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2006.05.17
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カテゴリ:
種考察さらに続き。

無印種のアンチテーゼとなるはずだった「種運命」は、 前回 述べた通り、無印種で繰り広げられた妄想がさらに拡大する結果となった。
その最も象徴的な存在が、シン・アスカにアスラン・ザラ、そしてキラ・ヤマトの関係だろう。
前作・無印種にて妄想の具現として祭り上げられたキラ。
そんなキラの前に立ちはだかり、「世界は貴様の思うほど単純ではない」という 当然の現実 を突きつけるべく、シンは新たな主人公として設定されたはずだった(と、私は思っている。今でも)。
キラ=妄想ならば、シン=現実というわけだ。
シンはキラ操るフリーダムにより家族を失い、カガリの父・ウズミの判断により住むべき家も失った。キラたちの行いにより、彼はキラたちが知らない場所で全てを失っていたのだ。

アスランはそんなシンとキラの間に立ち、仲立ちとしての役割を果たす──
つまりアスラン・ザラは、 「現実と妄想の間を取り持ち、いかにして現実の中で妄想との折り合いをつけるか」 の解答を示すべき存在として、種運命で新たにキャラ設定されたものと思われる。


いかに妄想に妄想を繰り広げていようと、私たちは現実で生きている。最低限、現実の空気を吸い、モノを食べ、排泄し、眠り、肌を晒して生きねばならない。
そこには、フリーダムもミーティアもアークエンジェルもない。当然、自分はスーパーコーディネイターなどではない。もしそのような力を得たいならば、金・時間・労力など、相応の代価を払わねばならない。
無印種→種運命の間に同時間帯で放映された「鋼の錬金術師」が、そんな現実を「等価交換」という形で描いていたのは興味深い。さらに、この作品の結末が
「世界は決して等価交換によっては成立せず、どれだけ代価を払っても力を得られるとは限らない」
という、種シリーズとは真逆の、誠に過酷なオチだったのは皮肉だ。


しかし種運命は、「鋼の錬金術師」とは逆の意味で、等価交換の原則を打ち破る展開となった。
本来、キラのアンチテーゼとなるべきシンは序盤においてろくにキャラが立たず、戦闘要員&絶叫要員となるばかり。
その間に、キラは1クール目にしてフリーダムとアークエンジェルを復活させてしまう。

(「ガンダムに乗らないキラ・ヤマトなんておかしいと思わない?」って、
主要スタッフの中にベルトーチカを混ぜないで頂きたい。

Zパクるならそのへんをきちんとパクってくれ。頼むから)

それでも序盤はまだ、アスランやカガリはシンと意見を戦わせる場面が多く見られたが、
カガリはユウナ(オーブ)という現実に向き合おうとした瞬間にキラたちに連れ去られ、アスランはキラと対立した瞬間に、キラに叩きのめされた(理由=「カガリは今泣いているんだ!」)

キラに意見できる人間が誰もいないままに物語はすすんでいくが、その中でシンはステラの死という新たなトラウマをキラに植えつけられ、憎しみにかられてフリーダムを倒す。
これは、種世界の現実が妄想に打ち勝った、 記念すべき一瞬である。



だが、シンにとっての悪夢はここから始まる(視聴者にとっての悪夢とも言えるが)


シンが死に物狂いで倒したはずのキラはさらなる最強機体をあっさり手に入れ、
AA側にもアカツキ、インフィニットジャスティスなどという最新にして最強の機体が来る。
キラの前に立ちはだかってもおかしくないはずの連合は、シンたちザフトの手であっさり壊滅させられ(スティング、ジブリールなど)、
シンとの約束を破り、ステラの死因の一つともなったネオはあっさり記憶を取り戻してAAに行き、
シンの怒りを目の当たりにしたはずのカガリは、彼女にオーブの現実を見せつけたユウナを一方的に殴りつけ反逆罪で逮捕。
その上ユウナは父ウナトと時を同じくしてグフに潰され死亡(※キラたちの手によるものではない)
キラとシンの仲裁役となるべきアスランはメイリンを連れて脱走し、 バカ強くなってシンの目の前に現れる
(寝返って主役の味方になったライバルは通常弱体化するはずだが、AA側についた場合は逆。あ、シンが主役だからいいのか。寝返って敵になった味方はバカ強いしなぁ♪
ってそんなトコだけでシンが主役になっても!)


あとはもう雪崩のごとく、シンという現実はキラ&アスラン&ラクス&カガリという妄想に完全敗北していく。
シンという現実を知った上でキラという妄想と折り合いをつけるはずのアスランは、 完全にキラに取り込まれたまま、シンを一方的に倒す (しかも、シンの恋人となったはずのルナマリアに守られながら)。
さらに、最終回後に放送されたSPでは、唯一キラたちに屈しなかったと思われたシンの憎しみの心までが、キラの一言であっさりと説得されてしまった。
視聴者に残された最後の砦までもが、これであとかたもなく崩壊。


種運命と同時期に公開された「Zガンダム」の結論が「現実の女に触れろ」だったのに対し、全てが妄想世界に取り込まれたコズミックイラ。
両方とも、男女(カミーユとファ、シンとルナマリア)が宇宙空間で抱き合ってエンディングという点は何故か共通しているものの、提示された結論は真逆というのは皮肉だ。


この状況で劇場版をやるというのだから、一体どんな物語になるのか、悪い想像しか出来ないのが現状だ。
新たな敵がキラに立ち向かうにしても、シンと同じ結果になるのは目に見えている。
フレイが復活してキラの前に立ちはだかるにしろ、ネオと(以下略)
あとは種運命で唯一出番のなかったサイとカズイぐらいしか残っていないのだが、さてどうなるか。






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Last updated  2006.05.17 20:55:02
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