『ぼくが愛したゴウスト』・打海文三さん

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2005/06/23

(4)

テーマ：ミステリはお好き？(1645)

カテゴリ：読了本

帰り道に駅で人身事故を目撃してから、世界はどこか自分と違っていた。
この不思議な世界、少年は何処へ向かうのか……。

著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
打海文三
1948年東京都に生まれる。
早稲田大学政治経済学部卒業。
92年『灰姫鏡の国のスパイ』が第13回横溝正史賞優秀作を受賞し作家デビュー。
03年には『ハルビン・カフェ』で第5回大薮春彦賞を受賞

全く同じ容姿、同じ性格、同じ構成の家族、友人、環境、社会・・・・
そして、皆同じようように優しい。
でも、彼らには”心が無い”。
心が無いと感情も無い。
感情を出力して表しているだけ。
役者の演技と同じだから、笑いもぎこちないし、涙も嘘っぽい。

あの人身事故の時に知り合ったヤマ健と翔太は、この世界の人間とは違う。
元の世界に戻りたい二人。
同じ時間、同じ場所に行ってみるが、その入り口が見つからず・・・
この世界での翔太の両親と姉も、翔太がこの世界の翔太で無い事に気付く。
そして、この世界の国家上層部に研究素材として捉えられる。
このまま、研究施設で暮らすしかないのか？
が！
意外な展開が・・・・・

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

最初は、軽いタッチのＳＦ？
なんか打海文三さんにしては軽いなぁ～
それは、それで楽しめるのだけど　”らしくない”・・というか。

でもやっぱり違いました。
出口の無い、閉ざされた世界・・・
夢なのか、幻想なのか・・・

”心”というものの存在証明。
”心”とは？？

”愛”そして”死”。。。。。。

面白かったです！！