、稲の刈り取りが終わって田の神様が山に帰る日とされているため、稲の収穫を祝ってお餅をついて食べたり、稲の茎をたばねた「わらづと」や「わら鉄砲」で地面を叩きながら唱えごとをして地面の神を励まし、作物にいたずらをするモグラを追い払います。

十日夜はお月見がメインではないため、月齢に関係なく新暦の11月10日に祭りを実施する地方が多いようです。

明日はお月見が出来るでしょうか・・・
明日も中秋の名月・十五夜についての豆知識を御紹介します。





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最終更新日  2006年10月05日 17時31分59秒
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